大規模な小売店の一種。早い話が世間でデパートと呼ばれる店舗のことを示す。
中高層ビルの形態をとり、各階ごとに専従の販売員を配置して、種類分けをした多数の品物の販売を行う。通常の店舗での販売よりも、富裕層から構成される外商顧客による安定した売り上げに支えられており、一般的な小売店よりも営業形態をやや特殊としている。
この外商の分の売り上げがあるため、他業種から見ると倒産しづらいようにも思えるのだが、企業体質が非常に古いために、店舗コストの過大や人員の配置に無駄が生じていたり、経営者の判断ミスや放漫経営等によりバブル崩壊後でもそのツケが中々ぬぐえずにいた。
転機を迎えたのが2000年のそごう倒産のショックであったが、これ以降も時代の波に流されるままで対策を取らない会社が多数であり、そごうを買収した西武百貨店も当時は例外ではなかった。流石に両社ともその後の事業改善は進んでおり、時に赤字もあるが事業の継続は可能としている。
また、最近は郊外型の大型ショッピングセンターやインターネット通信販売等との競争が激しく、倒産や経営統合などの動きがしばしばある。また、テナントを誘致する事例も増加している。しかし、不良採算の店舗の整理や事業見直しも常時行っており、売り上げが減じても上述した外商もあるため、そごうの時ほど急に倒産とまではならなくなっている。