CV:細谷佳正
概要
2話より登場する漆黒の新幹線と巨大怪物体を操る黒幕のひとり。E5がマッドフェリス撃破後にその戦いを傍観し続けているが、ゲンブのコメントに対し終始無言を貫き、ハヤトが秋田県へ向かう際にも付近で傍観。フロストツリーを撃破されたのにも関わらず再び同型を生み出し二番煎じで「昨日と同じか…芸が無い」とゲンブに向けて喋ったのが最初の台詞(だが、15話で自身も同じ行為をやらかしている)であるものの、次々怪物体をぶつけて人とシンカリオンに拘り続けている行動に一定の理解を示す。セイリュウの「人間は下等な生物」と評価を下しても、「下等ではなく必要な方を選び進化させた」とゲンブの自問自答する点も踏まえて返答しているが、彼が直接対決に赴き、N700Aに傷を負った際は使命優先と私情を挟まず癒す様に警告したが、受け入れて貰えなかった。
北海道函館山付近で初めて怪物体ロープスパイダーを生み出す。物体だけのゲンブや、生物のみのセイリュウと異なり生き物と物質2つを融合させたものを繰り出している。遠方からハヤト達を出撃させる策に失敗した事から改めて冷凍保冷車を組み込まれたロープスパイダーⅡを製造する。ゲンブの遺志を継いだのか、シンカリオンを鹵獲する策を実行したが、互いを補いあうはやぶさ同士の連携で敗れており、周囲に当たり散らさず鉄塔に拳を叩き付け怒りを静めてた。
九州ではNeoスペースワールドに飾られていたロケットを怪物体スカイハイ・ギガ・ブースターへと変え音速を超える速度で捕縛フィールドに捕まらせない様にしたが、800つばめが飛行する事を把握出来ず敗れるも、阿蘇山に新たにマントル・イーターを生み出し間髪入れずに誘う二段構えを仕掛けてきた。散々E5に苦渋を飲まされ続けている為に「緑のシンカリオン」と呼んでゲンブ同様人間の歴史を調べながら倒す事に拘り続け、空や熱源と適応できるか伊勢志摩沖に沈んだ鉄甲船を基にノブナガスイグンを生み出すが、自身の戦略が好調だと高笑いする場面が見られる。
怪我を押してセイリュウに忠告に現れたゲンブを「大丈夫なのか?」と心配していたり、ブラックシンカリオンの使用を焦るセイリュウを諭し人の進化の源たる結束力を気付く様働きかける等、実は意外と仲間思いなのでは?と思わせる描写も見受けられる。
トラメ達1世代上の先発隊が帰還し、ヒトを観察する余裕が無いと悟りイザが此処に来てハヤトに思念波を放ち対話したのを咎めたが、自身の道を進む事を推進されて焦りを見せ始め、サラマンダー・ゾラの投入も視野に入れる。ハヤトが単独で本拠の入口に来た際は捕縛フィールド内で対峙しキトラルザスの名と出自、目的を語るが対話での交渉を自ら絶ち戦い以外にないと結論付けるが、ゲンブからトラメ達の性質を理由に焦りを指摘され最後の観察とマオウノブナガを三体繰り出す。新富士駅付近で待ち受けるとドクターイエローと対峙しその性能に目を見張るが、自身らの本拠地に誘い桜島の地底で決戦を行うが、E5に蛇腹剣を折られ敗北。トラメが現れ戦闘を続行するもファーストエネミーを羽交い締めにしグランクロスを浴び傷つき落ち延びるも危険思想の塊とも言うべきカイレンが帰還。キトラルザスの古の掟に従い甘んじて処刑される。
容姿は灰色の外套を纏った青年だが、背中に無数の黒曜石を背負い、大腿部や右胸にも不明瞭な結晶が埋め込まれ、表情も乏しく口元を黒いマスクで覆い隠し、耳の形状も含め寧ろ魔族(妖魔)や異界の者。血色も青ざめてもおり死人同然である。何者かの手で蘇生した可能性も推測されたが、蒸気機関車を知らず、「たかだか百五十年でシンカリオンにした」など知識に偏りが見られ、「(蒸気機関車の素材や動力は)我々の世界と似たもの」「(人の進化は)我らには無いものだな」などの意味深な台詞から異星人やケイ素生命体の説にシフトしつつあったが此も宛が外れる。
しかし、ゲンブは自ら『地の底より這い上がりし種族のエージェント』と名乗り、「地底の高温世界こそ我らが∽住まう地」とも言っており、某有尾人や地底帝国の類いの可能性に傾いた。地底に住む生き物だけに当初は深夜にしか怪物体を出現させていたのだが、ストーカーの如く観察し続けていく内に昼間の時間にも進出したが、殆ど寝不足状態にあるらしい(シンカリオントークイベントより)。