概要
それまでの(いわゆるフル規格)新幹線では、費用面などの問題から在来線と並行して新規に建設することが難しい区間の軌間を1067mmから新幹線と同じ1435mmにして、新幹線から乗り入れるものである(いわゆる新在直通運転)。
元来構想として存在した「スーパー特急方式」はレールを改軌せずに狭軌車両を走らせるものであったが、「スーパー特急」は法的に「新幹線」であり、似て非なるものである(「主たる区間を時速200km以上で走行することのできる鉄道」の定義に該当するため)。
フル規格新幹線車両を走行させる在来線の博多南線や上越線支線(ガーラ湯沢発着)とも扱いは違う。
ミニ新幹線は新幹線の名称はつくが、法令上は新幹線ではなく、在来線扱いとなる。既存の路盤を利用している関係もあり最高速度は130km/h。従来からの踏切なども存在し、フル規格新幹線では列車が走っていない午前0時~午前6時の間も運転が行われている。
車両規格も在来線に合わせたもので、フル規格の新幹線に比べると一回りは小さい(普通車の座席も横5列でなく4列)。
従来からの普通列車も引き続いて運行されるが、これも1435mm軌間に合わせた専用の車両が導入されている区間(狭軌線路を撤去※1)と、1067mm軌間が残され、普通列車は基本的に狭軌車両でのみ運行されている区間(※2)がある。
特急料金は新幹線区間と別建てで(運賃は通し)、例えば東京-新庄間を山形新幹線で乗った場合は、東京-福島間と福島-新庄間で区切ったものの合算となる。
1992年にそれまでの奥羽本線の福島駅-山形間を山形新幹線として開業させたのが最初である。
路線
山形新幹線
福島駅-新庄駅間
1992年開業、1999年に新庄まで延伸
※1
秋田新幹線
盛岡-秋田間(田沢湖線※1及び奥羽本線大曲-秋田間※2)
1997年開業
列車名:こまち
2系統とも※1の標準軌普通列車は軌間とホーム高だけ対応したもので、能力的には原型の狭軌車両と同じものである(701系・719系)