国家人民軍(Nationale Volksarmee,略称NVA)とは、ドイツ民主共和国(東ドイツ)の軍隊である。
ソ連軍傘下のワルシャワ条約機構の一翼を担っていたが、東西ドイツ統一後はドイツ連邦軍に編入されて消滅した。
国家人民軍=赤いドイツ国防軍?
ユニフォームがナチ時代のドイツ国防軍制服と(ヘルメット以外は)そっくりであり、またドイツ再統一以降大量のデスストックが日本に輸入され国防軍制服に適当に改造されたことから未だに「NVA軍装=国防軍の粗悪な代用品」といったイメージが強いらしい。但し、一部には真面目に東独軍装を研究するマニアも存在する。
↑国防軍の婦人補助部隊制服と国家人民軍女子仕官制服
兵員数は9万人と非常に少なく、在独ソ連軍の26万人と比べると非常に少なかった。しかしながら粗悪な装備と少ない兵力にも関わらず、非常に高い練度を維持しており、「棍棒で鍛えられた軍隊」と呼ばれ恐れられた。
初期の将校はナチ時代の国防軍将校を中心に編成され、「忠誠宣誓」等の各様式面でプロイセン軍以来の伝統を受け継いでおり、「赤いプロイセン」とも呼ばれている。
装備品
装備品について解説する。ワルシャワ条約機構加盟国であるため、当然装備もソビエトタイプ(世に言う東の装備)である。小銃はAKのライセンス生産品であるMPi-Kであり、主力戦車はT-55など、戦闘機もMiG-21などであった。