概要
日本国有鉄道(国鉄)が軌道構造の弱い簡易線向けに開発された機関車。軸重をDE10の13tから12tにして簡易線にも入線可能とした。
また、既存の液体式ディーゼル機関車のパーツを上手く活用し、コストダウンを図っている。
1971年から1975年にかけて65両が製造された。
また、大糸線北部や飯山線の除雪作業の近代化のために、別に作られたラッセルヘッドを取り付けられるように改造された300番台が4両存在した。
ただ、目的が、あくまでも簡易線の貨物列車の近代化(C56やC12の代替)であったため、モータリゼーション成熟期にぶちあたった1970年代後半、トラックに取って代わられてしまったローカル線の貨物列車廃止の波をモロにかぶってしまう。また、目的が目的故入換用に向いているとは言えず、さらに貨物列車ヤードが次々と潰されてしまったこともあって早々に「失業」、JRグループにはわずか10両+α(メンテナンスセンターの入換用機械扱い)しか引き継がれなかった。
JRに移行後も小さすぎて使いづらかったらしく次々と廃車、さらに除雪作業も専用機械に置き換わってしまった事から、結局2015年に304号機が廃車された事で事実上JRグループから消滅した。
だが、JR東日本から青森県の八戸臨海鉄道に移籍した303号機が、2018年3月時点でも現役で稼働しているほか、台湾高速鉄道に(1067ミリから1435ミリに改軌した)20号機(ただし一度廃車・入換用機械に転換していたので「廃車復活」とも言える)が移籍しており、入換機として高雄のメインワークショップにて現役で稼働中。
他にも長野総合車両センターの1号機(しかもここで作られたと言うから恐れ入る)や鳥取県若桜町の7号機(実は動態保存機)など、合計7両が保存されている。
さらに同型機が日本製紙山口工場(山口県岩国市)とデンカ新潟工場(新潟県糸魚川市)で使用されている。