CV:村松康雄
「ふん、世の中には知らなくていいこともあるんだよ…」
概要
『名探偵コナン』のエピソードの一つ「黒の組織との再会」におけるゲストキャラクター。
表の顔は「経済界の大物」と称される大手自動車メーカー会長・枡山憲三だが、その正体は黒の組織の幹部の一人で、与えられているコードネームが「ピスコ」である。
組織と関わりを持っていた議員・呑口重彦(収賄容疑で逮捕寸前だった)の殺害に成功するも、その現場を写真に撮られ、情報流出を防ぐためジンに殺害された。
組織のボス(あの方)に長年仕えており、組織内での地位は高かった模様。ピスコに手を出せばジンでも組織内の立場が危うくなるらしく、基本的に自身の判断で組織のメンバーを処分しようとするジンも、ピスコの暗殺に関しては事前にあの方の了解を取っていた。
アイリッシュからは父親のように慕われており、組織内での面倒見も良かった様子。
また、シェリー(宮野志保)の両親である宮野厚司・宮野エレーナ夫妻とも親しい仲にあったらしく、開発中のAPTX4869のこともよく聞かされていたとのこと。
灰原哀を一目見ただけでその正体に気づくなど、高い洞察力の持ち主。
老齢ながら熟練した狙撃手でもあり、暗闇から銃身にハンカチをかけた上でシャンデリアの鎖を撃ち抜く程の腕前(地味に現実には不可能と言われるほどの所業)。
呑口殺害に関しては失態を犯してしまったものの、『灰原哀の正体』『組織を独自に追跡する江戸川コナンの存在』など組織側からすれば有益な情報を握っていたため、もし彼が生き残っていたらその後の展開は大きく変わっていたかもしれない。
仮にこれらの情報がジンやあの方に届いていれば、2人の居所が組織にバレるのは時間の問題だったであろうことは想像に難くない。
本編での動向
杯戸シティホテルで行われた「映画監督・酒巻昭を偲ぶ会」の会場内で、呑口を誘導し上に向けて発砲、シャンデリアを落として事故に見せかけて始末する。その混乱の中、偶然目撃した哀の姿にシェリーの面影を感じ取り、彼女をホテル内の酒蔵に拉致・監禁する。
その後、一時的に元の姿に戻った志保の身体が縮む(=哀の姿に戻る)瞬間を目撃したことで彼女の正体を確信し、「命令」として射殺しようとするが、現れたコナンに真相を暴かれる。その上、自身の銃撃で漏れ出した酒「スピリタス」(アルコール度数96%)が気化していることに気づかず、その傍でタバコを吸っていたため引火、酒蔵が炎上する中で2人に脱出を許してしまう。
更に、呑口殺害のための発砲の瞬間を撮影されていたことに気づかず、その写真が翌日の朝刊の1面に掲載されるという失態を演じていたことが発覚し、あの方に見切りをつけられてしまう。そのため、コナンたちと入れ違いで酒蔵に侵入してきたジンに射殺されてしまった。
ジンからは耄碌したと評され、手助けをしたベルモットからも「死んで当然だった」と吐き捨てられた。事件後、証拠隠滅のため、自宅は組織の手の者により跡形もなく全焼した。
この一件で、ピスコを慕っていたアイリッシュとジンの間に因縁が生まれ、その決着は劇場版『漆黒の追跡者』でつけられることになる。