CV:川澄綾子
概要
TCGバトルスピリッツのアニメ作品「バトルスピリッツ 少年激覇ダン」「バトルスピリッツ ブレイヴ」のヒロイン。
芯の強い性格の持ち主。心配事があると左の髪をすく、安心すると右の髪をすく癖がある。
ダンに影響を受け、誰かのために積極的に行動していく。
バトルスピリッツ 少年激覇ダン
「ネクサスはあたしのバトルステージ!」
人物
中学2年生。ブログ「ぱーぷるとーく」を顔出しで運営しており、政治・経済・芸能・恋愛・バトスピ、色々な事について彼女ならではの視点・切り口が人気を呼び、賞を取るほどの知名度を誇るネットアイドル。異界グラン・ロロでも暇があればブログの記事の書き溜めをしている。
この頃は仲間に対しても、そのブログのハンドルネームヴィオレ魔ゐを名乗っている。
髪は短かく、オフショルダーのワンピースを纏い、足にはニーソックスを履いている。
少年激覇ダン51話「暁闇」によれば父はIT企業に務めているという。
コアの光主の1人紫の戦士。バトルした相手スピリットを破壊する紫属性の【呪撃】デッキの使い手。
ブログを中学生の身でやっているだけはあって、性格は非常に勝ち気で「あたしが主役」「世界をあたし色に染めてやる」と語り、一見すると自己中心的な性格に見えるが、それはさびしさの裏返しであり、他人を思いやる優しさと強い心を持っている。
当初は単にブログのネタ程度のつもりでダン達と行動を共にしていたが、次第にまっすぐに突き進むダンに影響され、彼女も誰かのために積極的に行動していく。
コンピュータに関する知識はかなりのもので、コアシステムのセキュリティのデータを改造してコンピュータウイルスにしたこともあった。
また、どういうわけか身体能力も高く、劇中では大の大人を圧倒する体術を見せている。
召喚時にレベルを指定する際には「レベル2っ☆」と数字を強調することがある。『ブレイヴ』にて滅神星龍ダークヴルム・ノヴァを召喚した際にはシリアスな口調で「レベル2!!」と言っている。
来歴
百瀬華実の誘いを受け、異界グラン・ロロにやってきた。紫の世界でナミーとその執事であるセルジュと出会い、彼女とのバトルに勝利したことで、彼女のヴァイオレット号を入手。魔ゐの自由な性格・器の大きさに感服したセルジュを新たに侍従として、とある目的から各地のカードスタンドを回っていた。
ダンやマギサ達と出会ってからはズングリーの家族が囚われているホライゾンラダーへ送り届けるためにダン達に同行する。
ホライゾンラダーからズングリーの家族達を解放した後の旅の道中、自分がブログのネタのためとはダンのことばかり書いていることに気付く。そのことに苛立ち、「ダンは暑苦しい」と毒づくが、クラッキー・レイからダンは熱いのではなくまっすぐなだけだと諭された。
ダン達を青の世界にまで送り届けて別行動をとるが、百瀬勇貴から体調不良の百瀬華実を預かる。彼女の治療のため知識の深いマギサを頼り、助言に従って緑の世界に共に行くが、異界王配下幻惑のレオンに囚われそうになり別の世界に逃亡。黄の世界では灼熱のパンテーラの追跡を振り切るべく、ヴァイオレット号を逃がすために彼とのバトルを行い、時間稼ぎのためにわざと敗北した。
疲れからか気絶して倒れていた所をナミーの手で紫の世界「藍紫の監獄」に囚われてしまうが、駆け付けたダン達の救出のおかげもあって、ナミーと過去の因縁に決着をつけるべくバトルをする。本当はもう恨みはなく、ただ強い魔ゐとバトルがしたかったナミーとバトル後に和解、涼子から「魔界七将アスモディオス」を受け取った。
地球と異界グラン・ロロの融合後、世界権力と交渉を着々と進める異界王に対してブログで意見発信する形で対抗。更にコアシステムのセキュリティを改造したコンピュータウイルスを利用して剣蔵と共に異界王側の地球の軍艦のシステムを混乱させてダン達を援護し、異界王とダンの最終決戦時には「魔界七将ベルゼビート」をダンに託し、バトルの行方を見守った。
決戦後、マギサの手によってグラン・ロロと地球が再び分離する際、寂しさからセルジュと共に異界に行くことも考えたが、セルジュに「今度はこの地球をヴィオレ様の色に染めてください」と言われ、地球に残ることを選ぶ。剣蔵宅でも相変わらずブログの更新は行っている。
使用デッキ
ネクサスの効果や【呪撃】を持つスピリットで牽制・ドローしつつ、切り札「魔界七将ベルゼビート」で勝負を決める戦術を用いる。
バトルフォーム
かわいくなかったということで、彼女なりにカスタマイズされており、小悪魔風のバトルフォームとなっている。
バトルスピリッツ ブレイヴ
「今思うとイタい子だったわね」
人物
芯の強く時には檄を飛ばす点は変わらないが、2年前のお転婆な性格はなりを潜め、仲間達の善き理解者として落ち着きと包容力を併せ持つ女性に成長している。
しかしフィクサーによる迫害を過去に受けた結果、未来での姿なき陰謀・噂に対しては内心恐怖に震えることもあった。
前作でも見せたコンピュータの操作の技術を生かし、未来ではクラッキー・レイが艦長を務める戦艦、"麗しのソフィア号"のオペレーターを務めている。それ以外にもダンがバトルの為のデッキを構築している時や、ソフィア号の乗員には、たびたびお茶を振舞う姿が描かれている。同クルーのユースやプリムには、まゐ様と呼ばれ慕われている。
危険なバトルに身を投じ続けるダンの身を案じ、次第に異性として意識していくようになる。
カードバトラーとしての実力と生身での戦闘力も健在。
来歴
異界王事件後、他の光主達と共に世界の矛盾を正そうと戦ったが、彼女もまた情報操作などによる世界からの迫害・いわれなき中傷に傷ついていき、あれほど熱中していたネットアイドルを引退しブログも閉鎖。
グラン・ロロでの日々に充実感を覚えていたからこそ虚無感に襲われ、やるべきことが見つからなかったため、とりあえず伸ばした髪は腰付近に届くほどのロングヘアーになった。
未来へとクラッキーや兵堂剣蔵と共に行き未来で起こっている地球の崩壊を救うべく活動していた。地球救う可能性を持つ人物として馬神弾を現代に迎えに行き、未来へ導いた。
ダンをサポートしたり、憎しみに燃えるユース・グリンホルンを諭したりと、麗しのソフィア号オペレーターとして周囲の人間を支える。
しかし獄龍隊の登場のあたりから人々や魔族を扇動している「噂」が流れ始め、異界王事件後の迫害と同様の何者かによる情報操作に気づく。気づきながらも何もできず、ただダンのバトルの行く末を見守るだけの自分に無力感を感じるが、人間と魔族双方のためにできることを模索し始める。
バローネが魔族を束ねるためにダン達との決別を決意した際には「やるべきことを見つけた」と涙を流しながらもソフィア号の仲間の元を離れバローネに同行する。バローネの右腕として名を「ヴィオレ魔ゐ」に戻し、混乱する魔族の民衆を救うべく、超神星龍ジークヴルム・ノヴァと滅神星龍ダークヴルム・ノヴァを主軸とした【ダブルノヴァ】を用いて治安維持を行ったり、大陸オクト崩壊に備え魔族の外部への移住を手伝った。
そんな中で、自分がダンを未来へ連れて来た日を境に彼が過去へと戻っていない事実を知る。魔ゐは、ダンが神々の砲台で地球崩壊を止めるために犠牲に成る事を予感。ダン達から12宮Xレアを奪ったり、自分がダンにバトルで勝利し彼を止めることでその未来を変えようとする。
バトル中、12宮Xレアを使いこなせるカードバトラーはゾルダー・グレイヴやデュック、イザーズもいると語りなぜダンが神々の砲台のバトルへ行かねばならないのかと疑問を呈するも、困っている誰かがいる以上、止まるわけにはいかないという覚悟を持つダンはそのことを聞くはずもなかった。魔ゐもまた、死んでほしくもないダンの代わりに別の人物の名前を挙げたと取ることもできるかもしれないが、その本心はたとえ自分が悪役になろうともなんとしてもダンに生きていてほしいという思いであった。
そして、バトルにおいてもダブルノヴァでも彼を止めることはかなわず、ダブルブレイヴに逆転されてしまう。異界王の業をも背負い戦うダンの姿に敗北を悟った魔ゐは、「貴方のことが好きなの!愛してる!」と想いを語り、彼を引き止めようとする。
ダンはそれでも勝ち続け人々を救うという覚悟は変わらなかったが、まゐが絶望していた自分を未来に導いて生きる希望を与えてくれた事、「お前が俺を救ったんだ」と伝える。魔ゐはダンの意思を涙ながらに受け入れ、その攻撃をライフで受け、敗北。
バトルの後、『俺には、お前が必要だ。』とダンに言われ、彼の意思を見届ける事を決意し、ソフィア号へと戻った。
神々の砲台でのダンとバローネのバトルの結果、ダンは行方不明となってしまう。
硯や剣蔵と共に現代に戻ったまゐは、伸ばしていた髪を切って、ダンの帰りを信じて待ち続けている。
使用デッキ
超神星龍ジークヴルム・ノヴァと滅神星龍ダークヴルム・ノヴァを主軸とした赤紫の【星竜】デッキ。
イギリスの破壊されたバトスピ博物館に展示されていた対異界王戦の馬神弾のデッキのカードと、バローネから渡された獄将デュックの滅神星龍ダークヴルム・ノヴァを組み合わせている。
あえて自分のライフを1まで削らせ、ビッグバンエナジーの効果で両者を召喚し、ライフを回復しながら猛反撃するスタイルが特徴。
赤としても扱う紫1コストスピリット。
- ソードール
白としても扱う紫1コストスピリット。白マジック「サイレントウォール」を投入しているためと思われる。
- ビッグバンエナジー
手札にある系統:星竜を持つスピリットカードを召喚する時、コストをライフ数と同じものとして扱うマジック。
- メテオストーム
「ヴルム」のスピリット1体に「BPを比べ相手のスピリットだけを破壊したとき、このスピリットが持つシンボルと同じ数、相手のライフのコアを相手のリザーブに置く」を与えるマジック。
- エクストラドロー
2枚ドローし、デッキの一番上をオープン、スピリットカードなら手札に加えるマジック。
- グリーディコア
合体していない相手のスピリットのコア2個を相手のリザーブに置くマジック。
バトルフォーム
長いブーツを履いた魔族風の衣装に身を包む。ライフゲージが4つしかないように見えるが、中央下部が二つに分かれており、きちんと5つ分ある。
バトルスピリッツ サーガブレイヴ
2020年現在は上述の経験からNPO法人に所属し、難民援助に従事している。髪型はショートのままで、服装自体は弾の物に似た格好に成っている。
彼女の活動が世間から少しずつ評価されているものの、10年経った今でも情報操作による迫害の影響が残っており、その元凶であるフィクサーからは命を狙われている模様。
『激突王のキセキ』から弾の復活を察するが、喜びよりも彼がまた戦いに身を投じることに対するやるせなさが勝っているようで、複雑な心境の中、難民援助の資金調達及び現代に残る魔族への協力要請の為に一旦帰国。
しかし、協力を申し出る形で、敵勢力幹部であるターナが彼女に接触し…。
余談
- 『ブレイヴ』のまゐは若干胸があるがこれは『激覇』の頃のように胸なしでは監督がかわいそうと思ったため。ただしデザイナー曰く貧乳設定であることには変わりない。
- 『激覇』最終回に登場した中学時代の制服は、デザインした桐原いづみ氏の作品ひとひらの主人公麻井麦の中学校時代の制服から。
- 『ブレイヴ』最終回での恰好が放送当時、物語の展開もあってか「マタニティウェアに見える」とネット上で話題になった。このことには作画監督の湯本佳典氏も「その書き込みに驚いた」と語っている。なお、『ブレイヴ』最終回の服装のデザインは桐原いづみ氏によるものであり、「色々あって成長したまゐが少し大人っぽくなってイメチェン」と聞かされ、一応中学生だとイメージしてデザインしたもので展開は全く知らなかった様子。