概要
第一次世界大戦では塹壕戦がメインであった。突撃後、敵の塹壕内では歩兵銃は長すぎて使い物にならず、ナイフや銃剣果てはスコップ・こん棒といった刃物や鈍器が主に活躍した。
塹壕戦で活躍できる銃器はないのか?
途中参戦したアメリカはショットガンを利用した。しかしこれはポンプアクションという連射速度は遅い品物である。また装填弾数も少なく、決して万能ではなかった。
一方ドイツは以前開発したマキシムMG08機関銃を兵士でも持ち運べる大きさにしようと研究を行っていた。しかし、完成した試作品どれも問題があり、計画は根本から見直しが行われた。
そこで、考案されたのが、拳銃弾を使用する機関銃であった。当時イタリアで、航空機に搭載されていた拳銃弾を使用する二連装機関銃ビラール・ペロサM1915が開発され、それが地上用に転用され使用されていた。
ドイツ側もこの兵器の存在にヒントをもらい、歩兵が運用できる小型の機関銃を開発し、ベルクマン武器製造社では、テオドール・ベルグマンとルイス・シュマイザー(ヒューゴ・シュマイザーの父)及びオットー・ブラウスベッターなどの技師が協力して設計に当った結果1918年にベルグマン社が開発した銃がMashinenpistole 18(18年型機関拳銃)として採用された。
MP18は重量約4.3kg、全長818mm、当時の軍主力拳銃弾9mmパラベラム弾を使用し、弾数は32発装填できる革新的な銃であった。
しかし同年に第一次世界大戦が終結し、戦線での活躍は短期間に終わった。