しなの鉄道北しなの線に隣接するJR東日本の車両基地・車両工場。
JRグループの車両工場としては苗穂工場と並んで鋳物職場が残っている工場である。
鉄道博物館建設に伴い大宮総合車両センターで行っていた廃車車両の解体業務の移管を受けており、電車の墓場としても知られている。
配置車両
電車
211系
6両編成14本、3両編成36本が配置されている。全車両が幕張車両センター、高崎車両センター、田町車両センターからの転入車。
セミクロスシート車が6両編成に6本、3両編成に10本存在するほかはオールロングシート車。115系の後継として活躍中。
クモユニ143
2両が配置されている。郵便・荷物車だが牽引車代用。1両は長野駅と基地の間で職員輸送にも使用されている。
クモヤ143
1両が配置されている。クモユニ143から改造された牽引車で、見た目は郵便・荷物車そのもの。クモユニ143と交互に職員輸送にも使用される。
気動車
全車、北上線特急「秋田リレー」からの転用車で、両運転台構造のキハ110形12両、片運転台構造のキハ111形・キハ112形2両編成3本が配置されている。
2両が観光列車「おいこっと」に再改造され、土休日を中心に専用ダイヤで運行されている。
2両が配置されている。快速「リゾートビューふるさと」などの週末臨時列車やイベント列車として使用されるハイブリッド車。
ディーゼル機関車
DD16
1両が配置され、小海線や飯山線の臨時列車や工事列車牽引に使われている。
過去の所属車両
189系
2019年時点で全車原型の6両編成1本が配置されていたが、新製時には1997年までは上野~長野間の特急「あさま」で運用されており、多くの編成が所属していた。2019年まで在籍していたのは普通車のみの6両編成に組み替えた編成である。
2015年にN101編成の中間車(両先頭車2両は183系)とN103編成が廃車、解体されたためN102編成の1編成のみとなる。
主に平日の朝に塩尻-長野間に運転される快速「おはようライナー」や臨時の「あずさ」、「かいじ」などの臨時列車に充当された。
2019年にラストランを経て、同年6月に廃車。形式消滅となった。
廃車された後も、2023年現在も両先頭車2両が構内に留置され続けており、今後の処遇は不明である。
1986年に金沢運転所の「あさま」運用分が移管され、配置されたものである。しかし、「あさま」「そよかぜ」に限定運用で、北陸本線へ乗り入れる運用はなかった。
1997年に「あさま」終了に伴い廃車、長野総合車両センターで解体された。
特急「しなの」で運用されていたが、国鉄時代の1982年11月15日のダイヤ改正から全車両が神領電車区(現・神領車両区)に転属となり消滅。1996年に定期運用終了後も2008年まで臨時運用されていた。
115系
国鉄時代から在籍し、2015年までは中央本線の立川まで、大糸線の信濃大町まで、篠ノ井線の全線、信越本線の柿崎まで、飯田線の飯田まで、しなの鉄道線の軽井沢までの普通列車で運用された。
一部の編成はJR東海区間への入線が可能で、2007年にJR東海所有の115系が全廃となった後も2012年のダイヤ改正まではその区間へ乗り入れていた。
それ以前では、碓氷峠を超えて高崎、逆方向に新潟まで向かう運用も存在した。
2015年までに3両編成7本と4両に短縮された元6両編成1本が新潟車両センターへ転出し、4両編成のは業務専属で旅客扱いはされずに2018年に長野に戻って廃車され、3両編成の車両は2022年まで新潟で活躍した後現地で解体された。
北陸新幹線延伸後に経営分離された際、しなの鉄道に3両編成5本が譲渡された。
長野管内の普通列車の主力車両だったが、211系への置換により、2015年10月をもって、115系の定期運用が全て消滅し、ついに長野の115系は消滅、と思われたが訓練車の3両編成1本が残された。
この訓練車編成、2003年8月にJR東海中央西線田立駅~南木曽駅間にある島田トンネルを走行中、車内で男が焼身自殺を起こし、中間車の車内の座席、床等を焼損している。以後営業運転に使うのはふさわしくないために訓練車になったといういわくつきの編成だったりする。
センター内を不定期的に動いていたが、2019年10月に車籍抹消され解体され、これにより長らく続いた長野の115系はすべて消滅した。ただし、しなの鉄道に在籍する車両は2023年現在も見ることができる。これらも「ろくもん」用の編成を除いて2026年までの置き換えが発表され、現在も置き換え中のため注意しよう。
国鉄時代には信越本線の急行「信州」「妙高」「とがくし」や篠ノ井線の急行「天竜」「かもしか」で運用され、JR化後は長野県内の普通列車や篠ノ井線・飯田線の快速「みすず」で運用されていた。
引退後は一部がしなの鉄道に譲渡され2013年まで活躍した。