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天使の施し

てんしのほどこし

天使の施しとはカードゲーム『遊戯王』シリーズに登場する魔法カード。
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概要編集

BOOSTER4で登場した魔法カード。


カードテキスト編集

通常魔法

自分のデッキからカードを3枚ドローし、その後手札を2枚選択して捨てる。


解説編集

イラストはその名の通り天使。どこか儚げで慈しむような眼差しでカードを見つめる女性が描かれている。

原作では『バトルシティ編』に登場。敵であるレアハンターが、闇遊戯相手に素早く《エクゾディア》をそろえるために使用していた。「遊戯王OCG」の方が先に登場したため、逆輸入という形になった。

以後もアニメでは度々使用されており、このカードを意識したオリジナルカードとしてお互いのプレイヤーがそのターンに魔法カードの効果で手札から捨てたカードを全て手札に戻すことのできる罠カード《堕天使の施し》が登場している。


カードの効果は『自分のデッキからカードを3枚ドローし、その後手札を2枚選択して捨てる。』というもの。

タダでカードを2枚ドロー出来る《強欲な壺》と比べると、ドロー出来る枚数が1枚多いぶん、その後に2枚捨てなければならない……と、一見デメリットに見える効果だが実際にはこの「2枚捨てる」部分が非常に強力な効果となっている。

しかし、このカードが実装された当時は墓地を活かすことができるカードは《死者蘇生》ぐらいしか無かった上に《死者蘇生》の封入率も低かった(レア度が高かった)ため、デメリットとしての意味合いが強かった。

そのため、当時はこのカードがどれ程恐ろしい強さを持つのかを正確に把握していた人は少なかったと思われる。


現在のOCGでは墓地は第二の手札であると言われるほど墓地に落としたカードを回収・活用する手段が豊富である他、このカードが刷られて以後に墓地のカードを参照する、墓地に送られたときに効果が発動するカードが多数登場した事で、本来デメリットとして付けられたはずの2枚捨てる効果は二重三重のアドバンテージを稼ぎ出す効果となり、結果として凄まじいパワーカードとなった。


後発カードでも《カードガンナー》《針虫の巣窟》など、このカード以上の枚数を故意に墓地に送れるカードやカテゴリ単位の《ライトロード》などが存在しているが、これらのカードはあくまで無作為に送るため、自分で送るカードを選べない。

また、天使の施しの場合は効果処理が「一旦ドローしてから捨てる」事であるため、後発の《手札断殺》の「お互いに2枚捨ててから2枚ドロー」効果と比べても発動時の手札の枚数+2枚から選んで捨てられる《天使の施し》のメリットは非常に大きい。《手札断殺》の場合は相手にも単純な2枚の手札交換を行わせるため相手にメリットを与えるおそれも強い。


単純な手札交換カードとして瞬く間にその強さは知れ渡り、ほとんどのデッキに入るカードとなっていたが、後発の捨てる事で効果を発揮するカードが登場するとすぐに2枚制限の準制限カード化。

更に二重三重のコンボが組めるデッキが登場すると最終的に禁止カード化した。

以後、環境の変化に伴って禁止と制限の間を行ったり来たりしたが、2007年3月の改定により禁止カードに再び戻って以来、10年以上禁止され続けているカードとなっている。


他の復帰組との違い編集

近年では汎用性の高い敵モンスター全破壊カードである《サンダー・ボルト》や汎用性の高い敵魔法・罠全破壊カードである《ハーピィの羽根帚》が禁止から復帰したことが話題になったが、それはこれらのようなカードですら今の環境では簡単に相手に妨害されてしまうため通ったら強い程度のカードになってしまったという背景がある。

この2枚はどちらも相手の場のカードに働きかける効果であり、逆に言えば「相手の場にカードが無いと使えない」という制限がある(そもそも無ければ使う必要性も無いが)。

昨今は相手のカードの発動や効果を無効化することができるモンスターや魔法・罠カードが増えており、場にカードさえ出せているならば防ぐことはそう難しいことではない


対して《天使の施し》のようなドローカードは自分に対して行うカードであり、寧ろ「相手の場にカードが無い方が発動しやすい」カードである。

そしてそれは先攻1ターン目であれば容易に満たせる状況であり、そんなタイミングで展開を補佐するためのドローカードがあればより先攻有利な環境が形成されてしまうことは想像に難くない。


手札から捨てられた時に特殊召喚や効果を発動させる《暗黒界》や《魔轟神》というカテゴリも一応存在するが、そんなものは些末なものであり、昨今は僅か1枚のキーカードから大量展開して超大型モンスターを並べてワンターンキルするなんてデッキも珍しくはない程インフレが加速している。

先攻1ターン目では攻撃できないからビートダウンデッキではそのまま殴り勝つことはできないが、上記のように相手のカードの発動や効果を無効化することができるモンスターや魔法・罠カードが増えているため、その展開したカードで後攻に何もさせずに次のターンで殴り勝つだけである。

ただでさえインフレが進みすぎた今現在、《強欲な壺》と共にそんなキーカードを手札に引き込みやすくする汎用性の高い強力なドローカードである《天使の施し》は禁止からの復帰が極めて難しいと思われる。


余談編集

リアル天使の施し編集

また、非常に知名度の高いカードである事から、以下のような行動の俗称としても使われる。


  • アダルト映像作品や書籍等を1つだけレジに持っていくのが恥ずかしいため、同じ大きさの他商品をカムフラージュのために2つ程用い、その2つは特に見たり読んだりせずに捨てる。
  • OCG含むカードゲームプレイヤーが雑誌や書籍に付属しているカード欲しさに、同じ雑誌や書籍を3冊購入し、1冊は普通に読むが残り2冊はさっさと売却するなり捨てるなりして処分する。こちらも近年は転売ヤー的な部分でも問題視されるケースがある。
    • 中にはゲームソフトの中に入っているカード目当てで複数個購入、残りはゲームソフトの中古販売をしている店舗に売りに行ったり、ネットで売買できるサイトに出品するケースも出てきてしまった(特にスマホひとつで誰でもできてしまうメルカリ等が利用されやすい)。ゲームソフトの場合、ゲーム自体をプレイしたい人もいるという関係上、雑誌のように安易な処分に走らないだけまだましに見えてしまうが……やっていることに変わりはない
    • オンゲ・ソシャゲ等のプロモコード欲しさにゲーム雑誌等を3冊購入し、同様に2冊はプロモコードだけ抜いて処分する。
    • ただし、これに関しては1アカウントあたり1回のみ有効である場合が多く、大抵の場合無駄に終わる。過去にはモンストパズドラ等で転売ヤーが営利目的で該当雑誌を大量に買い占めるなど、「ただアイテムが欲しかったから」とは次元の違う悪質行為が行われており問題視されている。近年は漫画雑誌においては電子書籍版と言う選択肢も出たのだが、それでも紙雑誌の需要(権利的な関係で電子書籍版非掲載の特集、付録など)があるため、この手の転売ヤーは減ることが望まれる。
    • 実はゲームでも作品によっては、同類のケースが……と言うのもある。大体はソフト内で使えるコンテンツのシリアルコードであることが多いのだが……。

関連カード編集

天使の施しに描かれているのと同一人物と思われる天使は

《衰弱の霧》《天使の涙》等、手札に関連する効果を持つ他カードに描かれている。


一方で、「明らかに強すぎたパワーカード」として公式にもネタにされており、

  • 《相乗り》で《いたずら好きな双子悪魔》の運転する車に《クリッター》と一緒に乗っている(《同族感染ウィルス》の感染者が遠巻きに眺めている)
  • 《捕違い》で実は《強欲な壺》の密輸を目論んでいた事が発覚。一行の中で唯一密輸に絡んでいなかった《クリッター》まで逮捕されるなど、天使の癖に罪を犯し逮捕されるわ冤罪を出すわというネタキャラ化が進んでいたりする。

なおこれらのカードの後の時系列にあたるのが《クリッター》と《黒き森のウィッチ》が同じ牢に入れられている《濡れ衣》、たくましく成長した2体の悪魔が描かれており、更に更生したのかハンデス効果を無効にする効果を持った《ヂェミナイ・デビル》などのカードと考えられる。


遊戯王ラッシュデュエル編集

通常魔法(レジェンドカード)

【条件】なし

【効果】自分は3枚ドローする。

その後、自分は手札2枚を選んで墓地へ送る。


解説編集

何とアニメで王道遊我が使用。対戦相手上城龍久強欲な壺を使うというOCGの禁止カード同士による戦いは話題となった。

墓地を肥やす役割をしっかりと果たした。


もっとも、ラッシュデュエルはOCGと比べて展開が遅く、さらに「毎ターン開始時に手札が5枚になるまでドローできる」「レジェンドカードはその中から1枚しかデッキに入れることができない」等とルールも大きく異なるためOCG程の凶悪さは今のところ無い。


関連タグ編集

No.7ラッキー・ストライプ 条件により、この魔法カードと同じ効果が使用可能。

レジェンドカード(RD)

遊戯王ラッシュデュエル

遊戯王OCG


関連リンク編集

遊戯王カードWiki - 《天使の施し》

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