概要
西国を支配していた犬の大妖怪。名前は不明。一人称は「私」。
人間の姿と化け犬の姿、さらに途方もなく巨大な変化を解いた真の姿を併せ持つ。
彼の墓はこの世とあの世の境に存在し、
次男・犬夜叉の右眼の中にあった黒真珠、火の国の「門」、「血の川」などを通じることで行くことができる。
しかし、冥道残月破が付加された鉄砕牙では犬夜叉が使いこなせないと考えた為、刀々斎に冥道残月破の力を天生牙として打ち出させる。
そして、天生牙を長男・殺生丸に与え、冥道残月破を完成させて再び鉄砕牙に吸収させ、冥道残月破をも次男に継承させる計画を練った。
しかし、生きていた死神鬼により天生牙の秘密が白日のもとにさらされ、殺生丸を憤怒させるだけでなく、兄弟仲の悪さを決定的なものにしてしまう。
最期は武蔵の国の大妖怪・竜骨精に戦いを挑むも、倒しきれずに爪を心臓に突きさして封印、自身は竜骨精の迎撃による傷によって死亡した。
作者は竜骨精に挑んだ理由は「強い奴がいるから叩きに行った」というヤクザの勢力争いのようなものと表現しているが、意外と人間を守るタイプで、竜骨精のように単に強いだけの妖怪ではなかったという。過去の情報は最低限という方針と、映画にしてもらえたから十分という高橋の方針により、原作でその詳細が明かされる事はなかった。
アニメでは劇場版「天下覇道の剣」で殺生丸に似た姿(髪型が異なり、髷を結んでいる)が描かれた。また、鉄砕牙、天生牙の他に叢雲牙という自我を持つ呪われた刀を持っていたという設定も追加された。竜骨精と死神鬼以外にも、飛妖蛾、刹那猛丸、四闘神、豹猫族などの妖怪・人間と因縁を持つ。映画では殺生丸が「最強であるあなたを倒したかった」と語るほどの存在であるものの、なぜ竜骨精を倒しきれずに自身も命を落とすほどの深手を負ったのかは不明。