概要
暫定的に運転された列車ではあるが、1996年3月から1997年3月まで特急「秋田リレー」が北上駅 - 秋田駅間で北上線を経由して運行された。
これは、秋田新幹線の建設工事により田沢湖線全線を約1年間運休することにより、「たざわ」が運転できないための代替措置として運行されたものであった。この列車がJR東日本で最後に新設されたエル特急となった。また2010年現在、JR東日本自社の気動車で定期運行された唯一の特急列車でもある。
停車駅は、北上駅・ほっとゆだ駅(一部列車のみ)・横手駅・大曲駅・秋田駅で、列車番号も「たざわ」の3000番台に列車号数を充て、気動車であるDを末尾に付していた。
使用車両は、キハ110系300番台(デッキとリクライニングシートを設置、薄紫色の塗装をベースに灰色とすみれ色の帯を配し、竿燈をモチーフにしたイラストが施された)。暫定運転であったことから、普通車のみで、3 - 4両編成(北上駅発最終のみ7両編成)で運転された。1997年3月の秋田新幹線開業に伴って本列車が廃止された後、余剰となったキハ110系300番台は、座席配置を変更し、200番台に編入の上、他線区に転用された(このうち長野へ転用された2両は2015年に観光列車『おいこっと』に再改造された)。この時に取り外された座席は、E217系のグリーン車に転用されている。