――そう、私は自分の意志で戦わなければ!私は、私は堕ちなければならないっ!!
嫌だっ!お、俺はまだやりてェ事があるんだよォッ!死にたくねェよ!
カタログスペック
頭頂高 | 21.73m |
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本体重量 | 69.24t |
全備重量 | 182.50t |
ジェネレーター総出力 | 12,250kW |
ジェネレーター総出力(本体) | 7,180kW |
装甲材質 | ガンダリウムγコンポジット |
スラスター総推力 | 1182,000kg |
機体説明
型式番号MSA-0011[Ext]。本形式はSガンダムの巡行形態であるGクルーザーとそのMS形態(攻撃/防禦強化型重装形態)を指す。機体名称の「Ext」とはExtraordinary(エクストローディーナリィー)の略とされ、本形式はEx-Sと通称されることがある。
Sガンダム本体と併行して開発されたブースター・ユニットを2基装備しており、ノーマル形態に比べて全備重量は8割増しになる一方で総推力は11倍になる。そのため他のMSのフルアーマー形態に見られる機動力の低下が本機体には見られない。
この形式は長距離巡航形態・Gクルーザーが本質であり、巡航形態を構築するためのパーツ群追加とそれに伴う出力増加に合わせた武装増強を施したもの、というのが機体概念である。RX-78の頃から念願だったMS←→巡航形態を実現し、しかもMSの戦闘力も極限まで高めたスペシャルバージョンである。また、強大な出力を活かしてMSとしては珍しいIフィールド・ビーム・バリアを装備している。コックピット周辺に数秒単位で発生させる程度のものだが、ALICEシステムの無傷回収を至上命題とする本機体においてはパイロット保護の観点からしても非常に有用である。
追加武装
背部ビーム・カノン×4門
Sガンダムの背部ビーム・カノンは1対2門から、本機体のブースター・ユニットには2対4門に増やされ、火力が増強されている。
胸部Iフィールドジェネレーター
胸部パーツの変形時の応力に対する強化を兼ねたIフィールドバリア発生装置。コクピットの防御も兼ね、機体各部の4か所のジェネレーターから常にエネルギーをチャージし、着弾時にコクピットを中心に秒単位でバリアを発生させるが、大型MAのように常時発生はできない。その形状からビーム発射可能と誤解されることもあるが、発生原理が反対であり実際には不可能。
リフレクター・インコム
膝部ニークラッシャーに代わり装着されるユニットに収納されている。局所的にIフィールドを発生させることができるようになっており、有線式のポッドを射出した後に機体から発射したビームをこれで反射することにより、疑似オールレンジ攻撃を行うことができる。機体に搭載された多数のビーム兵器とこのリフレクター・インコムの組み合わせは、コンピューターが最適値を求め、より効果的な攻撃を行うことが可能である。一方でとんでもなく複雑な計算を要求する性質上ALICEのサポート抜きではまず使えず、エネルギー容量の関係からエネルギーチャージ1度につき一回しか作動させることができない。(元来のセンチネルの表現は、ニュータイプ描写には否定的であり、後年の文献やゲームで言われるNTがらみの描写は全て後付けである。敵のビーム攻撃を反射することも可能…というのも後年のゲームでの後付け。)それでも思いがけない所から攻撃をかけられるのは大きなメリットである。
外部出演
Gジェネレーションシリーズ
Sガンダムから開発可能。
MS形態ではシールドが無いため物理攻撃に対するダメージ軽減策が無く、防御力は低め。
対して攻撃面では貫通BEAMのビームスマートガン、支援に最適なビームカノン、そのビームカノンを上回る射程を誇り特殊射撃の為ダメージが軽減されにくいインコムと充実のラインナップとなっている。
Gクルーザー形態ではビームスマートガンが使えなくなるものの、インコムが引き続き使えるので前線に急行しつつ援護も出来る柔軟性を持つ。
また原作再現の一環としてALICEを搭載し、ユニットのHPが30%以下(ゲージが赤色になる領域)になると機動力・防御力が+20される。登場するパイロットに底力(HP50%以下で攻撃・防御力が最大+25)を習得させると攻撃・機動力が最大で+25、防御力が+45され、ユニットの育成次第であるが体力が減ってから勝負のユニットとなる。
また近年の作品ではプレイヤーが育成した状態のユニットが敵増援として登場する事が多いので、そうなった場合は支援をフル活用して一撃で倒そう。で無いと、ALICE発動で倒しにくくなる。
ガンダムVSガンダムシリーズ
フルブーストにてEx-Sガンダムがシリーズ初参戦。
家庭版の初回封入特典としてプレイアブルキャラになった。コストは3000。
パイロットは本来リョウ・ルーツなのだがUnknown(黒いシルエットだけが表示されボイスも一切ない)となっている。おそらくは版権の複雑さが原因。
ほかの機体より長い射程をもった射撃戦特化機。特殊射撃でビームスマートガンからの狙撃攻撃や、サブ射撃で背部ビームカノンから引っ掛けやすいビームを発射する。
原典の通り変形コマンドを入力すればGクルーザー形態にもなる。
特殊格闘でリフレクターインコム射出・再入力することでビームを反射させて変則的な軌道で狙撃も可能。弾数3発で、1度撃ち切ると再出撃までリロードされないが、対策の出来ていない相手には訳の分からない方向から撃たれるので、弾切れにになるまでの間は遠距離からの圧がハンパ無い。
赤ロック(各種武装の誘導が働く射程)が非常に長く、相手の射撃が届かない位置からでも平然と誘導のある射撃をバンバン飛ばしていける。前衛に居ながら後衛も狙えるというのが強みで、放置出来ないことでロックを集めるちょっと変わった最上位コスト機体。
遠距離からの弾幕で相手を動かし、狙撃で着地を狙えるので距離を取った射撃戦ならほぼ全機体に対して優位が付くと言っても差し支えないレベル。
ただし、Ex-Sは原作でも21mとMSの中でも巨体・足が止まる武装が多いことから、格闘機に詰め寄られる或いは敵機2機同時に追い回されると苦戦をしいられる。先の背部ビームカノンといった迎撃択はあるのだが、3000同士の対面では押し付けの弱さが響くが辛い。
覚醒するとALICEシステムが完全に起動し、機動性だけでなく格闘の性能も上昇、完全な高機動万能機となる。覚醒でのワンチャン性能も持ち合わせているのでいざというときに活かしたい。
なお、ON環境は『低コスト不遇環境』といわれているようにアッパー調節もらえた最上位コスト機体が複数存在するが、Ex-Sもその1つ。リフレクターインコムが弾数が1発になる代わりに時間経過でリロードされるようになり、特射のビームスマートガンに曲げ撃ち可能な照射が追加された。上手く活かして遠距離からキッチリ当てたい。
カラーリング&ポージング
劇中では青・赤・白のガンダム・トリコロールに塗装された機体が活躍したが、ムックに掲載されたカトキハジメ氏の画稿による、白と青を基調にしたキースフェリス風スプリッター迷彩パターンも高い人気を誇り『Gジェネレーション』シリーズなどでも採用されている。また、同画稿のビーム・スマート・ガンを前面で支えたポーズは本機体のトレードマークとされており、Pixivにおいてもこのポーズで描かれたEx-Sガンダムは多い。
また、パロディ・オマージュとして他のキャラクター(多くの場合『長い得物』を持ったキャラクター)がこのポーズをとっている絵も多く見られる。
関連イラスト
こちらは他作品におけるポーズ一例。
MG Ex-Sガンダム
2003年に1/100スケールのマスターグレードモデルとして発売された同機体のガンプラ。複雑なGクルーザー形態への完全変形を可能としている。その総パーツ数は604個にも及び、製作にはかなりの手間と時間を要する。完成後変形させるのにも一苦労である。
そのため、発売から10年以上経った現在でもHGUCデンドロビウムと並んでガンプラ界のラスボスの一角、初心者が手を出してはいけないガンプラとして話題に上がる。
だから、危険だって言ったのに…
プラモのことはよく知らない人でも、「この画像のパッケージサイズは誇張でもデフォルメでもない」といえば解っていただけると思う。