概要
概要
フォモール族(Fomoire)とはアイルランドに伝承されるケルト神話に登場する、海の底に棲む異形の巨人族で、フォーモリアやフォウォレとも呼ばれる。
様々な動物が組み合わさった醜い姿や、山羊頭・牛頭・馬頭の異形のであったともいわれる。
大古のアイルランドを支配していた蛮族であり、恐るべき力で巨石であっても容易に操ることができる食人鬼であったともいわれる。
西方よりたくさんの民族がこの地を手に入れようと攻め入ったが、パーソロン族はペストを流行らされて敗れ、ネミディア族は武力で敗れたうえ、生贄として牛と子供を納めなければならなくなった。
フィル・ボルグ族は長老セミオンの計らいで融和を成し遂げ、平和的に共存し、最後にこの地に現れたトゥアハ・デ・ダナーン(ダーナ神族)は、彼らをさらに上手く支配しただけではなく、最終的にマー・トゥーラの合戦において打ち破りアイルランドから駆逐した。
今のアイルランドに棲む妖精の中の異形の者は、生き延びて力を失った彼らの末裔であるとされ、またロックランと呼ばれる海の怪物になったともいわれる。