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鉄砕牙とは、犬夜叉の武器である妖刀である。

概要編集

犬夜叉の父犬の大将)が刀々斎に頼んで自分のとして鍛えたもの。

大将の墓にある彼の骸の中の空洞に安置されていた。妖刀らしく言葉は持たないが、意思を持っている。


普段はただのみすぼらしい錆び刀だが、犬夜叉が触れることで鍔が白毛で覆われた立派な片刃の大剣へと変化する。

元々は犬夜叉の母親を守るための刀であり、人を慈しむ心がなければ扱うことができないため、犬夜叉以外の者が触れてもただの錆び刀でしかない。

また、妖怪が直接触れられないよう特殊な結界で守られており、人間や半妖は自由に触れられるが、妖怪は布で包むなどの対策をしなければ持つこともできない(例外は犬夜叉の父と刀々斎)。


무제

能力編集

その力は「一振りで百の妖怪を蹴散らす」と言われ、以下の2つの技を放つことができる。

自分の妖気と相手の妖気のぶつかる狭間を斬ることで放つ強烈な衝撃波(本来、「風の傷」という名称はこの妖気と妖気の狭間を指すものである)。刀々斎曰く「初心者用の技」

斬撃のような複数の衝撃波を飛ばすのが基本的だが、空中に発射すると竜巻のような攻撃にもなる。


  • 爆流破

風の傷の応用で、相手の放った妖気による攻撃を巻き込んで撃ち返す必殺の奥義。

自身の渾身の妖気に加えて相手の妖気も絡め捕って跳ね返すため、その威力は相手の放った技に応じて跳ね上がり、場合によっては倍以上の威力を持った痛烈なカウンターとなって相手を粉砕する。

カウンター技なので能動的に使用できず、妖気を伴わない(或いは妖気が低すぎる)攻撃に対しては無力な上に、打ち返す攻撃の見極めを誤ると大した威力を出せないまま隙を晒してしまうなど、戦闘センスの問われる技になっている。


また、最大の特徴として斬った対象の妖気を吸収する能力を持ち、上記の技に加えて、吸収した妖気の特徴を持つ斬撃を放つことが可能となる。

刀々斎は当初「一度会得した能力は取れない」と発言しているが、後に会得した能力を別の刀として切り離せることが判明する。


他にも、犬夜叉の妖怪化を抑える波長が出ているらしい。


強力な武器ではあるが無敵というわけではなく、一度奈落の分身・悟心鬼によって噛み砕かれ折れたこともある。その際は、犬夜叉自らの牙を繋ぎに打ち直されたが、犬夜叉と父親との実力差によってまともに振るえないほど重くなり、風の傷もまともに放てなかったため、奈落の分身との戦いでは窮地に陥り、犬猿の仲である鋼牙と共闘しなければ勝てなかったほど。

その後、人間の野盗の頭領に擬態した妖怪・蛾天丸との戦いでは、村娘を盾にされ鉄砕牙を奪われた上、傷口に毒を浴び、結界を張った弥勒とともに毒の繭に閉じ込められてしまう。そして、鉄砕牙を取り戻そうとした村人(直前に助けたお爺さん)が野盗に殺されるのを目の当たりにしたのと同時に、毒が全身に回り妖怪化。蛾天丸を瞬殺し、命乞いをした人間の野盗をも狩りの獲物としてその手にかけてしまい、助けた村人たちから『化け物』と恐れられ、自分の無力さを痛感する結果になった。

その後も強敵との戦いでは能力を奪われたりするなどしてヒビが入ったことも何度かあったが、最後まで犬夜叉とともに成長し、彼を支え続けた。


鉄砕牙の変化編集

新生鉄砕牙編集

父親が倒せなかった大妖怪・竜骨精を倒した(正確には心臓を突いた)ことで進化した鉄砕牙。

見た目の変化はないが、常に刀身を風の傷が取り巻くようになり、妖気の狭間に関係なく『風の傷』を放つことが可能になった。

また、父を越えたことで打ち直しによる重量の増加も解消されている。


赤い鉄砕牙編集

半妖の少女・紫織の持つ「血玉珊瑚」を斬ったことで修得。刀身が赤く輝き、並大抵の結界ならば易々と斬り裂く『結界破り』が可能となる。

これは風の傷が通用しなかった奈落の防御結界対策で修得したのだが、直後の戦闘では結界を斬ることには成功するものの奈落には逃走され、白霊山での再戦では奈落が新生奈落として強化再生を遂げていたため通用しなくなるなど、不遇な扱いを受けている。

より強い結界破り能力を持つ『金剛槍破』が登場したことで不遇さに拍車がかかるが、金剛槍破は味方を巻き込む危険性があるため、仲間が敵の結界に囚われている場合などこちらが役立つ場面もある(それでも霊力の高い巫女の結界などは破ることはできないが)。また、犬夜叉一行には弥勒以外では結界を自発的に張れる仲間がおらず、敵の妖怪に鉄砕牙の能力を奪われた際はこの能力で結界を破られてしまったこともある。


金剛石の鉄砕牙編集

宝仙鬼金剛石の外殻を斬ったことで修得。

刀身が水晶のように変化し、衝撃波の代わりに無数の金剛石のを相手に向かって放つ『金剛槍破(こんごうそうは)』を放つことができる。非常に攻撃力が高く、赤い鉄砕牙を越える結界破りの能力も持っている。

劇中でも風の傷と並んで主力の技として多用された。しかし強力であるが故に敵から目をつけられ、物語終盤では奈落や魍魎丸に吸収されて利用されることも多かった。

映画版でのオリジナル技として、こちらの形態で放つ爆流破『金剛爆流破』も存在する。


竜鱗の鉄砕牙編集

刀鍛冶の刀秋が鍛えた妖刀・奪鬼を砕いたことで修得。

刀身には模様が浮き出る。

奪鬼は鉄砕牙を上回る妖気吸収能力を持っており、竜鱗の鉄砕牙も当初は妖気を吸収する用途で使用されていたが、妖気の逆流によるダメージが発生しまともに扱えなかった(犬夜叉へのダメージを恐れた鉄砕牙が柄を発熱させて「手放せ」と警告を出すレベル)。この弱点は二枯仙を斬って仙気を纏うことである程度軽減できるようになる(奈落の差し金によるものなので、犬夜叉自身は自分で会得したものではないと納得していなかったが)。

その後、刀々斎に紹介された妖霊大聖の修行を経て、妖怪の急所にして力の源である「妖穴」を斬る『妖穴斬り』を会得。また、妖霊大聖の妖穴を斬った事で妖気の逆流も完全に克服した。

妖穴を斬られた相手は即死するが、直接斬らなければならないため接近する必要がある他、無数の妖怪の集合体である奈落魍魎丸には効果が薄い。

また応用として、犬夜叉が自分の妖穴を斬ることで鉄砕牙と犬夜叉の間で妖気を激しく循環させ、殺生丸の放った冥道を覆い尽くすほどの妖気を発することも可能(殺生丸曰く、「継承者の証」)。


黒い鉄砕牙編集

殺生丸天生牙から死神鬼の妖力を吸収したことで修得。

刀身が闇色の輝きを帯び、次元の壁を斬り裂いて冥道(冥界への扉)を開き敵を葬り去る大技『冥道残月破』を放つことができる。

当初の『冥道残月破』は殺生丸と同じ円形のものだったが、奈落との最終決戦時には三日月状の無数の斬撃を放つ『斬る冥道残月破』(通称・冥道月破)へ進化している。


炎の鉄砕牙編集

金禍を吸収して火炎を宿した形態。

金禍の双子である銀禍を取り込んだ魍魎丸を攻撃することで、内部の銀禍による雷で魍魎丸を苦しめたが、魍魎丸が銀禍を切り離したことで出番を終えた。

アニメでは展開が異なるため未登場。


編集

鞘も朴仙翁という木の妖怪の枝が素材であり、持ち主を守る結界を張る能力を有している。鞘と刀の共鳴を利用して鉄砕牙を手元に呼び戻すことも可能。

鞘自体も相当に頑丈で、鉄砕牙が手元から弾かれた際の防御手段としても使用される。


関連タグ編集

犬夜叉 犬夜叉の父 刀々斎

犬夜叉(主人公) 武器 大剣 妖刀 天生牙


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