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ドイツ国防軍(Wehrmacht)とは1935年から1945年までドイツ第三帝国に存在した軍事組織。


Pixivでは、ドイツ国防軍を題材とした作品であっても、ドイツ軍のタグの方が非常に優勢である。

来歴

1935年、当時政権を握っていたナチス党がヴェルサイユ条約の破棄と再軍備を宣言したことにより、ヴァイマル共和国軍を大幅に増強した形で登場。

創設時より、陸軍海軍の他に空軍を擁しており、世界でも屈指の兵力を誇っていた。

前身組織であるヴァイマル共和国軍は第一次世界大戦の戦勝国によって戦車などの保有が禁じられたほか、規模などに厳しい制限が課されるなど戦力が大幅に押さえつけられていた筈であった。

ところが…

20tって初音電撃作戦#790
どう見ても農業用トラクター明らかに旅客機
kar98kグラーフ・シュペーに日は昇る。
郵政省の自衛用小銃条約どおりに作られた軍艦

もちろん、わざわざソビエトに赴いてこっそり開発したトラクターが偶然戦車になったり旅客機として作った飛行機が輸送機として使えることに気付いたり郵政省が施設などの自衛用に大量発注したはずの小銃が何故か余ったり…と言う訳では無く、トラクターなど品名を偽装したり、用途や発注者を誤魔化したり、或いは厳しい条約下の制限内でも技術力でどうにかモノにしてしまった。


国防軍成立に伴う大幅な軍事力の増強はヴァイマル共和国時代から保有が禁止されていた(筈)の兵器の研究を秘密裏に継続するなどの入念な下準備によって実現したものである。


第二次世界大戦と終焉

1939年に自らが引き金となった第二次世界大戦では、優れた兵器と電撃戦に代表される革新的な戦術によってヨーロッパや北アフリカを席巻した。しかし、対ソ連戦においては見通しの甘い展望やヒトラーとの意見対立を十分に調整しないまま戦争に突入するなど、杜撰な面も目立った。連合国軍の反攻により徐々に追い詰められた後、1945年のドイツ降伏とともに解体され、10年という短い生涯を閉じた。


気風

再軍備によって再びヨーロッパ有数の軍事力を得たドイツ国防軍は、「軍隊が国家を保有している」と評されたほどの軍事国家であったドイツ帝国時代の気風が根強く残り、その支配層も変わらず政財界に絶大な影響力を持つ貴族階級が中心となって構成されていた。

そんな国防軍幹部はナチスの反ユダヤ主義や高官たちの出自の卑しさに不快感を示すことが多かったものの、反共と軍拡の主張には食いつきがよく、熱心な支持者も存在した。ヒトラーは国防軍の社会的地位と所有する軍事ノウハウを重視し、武装隊員だけでも軍をはるかに凌ぐ兵員を抱えた党最強の武装組織である突撃隊を粛清してまで彼らの歓心と協力を得ようとした。

プロイセン以来の伝統を保持していた国防軍は、このヒトラーの行動に応えるためにヒトラー個人への忠誠宣誓を行った。これが国防軍の多くの将校の行動を縛り、誓いを理由に彼の意向に反する言動がとられにくくなった。当時の貴族や軍人の社会では、誓いを破る人間はその名誉と立つ瀬を失うに等しかったためである。


戦後の評価

戦後は元国防軍将校や連合国側の軍人・専門家などから「清廉潔白の国防軍」という神話が生み出された。つまり国防軍は、ヒトラーの私兵的組織でナチス党の組織であった武装親衛隊と違って「党」のイデオロギーの関与が薄く、第二次世界大戦では純粋に「外国軍から国民と国家・領土・主権を守る組織」として戦争を戦っただけでナチスの残虐行為とは無縁である、という趣旨のものである。

多くの元国防軍出身者が東西ドイツの再軍備とともに再び軍人となったこともあって、60年代辺りまでこの神話は広く国民に信じられていた。加えてこの時代は、まだナチス党員あるいは親衛隊の経歴を持つ人間がそれなりの社会的地位を保持したまま社会に存在していたことから、国防軍はおろかナチスの犯罪行為も学校で積極的に教育されない時代であった。

また、武装親衛隊関係者が公職追放されていた時期には「戦時中は国防軍所属だった」と嘘を吐いて公務員・政治家などになった者が居た事例も有る。


しかし、その後学生運動などを通じてナチス時代の更なる清算を求める声が高まって調査で様々な犯罪行為が明らかになるにつれ、「清廉潔白の国防軍」という神話は失われた。

当然、組織としてのあり方を考えるうえで「その中のイレギュラーとも言える戦争犯罪者」だけで組織としての評価を下すのは早計だが、

  • ナチスが引き起こした連続殺人事件である長いナイフの夜事件で露骨に肩入れ
  • 将官クラスの幹部からユダヤ人などの大規模虐殺が指示された
  • ヒトラーを暗殺しようとした英雄が実は大変熱心な極右でポーランド植民地化論者だった
  • 指揮下にあったアインザッツグルッペンによる虐殺を知りながら無視し、緘口令を敷いたことを戦後偽証した元帥etc…

等などの到底看過できない事実が明るみに出ると「もはや国防軍も潔白と断言できる状態ではない」とされて、やはり重大な犯罪行為に加担した忌むべき組織の一つという評価となってしまった。

そして何よりも、現在のドイツ連邦共和国の護りを担う「ドイツ連邦軍」がその設立時に、ドイツ騎士団に源流を持つプロイセン軍以降の伝統からの断絶をはっきりと宣言している点がその左証であろう。


現在では、キリスト教民主同盟をはじめとする保守政党は国防軍の戦争犯罪追及には消極的である一方で、社会民主党をはじめとする革新政党は決議案を出したことがあるなど、国防軍神話がナチスとの決別のようなドイツ社会全体の共通認識では無くなったことは明らかである。


また、欧米で製作されている映画などのフィクションに関しても、後年になればなるほど、「ナチス時代のドイツの軍事組織でも、ろくでもない真似をやっていたのは、あくまで武装親衛隊であり、国防軍はそれほどではなかった」と云う前提で作られた作品が減り、「武装親衛隊のみならず国防軍も酷い事をやっていた」と云う前提で作られた作品が標準となっていく傾向が有る。


ヴァルキリー作戦


帝国元帥

カイテルのペルフェクトせんりゃく会議(未完成)

帝国元帥。ヒトラーに忠誠を尽くすあまり部下から「ラカイテル(ドイツ語でおべっか使い=Lakai)」と馬鹿にされていた。


陸軍

ドイツ国防軍陸軍記事を参照。

海軍

ドイツ国防軍海軍記事を参照。

空軍

ドイツ国防軍空軍記事を参照。

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