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小魔導師の編集履歴

2018-03-14 11:05:19 バージョン

小魔導師

ぱーるちゃん

「小魔導師(パールヴァ・マーガ)」とは、小説「ナイツ&マジック」の登場人物である。

・注意!

この内容には「ナイツ&マジック」本編のネタバレ、特にアニメ化されていない内容を盛大に含みます。

本編未読の方、アニメ版しか知らない方は閲読に注意してください。

また、基本的に書籍版の内容を中心としてますが、一部web版の内容を記載しています。ご了承ください。













人物

フレメヴィーラ王国の東にある巨大な樹海「ボキューズ大森海」の奥地に住む人型種族「巨人族(アストラガリ)」の小さな氏族「カエルレウス氏族(ゲノス・デ・カエルレウス)」出身の巨人の少女。幼名は「ラーミナ」。

巨人族は成人すると約10メートル程の身長になるが、彼女は約4メートル強と、まだ子供と言える年齢(ただし、巨人族の成長速度や寿命は劇中明らかになっていないため、実年齢は不明)。

外見上の特徴は4つの目を持つこと。これは巨人族では「四眼位(クォートスオキュリス)」と呼ばれ、魔法(巨人族は「マギア」と呼ぶ)を使える証であり、氏族の長である魔導師(マーガ)となる資格を持つことでもある。

容姿は銀鳳騎士団団員曰く「よく見ればかわいい」と、全体的に整っている模様。

性格は当初は引っ込み思案だったが、次第に真面目で勤勉な面を見せるようになっていく。また、いわゆる脳筋の多い巨人族には珍しく、穏やかで理知的な性格である。


来歴

エル達との出会い~魔導師継承

大森海で遭難したエルネスティ・エチェバルリア(エル)とアデルトルート・オルター(アディ)が紆余曲折を経て、カエルレウス氏族の集落に身を寄せることになって少しして、二人に興味を持った幼馴染の少年ナブと共に声をかけたことから、エル達と遊んだり交流を重ねるようになった。

当初はいずれ魔導師を継ぐことには消極的だったが、エル達の影響を受けたナブに触発されるように前向きに考えだす。


しかし、対立していた「ルーベル氏族(ゲノス・デ・ルーベル)」が虫型魔獣「穢れの獣(クレトヴァスティア)」の群れを集落に差し向けたことで平和な日々は終わりを告げる。

エルやアディ、そして氏族一の戦士である「三眼位の勇者(フォルティッシモス・デ・ターシャスオキュリス)」達がルーベル氏族に対抗するために他の氏族と「諸氏族連合軍」を結成する準備のため集落を離れており、防ぎきることができないことを悟った氏族の長「四眼位の魔導師(マーガ・デ・クォートスオキュリス)」は、ナブとラーミナに脱出して勇者たちと合流するよう命じ、同時に彼女に『小魔導師(パールヴァ・マーガ)』の号を贈り、氏族の未来を託す。

脱出に成功したのは二人を含め僅かであったが、なんとかエル達と合流。しかし、カエルレウス氏族が壊滅的打撃を受けたことで諸氏族連合軍は立ち消えてしまう(これは、自分たちに反抗すると潰すというルーベル氏族から他氏族への警告でもあった)。


※1 巨人族は号を授かると幼名は使わないため、これ以降、彼女は「ラーミナ」ではなく「小魔導師」を名乗り、一人称もそれまでの「私」から「我」に変えている。

エル達は「パール」という愛称で呼び、後に銀凰騎士団もそう呼ぶようになる。


※2 web版では集落の壊滅後、エル達に合流した生き残りの一人として初登場。それまでエルとの接点はなく、登場時点で小魔導師の号を授かっており、上記の幼名や幼馴染の存在は書籍版で追加された。


巨人戦争終結まで

ルーベル氏族と穢れの獣から隠れながら反撃のために行動を始めたカエルレウス氏族だったが、偶然にもルーベル氏族に隷属していた人間たち(300年前の第一次森伐遠征軍の末裔)「小鬼族(ゴブリン)」の下層市民が住む「下村」に流れ着く。それまで敵の仲間程度の認識でしかなかった小鬼族の内情や下村の苦しい生活事情を知ったエル達は、食料の確保などで下村を援助するのと引き換えに、回収したイカルガの残骸の改修を手伝ってもらうことになり、しばらく下村に滞在することになる。


その間、急に魔導師を継いだために魔法の修行を受けていなかったパールは、このままではいけないと一念発起し、エルとアディに魔法を教えてもらうことになる。これ以後、二人を「師匠(マギステル)」と呼び、二人の指導の元、短期間で巨人族としては規格外の魔法を身に着ける。

実は、巨人族の魔法の基準を知らなかったエル達は、幻晶騎士(シルエットナイト)の使う戦術級魔法(オーバード・スペル)を教えてしまい、結果として、まだ子供の身でありながら、劇中に登場する巨人族でもトップクラスの魔導師になってしまった。


※3 これはパールに限った話でなく、それまで魔法が使えなかった他のカエルレウス氏族も、エル達が自作した魔導兵装(シルエットアームズ)の補助があれば魔法が使えるようになっている。


これを切っ掛けに自信をつけたのか、次第に氏族の長として堂々とした振る舞いが目立つようになり、諸氏族連合軍を再結成するためにエル達と共に動き出す。

その際、協力を要請したフラーウム氏族の魔導師から「空を飛ぶ巨大な幻獣(=エル達の捜索に来た銀凰騎士団の飛空船(レビテートシップ))と話をつけたのなら協力する」という約束を取り付け、カササギに抱えられながら銀凰騎士団の船団と対峙。異形のカササギが魔獣と誤解され、法撃や魔導飛槍(ミッシレジャベリン)が飛び交う空中戦になるが、臆することなく魔法で援護しながら旗艦イズモに到着。銀凰のメンバーにも受け入れられ、諸氏族連合軍の結成に大いに貢献した。

その後の巨人戦争(魔眼の変)にも参加。カエルレウス氏族の皆と共にその魔法の腕で活躍している。


戦争終結後、今後は小鬼族改め「小人族(ヒューマン)」との関係が重要になると考えたパールは、銀凰の協力もあり急速に発展した旧下村と、小人族と共に暮らすことになったカエルレウス氏族のことを三眼位の勇者に頼むと、小人族の事をもっと知るために、ナブやフラーウム氏族の勇者他志願した巨人族数名と共にイズモに乗ってフレメヴィーラ王国に旅立った。













フレメヴィーラ到着後(さらなるネタバレあり、注意!)

当然のことながら、パール達巨人族はフレメヴィーラ国王リオタムス達を驚愕させた。混乱を避けるために巨人族の存在は当面の間秘密とされ、外出時には鎧兜で幻晶騎士に擬態するなど、多少の不自由を強いられたが、客人として扱われ、銀凰騎士団の保護下でフレメヴィーラでの生活を始める。

洗練された町並みや、エルが開発した高性能の幻晶騎士。銀凰騎士団でその片鱗を知っていたパール達にとっても、フレメヴィーラの文化は想像を絶するものであった。


そんなある日、フラーウム氏族の勇者が「小人族を敵に回せば大変なことになるのでは?袂を分かつことも考えた方がいいかも」とこのまま小人族と交流することに疑問を投げかける。

しかし、パールはそれに異を唱える。すでに出会った以上、袂を分かつことはできないと。そのためには、小人族に隷属するのでもなく、ルーベル氏族のように力で他を支配するのでもなく、しっかりとした「巨人の国」を作るべきだと。その言葉はフラーウムの勇者を関心させるほどだった。


後日、パールは巨人族の外出に同行していた先王アンブロシウスに相談する。「二つの種族が共に歩むためにも、フレメヴィーラといずれできる「巨人の国」との間に道を作りたい」と。


飛空船でも数ヶ月はかかる巨人の生息地。大森海を切り開いてそこまで道を作ろうとすれば数世代はかかる途方もないことであるが、アンブロシウスは興味を抱き、反対すると思われていたリオタムスも賛同する。

大森海の開拓はどのみちフレメヴィーラには必要なことであり、一つの目標としてパールの提案は渡りに船だったのである。そして、そのためにもリオタムスは巨人族の存在を公表することを決断。さすがに国民も巨人の存在には驚愕したが、パールとエルの堂々とした振る舞いや、リオタムスの友好宣言もあり、最終的に巨人族は受け入れられた。


こうして、パールの提案が切っ掛けとなり人間と巨人族は共存の第一歩を示すことになり、パールは巨人との面会を希望する人々に対応するため半ば親善大使のような立場として各地を飛び回る日々を送っている。その活動は隣国のクシェペルカ王国にも及び、女王エレオノーラとも対面している。

ただし、これは他の巨人族が脳筋ばかりで、言葉を交わすのを嫌がるため、結果として彼女が一手に引き受けることになったというのもある。そのため、民衆の間では巨人族の印象が(巨人族としては少数派であるはずの)パールを基準になりつつある。

また、(重ねて言うが)脳筋な他の巨人族が粗相をしないよう、最年少の彼女が結果としてお目付け役になっている。


なお、この時期に彼女がアディと交わした何気ない会話が切っ掛けでエルとアディが婚約、そして結婚しており、二重の意味で彼女の存在が物語を大きく動かすことになっている。



関連タグ

ナイツ&マジック

エルネスティ・エチェバルリア

アデルトルート・オルター

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