解説
星団史上最強の超常の騎士にして11代目剣聖。そして時空を超える聖剣「懐園剣」の正当所有者である。
フェイツ大公バランス家の12代目当主。ミラージュ騎士団No.22Rの後、No.1となる。
ファティマ・マイト(AFガーランド)ミース・シルバーと6代目剣聖ダグラス・カイエンの息子だが、正確にはクローム・バランシェがカイエンの代理母として身ごもっていたクーンにバックロードされたファロスディー・カナーン超帝國(超帝國ユニオ)の情報を基に「純血の騎士の血を引きながら、純血の騎士を超える存在」を目指して未完成のまま遺した46番目のファティマ『MAXIMUM』の理論と遺伝子プログラムを、カイエンに対して狂的な恋慕を抱いていたミースが引き継いで完成させた後、ミースの卵子とカイエンの精子とアウクソーの子宮を使って生み出された存在。
さすがのバランシェでも『MAXIMUM』を宿すことのできる胚の作成と着床の手段が存命中に見つからなかったため、基礎理論と未完成の遺伝子プログラムの状態でミースに託された。
その後、ミースは自身の卵巣に完成したプログラムを組み込んだ上でアウクソーに移植し、排卵された卵子にカイエンの精子を受精させ、さらにその受精卵をファティマの物と取り替えた自分の子宮に着床させるという、複雑かつ常軌を逸した経緯でマキシマムを産み落とした。
誕生後はナトリウム・フンフトによって育てられ、魔導大戦では3075年に星団初の4ファティマの一人SSL(ジ・アトラス)をパートナーとしてMH暁姫を駆り参戦。
大戦終盤のハスハ解放戦では城内に生母ミースとアウクソーがいるにもかかわらず突入しようとして異母兄のデプレ皇子や10代目剣聖マドラ・モイライに窘められている。
男性だが3075年頃の少年時代は女性のような容姿をしており、服装も大きなリボンを始めとする少女のようなものであった。
カイエンの「超帝國剣聖(シバレース)」の純粋な血統とバランシェの研究成果という二つの偉大な遺産により生まれたことで、神の力の一端を得たある種の「超越者」とも言える存在であり、人間で言うところの常識や道徳等という概念の入る余地のない別次元の情動を持つ。そのため、ハスハ解放戦の時は自分の母親であろうが、無意味に殺したり強姦したりすることも懸念されるほどの『人の形をした何か』として描かれている。
後にミラージュ入りして剣聖となった後も情緒不安定であり、アマテラスの悩みの種にもなったようだ。
3225年からのスタント遊星攻防戦にて戦死となっているが、実際はジョーカー太陽星団とは別の宇宙「タイカ宇宙」の巫女シルヴィス・レィス・ヴィーナスに召喚され、彼女によって初めて『人』と呼べる存在となり、謎の敵勢力『アンカー』と長い戦いを続けていく。後にシルヴィスと結ばれ、その4万年後の子孫として全能神U.R.I.が登場する。
死後は高次元体に転生し、「ファーンドームの星王」として天照大神たちと共に全宇宙を見守る。そして自分が清算できなかった「母と母であった方々」への心残りを解消するべく魔導大戦にいくばくかの介入をしたいと天照大神に進言し、受け入れられている。