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ヘリコプター揚陸艦の編集履歴

2019-10-31 23:14:14 バージョン

ヘリコプター揚陸艦

へりこぷたーようりくかん

ヘリコプター揚陸艦とは、揚陸艦の一種。ヘリコプターを用いて揚陸および支援を行う揚陸艦のことを指す。

概要

ヘリコプター揚陸艦とは、ヘリコプターを揚陸作戦に用いる揚陸艦。ヘリコプターを用いていれば、STOVL機を搭載する強襲揚陸艦であっても広義のヘリコプター揚陸艦に該当するが、厳密にはヘリコプターのみを搭載し、揚陸能力をそれに依存する揚陸艦のことをいう。なお、アメリカ海軍での艦種記号はLPH(Landing Plattform Helicopter)である。


来歴

第二次大戦後、アメリカ海軍・海兵隊では、揚陸のあり方が検討し直され、ヘリコプターの活用を進めることになった。これを受けて、護衛空母『セティス・ベイ』に改造を施して誕生したのがヘリ空母である。本艦は、揚陸任務を主眼とすることから、事実上のヘリコプター揚陸艦であった。運用の中でヘリコプターの有用性が明らかになると、旧式化したエセックス級の一部艦を改装し、ヘリコプター揚陸艦の整備が始まる。これがヘリコプター揚陸艦の誕生とされる。


しかし、ヘリコプターのみではどうしても重量級の物資が運べず(特に重火器や戦車)、しかも天候に弱いという弱点があった。このため、従来のドック型揚陸艦と、ヘリコプター揚陸艦の能力を併せ持った強襲揚陸艦に発展していった。


ヘリ空母との違い

狭義のヘリ空母とヘリコプター揚陸艦は、どちらもヘリ専用であり、複数のヘリを同時に発着させられ、ヘリの整備能力や補給能力を有しているなど、基本的な設計に違いはない。両者の違いはヘリを使う目的と言える。ヘリコプター揚陸艦は「揚陸を主目的とし、そのためにヘリコプターを用いる」もので、ヘリ空母は「対潜作戦などのためにヘリコプターを運用するのが主任務」なものである。


もっとも、狭義のヘリ空母も水陸両用作戦の支援や災害支援などある程度の揚陸任務は視野に入れているし、ヘリコプター揚陸艦にも対潜装備を積んだヘリは積めるので、「ヘリ空母とヘリコプター揚陸艦は同じようなもの」とか「ヘリコプター揚陸艦も広義のヘリ空母に含まれる」と言ってしまっても間違いではない。


各国のヘリコプター揚陸艦

この艦種に分類される揚陸艦は非常に少なく、アメリカイギリスでのみ運用されている。一部を除き、全てが退役している。


アメリカ


  • セティス・ベイ:ヘリ空母、ヘリコプター揚陸艦の祖。艦番号はCVHA-1/LPH-6。元は護衛空母であった。
  • ブロック・アイランド:護衛空母から艦種変更された。艦番号はLPH-1。
  • ボクサー級:エセックス級を改装したヘリコプター揚陸艦。もともと正規空母だったため、ヘリコプターの運用には優れていたが、揚陸用機材や兵員の収容など、揚陸艦としてはバランスが悪かった。
  • イオー・ジマ級:新造されたLPHで、ボクサー級より小型であるものの、サイズを考えるとより高い能力を持っていた。

イギリス


  • セントー級空母:小型で航空機の運用に難があったため、2~4番艦がこの艦種に変更された。退役済み。
  • オーシャン:新造されたヘリコプター揚陸艦。揚陸能力を維持するために整備された新型艦だが、商船構造が災いしたのか老朽化が早く2018年3月に退役し、改修の上ブラジルでヘリ空母アトランティコとなった。


関連タグ

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