概要
スズキが1986年に発売した、400ccクラスのネイキッドバイク「インパルス」の二代目モデル。
2ちゃんねる発祥のネットスラング「鈴菌」の代名詞的存在であり、不人気すぎた事で逆に有名になった。
最大の特徴は、何といってもその奇抜な姿である。
「日本人の若者のライフスタイル」が根源とされるデザインは、東京タワー・鳥居・六本木をイメージしたものとされる。
この事から、「東京タワー」の通称がある。
手掛けたのはスズキの伝説的名車であるカタナで知られるハンス・ムート。
カタナのデザインが新境地として高く評価されたのとは対照的に、本車の評価はお察しの通り。
氏がイメージする日本人像と現実とのギャップが見て取れる。
デザインばかりが有名な本車であるが、スペックに目を転ずれば評価は一転する。
乾燥重量153kg・最高出力59馬力という数値は、いずれもレーサーレプリカに迫る過激な数値である。
歴代インパルスで唯一のセパレートハンドルとモノサスを装備していた点からも、ただのネイキッドには留まらないスポーツ性を持っている事が分かる。
それでも不人気だったのは、やはりスペック以前にデザインでユーザーを振り落としてしまった為であろう。
生産期間は2年と短命で、このモデルをもって一旦インパルスの名は途絶えることになる。
希少車故に街で見かけることはまず無いが、静岡県浜松市のスズキ歴史館に展示車が存在するため、来館すれば見ることが出来る。
関連項目
ばくおん!!:ネタとして本車を取り上げ、知名度向上に貢献した。