メタ
めた
「間に」「超えて」「高次の」などの意。接頭語的に用いられる。(大辞林より)
概要
メタという言葉の定義は少々曖昧で複雑だが、創作上でメタ表現と言った場合は多く「本来キャラクターが知りえない次元、上部構造の出来事(=作者や読者のいる世界。現実。)を知り、発言、行動する」ことを指す。メタファーの略ではない。
- 漫画のキャラクターが「コマ割から出るわけにはいかない」と発言する
- アニメのキャラクターが「放映時間が少ないから早くしろ」と発言する
- ゲームのキャラクターが「ゲームを進める時はAボタンを押してね」と発言する
- 漫画の作者が漫画に出てきて「私は神(作者)だ」とキャラクターに説教する
- キャラクターが「(歌を途中まで歌って)著作権の問題でこれ以上は歌えない」「少年誌でHなことしたら承知しないわよ」と大人の事情を話す
etc…
などがメタ発言である。
このような表現は風刺やギャグの一種として用いられることが多いが、中にはこうしたメタ表現そのものをテーマに据えた作品も少なくない。
作中にて実際に現実に存在する別作品のキャラやアイテム、シーン描写をそのまま引用したり登場させたりする(オマージュやパロディも含めて)のも一種のメタ表現と言える。
主に作者が意図して表現したものを指して「メタ」と呼ぶことが多いが、そもそもフィクションという表現形式そのものが現実を模倣・引用するところから始まっている以上、究極的に言ってしまうと、ありとあらゆる全てのフィクションは大なり小なりメタフィクション的な要素を潜在的に含んでいると言っても過言ではないと言ってもいいだろう。