概要
スズキが発売していたバイク。
排気量350ccと250ccの二種類が存在する。
グース350
1991年発売。
レーサーレプリカブームを発端としたパワー競争全盛期にあって、あえてSOHC油冷単気筒エンジンを搭載したシングルスポーツとして発売した。
「直線は退屈だ」というキャッチコピーの通り、シングルスポーツの長所である軽さによるコーナリング性能を追求していた。
エンジンはオフロードバイク用を高回転型にチューニングしたもので、33馬力を発揮。
高回転の常用による排熱対策でオイルクーラーを装備していた他、振動を考慮しバランサーを追加した。
フレームはスチール製のトラス形状を採用し、ネイキッド的なデザインとした。
低いセパレートハンドルとバックステップにより、乗車姿勢はレーサーレプリカ並みに前傾となる。
フロントフォークは倒立式。
単気筒ながら走りに振ったパッケージングは高く評価されたが、当時のスポーツバイクの主流はDOHC4気筒もしくは2ストローク2気筒のレーサーレプリカであり、カタログスペックに魅力が表れにくい本車の売り上げは低迷。
レーサーレプリカブーム終焉後も特に目立つことは無く、細々と販売されたのちに1999年に生産終了。
グース250
1992年発売。
グース350の軽二輪版であり、同じくオフロードバイク用エンジンを流用していた。
最高出力は30馬力。
こちらはオイルクーラーが無く、フロントフォークが正立式なのが主な相違点である。
翌1993年に生産終了と非常に短命であった。