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曖昧さ回避

  1. やむを得ない、後悔が残るような思い悩まされる選択のこと。⇒苦渋の決断
  2. 『遊戯王』の魔法カード。(※本項で解説) なお、メイン画像は1と2の両方にかかっている。

概要

「Magic Ruler -魔法の支配者-」で登場。

カードテキスト

通常魔法(禁止カード)

自分のデッキからカードを5枚選択して相手に見せる。

相手はその中から1枚を選択する。

相手が選択したカード1枚を自分の手札に加え、

残りのカードを墓地へ捨てる。

解説

デッキサーチと手札選出を合わせたような魔法カード。

その反面として、手札には5枚中1枚しか加わらず、しかも相手の裁量で決まるので、一見するとかなりリスキーな魔法カードに見える。

しかし、本カードの真の狙いは墓地肥やしと呼ばれる、「墓地(カードの捨て山)に送られたカードを対象に発揮する」カード効果を狙って意図的に墓地へ送りることでコンボを成立させる戦術であり、その布石として利用することにある。

なにせ一度に4枚のカードを墓地に、しかも自分でデッキから選んできたカードを墓地送りにするのだから、墓地肥やしにはこれ以上にないうってつけの効果といえる。しかもこのカード、選択するにあたって同名カード指定に関する制限がない。早い話が同名カードを2枚以上選べば確実に1枚以上は墓地に落ちるということである。

仮にどうしても墓地へ落としたいキーカード1枚をピンポイントで見抜かれて手札に入れられたところで、手札にある任意のカードを墓地に送る手段など枚挙に暇が無い。墓地肥やしの効果としては自分が山札から選んだカード全てを墓地へ送れるカードと解釈してしまって問題ないだろう。

ぶっちゃけここまで来るとサーチの部分がおまけのような気がするがここに関しても充分強力である。同じような効果を持つカード5枚、全部サーチしたいカード5枚を選べば最初から問題など無いのだから

また、デッキ圧縮の為に使うこともできる。自分の状況を考えて一度に5枚もデッキを圧縮できるのである。

要するに欲しいカードを5枚も検索する「デッキサーチ」・選んだカード5枚のうち4枚も墓地にカードを落とせる「墓地肥やし」・要らないカードを5枚もデッキから減らせる「デッキ圧縮」のトリプル活用が可能という、強力な効果ばかりを詰め込んだインチキカード

特に墓地から効果を発揮したり墓地のカードを回収する効果が主力戦術に組み込まれているデッキ・テーマの多い遊戯王では、古今東西類を見ない最強クラスの「墓地肥やし」のエースカードといって差し支えない。

いつからこちらが「苦渋の選択」を迫られているカードだと錯覚した?

苦渋の選択を強いられているのは自分ではなく相手である

だが、長期戦を強いられ、デッキ枚数が少なくなってから出てこられても困るカードではある。また既に欲しいカードを手札や墓地に送ってから来ても、あまり効果は上がらない(それでさえ単純なデッキ圧縮に使える辺り狂っているのだが)。

初期の頃こそそこまでデュエルに大きな影響を与えるカードではなかったが「墓地肥やし」という戦術が採用されるデッキが増えて以降、早速制限カードへと送られ、今となっては禁止カードとなっている。

ちなみに本カードの調整版が「おろかな埋葬」である。こちらは「デッキからモンスター1体を墓地へ送る。」というものだが、これでさえ制限カードに指定されている辺りどれだけ苦渋の選択のカードパワーが狂っているかうかがい知れるだろう。

余談だがこのカードと一度もエラッタされていないクリッター黒き森のウィッチどこから墓地に落ちてもサーチ効果発動可能)を同時に採用できる時代は存在しない。このカードの実装直前にエラッタが行われているからだ。

しかしもしも仮に苦渋の選択でエラッタ無しのクリッターと黒き森のウィッチを選択できるとしたら、5枚全てをこれらに選ぶことで4枚サーチが可能であり、エクゾディアなら4枚揃うことになる

コンシューマーゲーム『遊戯王デュエルモンスターズ レガシー・オブ・ザ・デュエリスト』においては、オフラインのデッキにはカードの使用制限がなく、AIの穴を悪用してデッキ圧縮とサーチを同時にできるため、特に【エクゾディア】において強力な一枚である。

アニメでは

乃亜編における「海馬瀬人vs海馬剛三郎」戦で海馬剛三郎が使用。

アニメ初登場となったこの話でもやはりエクゾディア・ネクロスの為の墓地肥やし用として使われており、更には瀬人にトラウマでもあるエクゾディアパーツをわざと見せつけて牽制し疑心暗鬼に陥らせるという目論見も兼ねていた。

ちなみにこの時剛三郎は「企業家たるもの常に選択を迫られている。それがたとえ苦渋を強いられる選択であろうとな。」と発して発動しているがOCGにおけるこのカードの強力さと、彼がしれっと行っていた墓地肥やしを踏まえると随分な皮肉である(同時にエグゾディアに頼りきって、どの口が言うかという気持ちにならないでもないが)。

GXでは「万丈目準vs万丈目長作」戦で万丈目準が使用。

モンスターカードが必要な局面でわざと1枚だけ魔法カードであるサンダー・クラッシュを混ぜており、長作にはもちろんモンスターではないサンダー・クラッシュを選ぶのだが計算通り。最終的に準はサーチしたサンダー・クラッシュのバーンと墓地肥やしでステータスアップしたカオス・ネクロマンサーの直接攻撃も含めた多くのカードの連携で勝利している。

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