白兔神とも表記する。
解説
日本神話の因幡の白兎と同一視され縁結びの御利益があるとされるが、
当の因幡で祀られるようになった経緯は異なる伝承によるという。
伝承
太古の昔(少なくとも977年から見て)
天照大神が山に降臨するとその山の頂上に仮宿を営もうと四方を眺めていた。
すると、一羽の白兎が現れアマテラスの服の裾をくわえ道しるべをかってでた。
白兎についていくと中山の尾続きの遥か西の方に石が二つありそこへ辿り着く。
アマテラスはそこで仮宿を営みしばらくとどまることにした。
今、その石は皇后の石と呼ばれる。この地を伊勢が平というのもその由縁だという。
しかし、アマテラスがとどまっていると道案内をしてくれた白兎はいなくなっていた。
実は白兎は月読尊(ツクヨミ)の神体であったのである。
その後、これを道祖白兎大明神といいならわし祀神とし、
中山の尾続きの四ヶ村の氏神として祀ったのだという。(以下略)
それで
というわけで、この白兎神と因幡の白兎と同一個体なのかは不明だが、
この話の時系列が因幡の白兎より前なら同一の可能性もあるだろう。(舞台も同じだし)
出雲大社でも祀られていることから同一視されているのは確かだと思う。
ついでに、当時から日本でも月に兎を見ていたことが分かる話でもある。
その他の呼び名
大兎(おおと、だいと)大明神、あるいは兎の宮白兎大明神とも呼ばれるようだ。