概要
イラストはその名の通り天使。どこか儚げで慈しむような眼差しでカードを見つめる女性が描かれている。ただし彼女自身はモンスターカードになっていない。
原作では『バトルシティ編』に登場。敵であるレアハンターが、闇遊戯相手に素早く『エクゾディア』をそろえるために使用していた。『遊戯王OCG』の方が先に登場したため、逆輸入という形になった。
以後もアニメでは度々使用されており、このカードを意識したオリジナルカードとしてお互いのプレイヤーがそのターンに魔法カードの効果で手札から捨てたカードを全て手札に戻すことのできる罠カード『堕天使の施し』が登場している。
カードの効果は『自分のデッキからカードを3枚ドローし、その後手札を2枚選択して捨てる。』というもの。
自分のデッキからカードを2枚ドローできる『強欲な壺』と双璧をなすカードだが、天使の施しの場合、この『捨てる』という効果が実は強力。
遊戯王OCGは、墓地に送ったモンスターを蘇生させたり、墓地で発動する効果や墓地のカードを対象に取る効果など、墓地自体が「第2の手札」と揶揄されるほどに墓地にカードが多い事が優位に繋がりやすい環境へと変化。『カードガンナー』、『針虫の針路』などこのカード以上に墓地に捨てるカードはあるが、無作為のために墓地に送ってもデメリットにしかならないカードもある。しかし、このカードなら選んで捨てられるので、デメリットが非常に少ない。
どのデッキに入れても腐らない汎用性の高さ、ゲーム環境が変化によって、上記の効果が強力に扱われ過ぎたと判断され、2枚しか入れられない準制限カード扱いになった後、制限入り。以後環境の変化に伴って禁止と制限の間を行ったり来たりしていたが、2007年3月以降は『禁止カード』に落ち着いている。
禁止カードとなった『天使の施し』に変わって、『凡人の施し』というカードが登場している。
内容は「デッキからカードを2枚ドローし、その後手札の通常モンスター1体をゲームから除外する。もし手札に通常モンスターが無かった場合、手札を全て墓地へ送る。」というもの。天使の施しよりも引けるカード枚数が減ったが、墓地肥やし性能が上がった。しかし、確実に使いどころは難しくなった。
また、このカードの効果から転じて、アダルトな漫画を1冊だけ買うと気まずい空気になるから、同じ大きさの漫画をカモフラージュに2冊ほど買い、家に帰ってついでの漫画2冊を読まずに捨てるというムッツリ男子がやらかしがちな行為も「天使の施し」と揶揄された。
また、カードゲーマー界においては、雑誌やゲームなどの付録カード(※1)目当てに同じ物を(デッキに入れることのできる同名カードの上限が3枚であることから)3つ購入してカードを抜き取り、残ったもののうち2つを捨てるなり売るなりする事も『天使の施し』と呼ぶ事もある。
※1:付録カードに限らず、特殊カードをダウンロードできるQRコードやスクラッチ式のパスワードなども該当しそうなのだが、こちらの方は1アカウントで1回までと言う制限がされている場合が存在する為、そこまでして手に入れる価値があるのか……と言うケースになりつつある。
効果関連
No.7ラッキー・ストライプ 条件により、この魔法カードと同じ効果が使用可能。