曖昧さ回避
- 人間、または動物に付けられるあだ名の一種。
- 漫画「がっこうぐらし!」の登場人物。→直樹美紀
- ライトノベル「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」の登場人物『僕』の愛称
- もしかして → ミーくん
本記事では3について記述する。
概要
入間人間著作のライトノベル『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の主人公。
原作では容姿が意図的に伏せられているものの、中性的な美形らしく、『年上キラー』『美少年』との異名を持つ。
現在pixivに存在しているみーくんのイラストは、漫画版もしくは実写映画版の容姿に添っている。
物語開始時は小学生の頃に留年していたことから、高校2年生だったが、後に3年生に進級した。しかし、作中の様々な事件に巻き込まれて巻の最後では負傷し、入院することが多いので、授業にもついていけなくなっている。最終的には大江家の事件で両腕を骨折したことで握力が低下、右手の機能を失った。
タイトルが指し示すように極度の虚言癖を持っており、本編の文中では特定の事柄について淡々と述べた後に「嘘だけど」とそれら解説を自分で一蹴するという形でよく表されている。しかし嘘をつくこと自体は下手らしい。
作中における『8年前の誘拐事件』の関係者であり、『まーちゃん』こと御園マユと共に犯人に監禁され、様々な残虐な仕打ちを受けた。
1巻ではその影響から坂下恋日の診療所に通っていることが明かされている。2巻以降では恋日が辞職したため通院出来なくなったが、事件後常に足を運んでいたことで、心が壊れたマユと異なり、日常生活を送れるほどには回復している模様。
但し、事件の影響で『ある単語』を聞いたり前から抱きつかれたりすると、強烈な悪寒に襲われる症状が残り、下の名前を呼ばれても同様の反応を示す。
更に事件以前から不遇な環境(父からは日常的に暴力を振るわれ、義母からはネグレクトをされていた)で育った影響もあり、多くのトラウマを持つ。またそうした生育歴から、常に厭世的で斜に構えた態度を取る。また目的(主にマユを守る)のためには自分や親しくない他人を傷つけることや、見殺しにすることも行うドライさも併せ持つ。
しかし、人の死自体には脆く、何かの引き換えを伴わないものは、発狂寸前になるまで追い詰められてしまう。また人間的に見れば、欠けているところもあるが、本質的にはとても優しく、それを理解する池田兄妹や伏見柚々など、一部の人間からはとても慕われている。
事件後は父方の叔母夫婦に引き取られ、現在は枝瀬という姓を名乗っている。因みに叔母夫婦との関係は良好(叔母は彼を腫れ物扱いしておらず、やや過保護である)であり、強く信頼している。
蛾、蜜蜂ハッチ、働き蟻など昆虫によく例えられ、自分に対しても「昆虫系」の評価を下していた。
「みーくん」、「みーさん」と呼ばれているが、本人は名前を明かさないため、文章上では本名不明となっており、ミステリー要素を持つ本作の大きな謎の一つとなっている。
短編集である『i』の最終話にて明確な名前が明かされているが、それ以前にもヒントとなる描写は点在しているため、名前を特定することは可能。
(というか、この記事の文章ですでに彼の名前は推理できる。興味のある方は考察してみてはいかがだろうか)
1巻では「まーちゃん、世界で一番きみを××してる。嘘だけど」と述べている。その「嘘」もまた「本当」かどうかは不明である。但しマユに対しては何をされても無抵抗主義であり、彼女の希望は最大限叶えている。
ここからはネタバレになります。
本名は天野あいであり、誘拐事件の犯人・天野南の息子。この事実は同性代を中心に知れ渡っており、苗字を変えてからも、そのことを知る同級生などからは敬遠されている(例外は同級生の金子と伏見柚々)。
かつて実母・美沙が南に殺害されたところを目撃し、口止めされたことがきっかけで感情を感覚に直結させないよう無意識に制御するようになった。そうした事情により異常に耐性があったためか、マユや菅原とは違い、誘拐事件でも心を壊すことがなく、事件の真実を全て知っている。
誘拐事件ではマユと共に父から嬲りものにされていたが、自分を「みーくん」だと思い込んだマユと支え合うことで、生きてきた。
天野がマユに彼女の両親を殺すように命令した際には、その殺害現場を義母・海豚に目隠しされながらも、目撃してしまう。更に暴走したマユに刺殺されそうになるも、海豚に前から抱きつかれ、庇われる。
その際に「×とかじゃなくてごめんね」と彼女から囁かれたことが、抱きつかれる、名前を呼ばれることのトラウマの原因になった。
作中では「みーくん」を演じる時は「僕」、本来の自分の時は「ぼく」と一人称が変わる。因みに「嘘だけど」は、外面の良い父に対する嫌味として心の中で呟いていた言葉が癖になったもの。
誘拐事件をきっかけにマユに好意を抱くようになり、彼女が事件後に自分を忘れたことには寂しさを感じていた。一度、小学生時代にマユを不用意に「まーちゃん」と呼び、監禁されたことがある。その際には、彼女を不幸と感じて涙を流していた。
その一方で、マユへの仕打ちも忘れ周囲に溶け込む菅原に対しては、自身の境遇もあって恨む気持ちを抱いている。
僕の家族
- 天野南:僕の父。大酒飲みで大食漢。享年39歳。家族に日常的に暴力を振るう、先妻を殺害するなど常軌を逸した精神の持ち主だったが、人前ではその本性を隠しており、地元の権威として知られていた。
長瀬透の愚痴を聞き、御園マユと菅原を誘拐、「僕」や海豚共々地下室で1年近くもの間、嬲っていた。最後はマユにより彼女の両親共々殺害された。彼の存在は菅原を犯罪の道に走らせる、マユを精神異常に陥れるなど全ての元凶であり、「僕」も嫌悪している模様。
- 天野美沙:「僕」と兄・司馬の実母。気が強く現実的で、「僕」が3歳の時にサンタクロースはいないと教えていたらしい。南によりバッドで撲殺された。
- 天野海豚:「僕」の義母でにもうとの母。「僕」からは「妹の母親(もしくはお母さん)」と呼ばれていた。頭痛持ちでよく帽子をかぶっていた。素っ気なく淡白な人物で、感情よりも義務感を優先する気質だった模様。子供たちにネグレクトを受けさせていたが、最期はマユに殺されそうになった「僕」を庇い、死亡した。この出来事は「僕」の心に大きな影響を与えている。
- 天野司馬:「僕」の兄。本の虫で、祖父の蔵書を読み漁る生活をしていた。兄弟でも交流はほとんどなかったが、特に海豚とにもうとのことを嫌っており、話したことがない。特ににもうとを嫌い、彼女を陰で暴力を振るっていた。体育館で投身自殺をする。
- にもうと:「僕」の腹違いの妹。酷い癇癪持ちで、家族からは煙たがられていた。5歳になったある日、行方不明になり、死んだことにされた。
さらにネタバレになります
9巻では長瀬を失い茫然自失としていた中、脱走してきた菅原にマユを奪われてしまう。
恋日や大江湯女の影響で立ち直り、10巻で菅原と対決し、殺されそうになるが、マユに救われる。マユに「こっちのみーくんがいい」と選ばれた際には、初めて笑顔を見せた。
数年後もマユと同棲を続け、子どもも授かる。
関連タグ
腹違いの妹:にもうと
自分の女版:大江湯女