CV.佐々木るん(角川映画版)
解説
アイシャ・コーダンテとはファイブスター物語の登場人物である。漢字で書くと「愛謝・紅壇鼎」。
A.K.D.筆頭王家コーダンテ家の元当主であり、現在はA.K.D.加盟国ルーマー王国の女王を務めていると同時にミラージュ騎士団のメンバーでもあり、アマテラス・ディス・グランド・グリース・エイダスフォースの影武者の一人でもある。
パートナーはバランシェ・ファティマのアレクトー。平然と憎まれ口を叩かれる一方、アレクトーの命の危機の際には取り乱すなどお互いの間に強い愛情と絆を築いている。
第一話(星団暦2988年)における初登場時には、コーダンテ家当主・ミラージュ騎士団メンバー兼A.K.D.左大臣兼筆頭司政官兼三軍司令官 に加え、AKD中枢国であるグリース王国の首相も務めていたが、星団暦2989年の壊し屋事件でのイラー・ザ・ビショップとの戦いでの敗北の結果、(厳密には別の理由だが)コーダンテ家の当主の座を追われてルーマー女王の座に「降格」され、その際に首相を退任している。
年の離れた妹にワスチャ・コーダンテ・メル・ダージリング・天照がおり、常々心配している。
現在のところ、単行本の全てに登場し、全編を通して主だった様々な事象に何らかの形で関わっていることから、FSSファンからは「アイシャこそがFSSの真の主人公」と言われることも。
人物像
まさにアマテラス一筋と言った感じの人物であり、少女時代からアマテラスに恋心を抱き、その騎士としてのみならずその妻たらんとしたが思い叶わず、結果として行かず後家状態で独身を貫いていたことから、王家断絶を危惧されて、イラ―・ザ・ビショップへの敗北を良い機会とばかりにコーダンテ家の当主の座を追われた。
とはいえ、自分から当主の座を受け継いだ妹が苦しんでいる事こそ気に病んでいるが、当主の地位を失って政治的に失脚した事自体は何とも思っておらず、何ら変わること無くアマテラスへの恋と忠義に生きている。
しかし、アマテラス一筋とは言ってもそれはあくまでも心というか気持ちの話であって、身体の関係については非常に自由な考え方の持ち主で、旅先で気に入ったイイ男を見つけては速攻でベッドに引っ張り込んでしまう悪癖があり、その奔放な言動も相まって「デルタベルンのあばずれ婆」「デルタベルンの行かず後家」「グリースのスッポン女」と呼ばれ、大小様々なゴシップやスキャンダルに事欠かない高名・悪名を星団中に轟かす困った姐ちゃんでもある。
だが王族としてのカリスマ性や政治的手腕は確かなものであり、身分の貴賎を問わず他者を気遣う情の深い性格も相まって、庶民からの人気はかなり高い。
パッと見は20代後半ほどの美女にしか見えないが、これはジョーカー星団の科学力が生んだ驚異的な美容技術と本人の天才的な厚化粧、そして弛まぬ努力と研鑽の賜物で、現在連載上の時点(星団暦3000年代初頭)では実際には地球人換算で40代ほどである。
ティン・バイアとの決闘で負った重傷を治療する際も、「これで堂々と新しい皮膚に張り替えることができる」と喜んでいたほどであった。
騎士として
ミラージュ騎士に叙せられているだけあって騎士としての実力は一般的な騎士に比べて遥かに高いものを持っていることは確かではあるものの、彼女の場合はその時の気分や状況に大きく左右されやすく、強さの描写にムラッ気があるのが特徴となっている(これはファイブスター物語の登場人物全般に言えることではあるのだが、アイシャは特に顕著)。
そのため、最強クラスのエース騎士を一瞬で戦闘不能にしたかと思えば、かなり強い程度の騎士を相手に大苦戦してピンチになったりすることもままある(劇中描写では個人の能力以外の他の要素が絡んでいるものの二度死に掛けている)。
しかしながら、愛するアマテラスが関わっているような状況、特に彼の危機においては火事場のクソ力的にとんでもない力を発揮し、この時の彼女は剣聖をも軽く凌ぐ星団最強の無敵モードへと変化する。
少なくとも劇中では「アイシャとまともに渡り合えた(攻撃を凌いだ)」事がキャラクターの強さを表現する一つの指標的に扱われており、アイシャ自身が強力な騎士である事は作者も認めていると思われる。
関連イラスト
別名・表記ゆれ