概要
グランベル王国六公爵家のひとつヴェルトマー公爵家の先代当主で、アルヴィスとアゼルの父。作中では既に故人で、設定資料集『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 TREASURE』で名前や略歴が判明した。
神器ファラフレイムを継ぐ聖戦士ファラの直系でありながら、それ以外なんら秀でた部分のない自分に苦悩しており、生涯解消されることはなかった。容姿も冷たく整っているアルヴィスや柔和なアゼルとは、赤毛を除いて似ても似つかない顔立ちである。
シギュンという美しい娘を見初め、周囲の反対に耳を貸さず公爵夫人に迎えたが、彼女への愛を募らせるあまり閉じ込めるかのように接する。それでもなおシギュンへの猜疑心を拭いきれず、気晴らしのために愛人たちを囲って何人も子供を作った上、当の妻には冷淡な態度を取り、母親を慕うアルヴィスからは憎まれていた。また、酒の勢いで孕ませた下女を追い払おうとしたが、シギュンのとりなしで公爵家への残留を認めた。大沢美月版の漫画では、他の男に色目を使ったと妻に暴力まで振るっている一方で、自分と戯れている最中に彼女を嘲った愛人の首を絞めている。
シギュンがクルト王子と恋に落ちて通じたことを知り、アルヴィスが7歳でアゼルが生まれて間もない頃、妻と主君への怨嗟を綴った手紙を遺して自害した。
