概要
星座編第2弾で登場した紫のXレア。
名前からも分かるであろうが、まるで超神星龍ジークヴルム・ノヴァが闇堕ちしたかのようなスピリットであるが、背景ストーリーでは謎が多く、闇堕ちでも他のヴルムの進化系でもないまったく別種の個体のようである。
当初から「ブレイヴキラー」というキャッチコピーで知られ、合体が主力を占めていたこの当時の環境に殴り込みをかけるキラーカードとして登場した。
カード性能
系統は星竜・夜族。
コストパフォーマンスが低めの紫でありながら、7コスト・軽減シンボル紫4・最高BP13000でWシンボルとこれだけでもかなり優秀なスペックを持つが、このカードの本領はブレイヴや合体スピリットと対峙した時である。
攻撃するとき、相手合体スピリットを指定して直接アタックすることができる。そのままでは合体スピリットと殴り合うにはやや心もとないパワーなのだが、Lv2以上の場合、合体中の相手スピリットとのバトル時にBPが10000加算されるという強烈な効果が追加される。
Lv3の時の最大BPは23000と、並大抵の合体スピリットならば軽くあしらえてしまうほどの高さである。ブレイヴカードがそもそも加算BP6000を超えるもの自体少ないため、これと対等に渡り合えるのは光龍騎神サジット・アポロドラゴンくらいのものだろう。
また、Lv3まで強化した場合、このスピリットがフィールドに存在する限り相手プレイヤーはブレイヴをスピリット状態にできなくなる。つまり、ブレイヴカードはスピリットに直接合体させることでしか召喚できず、なおかつスピリットに合体していなければフィールドに残ることを許されないのである。
ブレイヴの最大の強みである「合体していたスピリットが死んでも残る」というルールを無効にできるので、相手のブレイヴの使用を大きくけん制できる。相手が殴り返しを恐れて合体スピリットを動かさず残しておこうとしようにも、こちらから直接殴ってスピリットごと消してしまえるという、相手に選択肢を与えない鬼のようなカードである。
ただし、この優秀な能力の裏にも、もちろんデメリットは存在する。
最大の弱点ともいえるのが、Lvを問わずダークヴルム・ノヴァ自身にはブレイヴを合体させられないという点である。
このため、BP強化はネクサスやマジック、他のスピリット頼みになり、どうしても防御に不安を残す形になってしまう点は注意が必要である。特にこの環境から登場した除去への対抗手段である『装甲』を持たせにくいのが痛い。そのため、専用デッキを組むことになりがちである。
また、最近は単体でもBPが20000を超えるスピリットが増え、さらに使い勝手のいいブレイヴ除去も増加した上、何よりこのカードがアルティメットを対象にとれないこともあって、デッキに忍ばせるだけなら他のマジックカードなどが採用されることが多くなってきた。
幸い、『ヴルム』と『星竜』というサポートの多い要素を2つ持っているため、探せば相性の良いカードは意外と見つかるものであり、環境さえ整えてしまえば無類の強さを発揮するカードとなる。
リバイバル
メガデッキ 【双黒ノ龍皇】にてリバイバルされた。
コストとBPは変わっていないが軽減が赤3紫3となり、系統に呪鬼が追加された。
フィールドにブレイヴが存在すれば素のコストが4となり、フル軽減すれば0コストで召喚可能。
しかもブレイヴの存在は相手・自分を問わない。
コストが4になるのはスピリットカードである時、つまりは手札・手元・トラッシュにある時であり、フィールドや煌臨元になっている時は7となる。
その為、煌臨元としても優秀。
系統が追加されたことにより、コスト制限や系統指定のリアニメイトカードとも好相性となる。
リバイバル前に持っていたLv3効果はLv1から発揮されるようになりさらに既に合体してる場合は分離されるようになった。
効果は相手にのみ発揮されるため、こちらの別のスピリットが合体する分には何の問題も無い。
また、異魔神ブレイヴと合体しているスピリットのどちらか片方が効果耐性を持っていた場合はそちらとの合体のみ継続する。
Lv2からは無色化効果が発揮される。
これによりブレイヴキラー効果と疲労破壊効果が各種装甲を貫通するようになり、より強い拘束力を発揮する。
これを防ぐには「このスピリットは相手の効果を受けない」効果を持つスピリット/アルティメットに直接合体させるくらいしかない。
ただし無色化効果は常時効果であるため、Lv2以上となっているこのスピリットのシンボルを軽減として使用する事ができなくなる。
紫シンボルとして使用したい場合は一度Lvを下げる必要があり、コストの支払い等でミス・トラブルが起きないように注意したい。
もう一つの効果はアタック時に疲労状態の相手スピリットを破壊する効果。
この効果が発揮できるLvは上記の無色効果も同時発動してる状態なので、装甲に阻まれる心配が無い。
さらに「コスト以下」や「BP以下」などの制限も一切無く、疲労状態であれば効果そのものに耐性が無い限りは容赦なく破壊する。
自分と相手のブレイヴの採用枚数に左右されるところはあるが比較的早めに召喚でき、相手のブレイヴを除去・牽制、ダブルシンボルを活かしてビートダウンもできるため、総じて優秀なカードと言える。
注意点としては、サイズの条件がない破壊効果を持つので攻めるぶんには問題にならないが、自身のBP自体は低く除去されやすいため、前述の恵まれたリアニメイト手段を用いて補いたいところ。
リバイバル前同様にアルティメットと合体するブレイヴには何ら影響を持たない事には注意。
リバイバル前にあった合体スピリットへの指定アタックやBPアップ効果がなくなり、Lv3時のBPが下がっている。
バトルによる破壊を用いた赤寄りの効果から、コントロールを主とする紫寄りの効果へ変化し、現環境を意識したリバイバルと言える。
アニメでの活躍
主人公の側が合体をメインとするデッキを使用していたため、必然的に敵側のカードとして登場している。
特に洗脳により『獄将』となった暴将デュックが使用してきたときが強く、初登場でバローネの月光龍ストライク・ジークヴルムをブレイヴごと瞬殺し、続いて馬神弾の太陽神龍ライジング・アポロドラゴンですら一撃で葬り去る。さらに仇討ちと駆け付けたユースに至ってはもはや敵ではなく、なんと3話連続で計3タテするというすさまじい暴虐ぶりでその性能をいかんなく発揮する。
しかし、物語中盤でそのデュックもついに弾のスピニード・ハヤトとブレイヴしたライジング・アポロドラゴンの前に敗れる(弾のBPアップマジック使用もあるがダークヴルム・ノヴァがLV2止まりだったため)と、今度は敵側に寝返った紫乃宮まゐの切り札の1枚としてまさかの再登場。弾のかつての相棒である超神星龍ジークヴルム・ノヴァとともに『Wノヴァデッキ』の双璧を成し、再び弾に襲い掛かるのである。
この『Wノヴァ』デッキと弾の『Wブレイヴ』デッキが激突した回は、バトスピアニメ史上屈指の神回として有名である。
ちなみに、サジット・アポロドラゴンと同様、ダークヴルム・ノヴァにも専用のBGMが存在する。
その他
優秀なカードゆえ人気も高く、後の拡張パックでは、ブレイヴのスピリット状態の禁止が自分にも適用となったかわりにアルティメットを攻撃できるようになった『ダークヴルム・ノヴァ・レムナント』が登場している。
また、系統『詩姫』に焦点を当てたディーバブースター『詩姫の交響曲』に収録されている『ディアナ・フルール』はこのカードのテキストをモチーフとしている。
ちなみに、この『ディアナ・フルール』と対となる『ノア・フルール』というカードのモチーフはジークヴルム・ノヴァである。