概要
バッタとしては小型の部類で、メスの方が大きい。頭部はショウリョウバッタのような形をしている。成虫はメスの背中にオスが乗る姿がよく観察される(よく親子と誤解される)。この状態は他のバッタの仲間も交尾の際に観察されるが、他のバッタ類が速やかに離れるのに対し、オンブバッタは交尾時以外でもオスがメスの背中に乗り続けるため、「おんぶ」状態がよく観察される。これは「俺の嫁だから誰にもやらんぞ!」という意思の現れのようなもので、単独行動中のオスがメスを奪おうとしておんぶしているオスと喧嘩になることもある。
ちなみにオンブバッタという名前だから必ずいつもおんぶしている・・・というわけではない。
体色は緑色と淡褐色の二通りがあるが、淡褐色系ではたまにピンク色に近い個体も見かけられる。
餌
バッタは主に草原に生えるイネ科やカヤツリグサ科の植物を食べるが、オンブバッタは葛をはじめ、葉の広い植物を食べる。葛等が生えやすいの林縁も生息域となり、他のバッタ類が全くいないような都市部でも、緑地帯、空き地、庭園、花壇、家庭菜園などに生息する。このような環境では花卉や野菜の葉を食べて害を与えることもある。