以下物語の重要なネタバレを含みます。
人物
主人公・榊原恒一の叔母であり、恒一の母の妹。夜見山市で実家暮らしをしながら、夜見山北中学校の美術教師を務めている。また美術部の顧問でもある。恒一が編入したクラスの副担任。
家では恒一から「怜子さん」と呼ばれているが学校では必ず「三神先生」と呼ぶように注意している。
3組の悲劇を回避するため奔走するが、実は彼女こそが3組に紛れ込んだ「死者」であった。
今年は生徒の机が増えていなかったため「現象」の無い年だと油断していたら、先生の机が増えていたと言うオチである。・・・現象さん悪巧みが上手ね。
なお他のクラスがあまり描写されなかったので判かりづらいが「他のクラスに副担任は居ない」んだそうな。
実は本編より2年前の3組の担任であり、1年半前に「現象」により川に落ちて死亡している。
恒一は怜子の葬式に出席しているのだが、「怜子の死」に関係する記憶は全て「現象」により改竄されてしまったため、夜見山に来たことさえ忘れさせられている。
一方で、アニメ版赤沢泉美は夜見山で恒一と出会った事を覚えている。当時の泉美は3組関係者では無かったので(恒一と出会ったのも葬儀とは関係ない場所)記憶の改竄が行われなかったようだ。
また恒一の祖父(怜子の父)もアニメ版では、痴呆のせいか逆に記憶の改竄が半端なようで、怜子が死んでいるみたいな事を口走る(周りからは恒一の母(怜子の姉。既に病死)と間違えているのだろうと思われている)。
仕掛けられた謎
そう、美術教師・三上とは世を忍ぶ仮の姿・・・・・・なんてことはない。
恒一どころかクラスメイトも学校関係者もみんな、恒一の叔母の怜子が3組副担任の三上先生であることは最初から知っており、秘密でも何でもない公然の事実である。知らないのは唯一、読者だけ。
この謎を見破れなければ、「怜子さん」は3組の関係者ではないし、叔母(三親等)は呪いの対象である二親等以内でもないため、ラストシーンで予想外の「主人公の肉親の死」に驚愕することになる。
真実を知ったならもう一度作品を読み返してみよう。怜子さん=三上先生であることを前提にしても、登場人物たちの言動は何ら矛盾していないことがわかるはずである。
漫画版とアニメ版ではキャラクターデザインが異なり、アニメ版では私服時は眼鏡をかけて髪をポニーテールにまとめ、一方職場では髪を下ろして眼鏡はしていない。漫画版では逆で、私服時は髪を下ろし裸眼で、職場では髪をまとめて眼鏡をかけている。
アニメ版第8話『Hair stand -紺碧-』 は水着回ゆえグラマーな水着姿を披露してくれた。
アニメ版では怜子、三神先生ともに榊原奈緒子が演じているが、演出上三神先生役のほうは別名義になっている。(三神先生時は宮牧美沙代)
一人一役を二人二役に見せかけるため、放送中は宮牧美沙代という存在しない役者のプロフィールがわざわざプロダクションのHPに掲載されるという凝った演出だった。
余談だが、この「みやまきみさよ」を並べ替えると、「よみやまみさき(夜見山岬=災厄が起こる最初のきっかけになった、火事で死亡した26年前の夜見山北中3年3組の生徒)」になる。