概要
フォモール族(Fomoire)とはアイルランドに伝承されるケルト神話に登場する、海の底に棲む異形の巨人族で、フォーモリアやフォウォレとも呼ばれる。
様々な動物が組み合わさった醜い姿や、山羊頭・牛頭・馬頭の異形のであったともいわれる。
大古のアイルランドを支配していた蛮族であり、恐るべき力で巨石であっても容易に操ることができる食人鬼であったともいわれる。
西方よりたくさんの民族がこの地を手に入れようと攻め入ったが、パーソロン族はペストを流行らされて敗れ、ネミディア族は武力で敗れたうえ、生贄として牛と子供を納めなければならなくなった。
フィル・ボルグ族は長老セミオンの計らいで融和を成し遂げ、平和的に共存し、最後にこの地に現れたトゥアハ・デ・ダナーン(ダーナ神族)は、彼らをさらに上手く支配しただけではなく、最終的にマー・トゥーラの合戦において打ち破りアイルランドから駆逐した。
今のアイルランドに棲む妖精の中の異形の者は、生き延びて力を失った彼らの末裔であるとされ、またロックランと呼ばれる海の怪物になったともいわれる。
主なフォモール族
- ダムヌ:深海という意味の名を持つ母神。
- ロット:胸に口、背中に四つの目を持つ異形の戦いの女神。
- キッホル:パーソロン族を病で退けた脚無し王。胴体しかないキコル、足がないケンコスと同一視される。
- コナン(コナン・マク・フェヴァル):ネミディア族を打ち破った征服王。
- モルク:反乱で命を失ったコナンに代わりネミディア族を滅ぼした王。
- ブレス:片腕を失ったヌアザに代わり王となったが、圧政を行ったため追放された魔王。
- バロール:魔眼もしくは邪眼のバロールと呼ばれる強大な王。
- インジッヒ:バロールとともにダーナ神族と戦った王。
関連作品
「フォーモリア」名義で第1作から登場。ファミコン版での姿は翼が生えている事以外は典型的な悪魔の姿そのものをしており、真・女神転生シリーズでは太ったアルガリのような姿で登場している。