Blender(ブレンダー)とはオープンソースの3次元コンピュータグラフィックスソフトウェアの一つで3Dモデルの作成、レンダリングのほかアニメーション、コンポジット機能も備える。また、日本語表示も可能である。
概要
オープンソースのフリーソフトウエアであり公式サイトから無償で公式ビルド/ソースコードを入手できる。
MayaやLightWave3Dなどプロプライエタリソフトウエアの中でも高価な部類のソフトウエアにしか実装されないような物理演算クロスシミュレーション/レイトレース等が利用できる。
スカルプトモデリングなど最新のモデリング手法を利用できる。
動作環境についてはWindows/Mac/Linuxのクロスプラットフォームである。
技術
3DCG環境としてOpenGLを使っており、Pythonスクリプトで細かい調整等を行うことが出来る。
歴史
もともとはオランダのCGスタジオ、NEOGEO社に在籍していたトン・ローセンダール(Ton Roosendaal)が1989年にインハウス・ツールとして使用されていた"Traces"の後継として開発を行う為にNot a Number Technologies(NaN)社を設立したのが始まりである。当初はラジオシティ機能などを実装した有料版と無料版の二種展開であった。
しかし、NaN社は2002年に倒産。
その後、Blenderのソースコードは債権者の手に渡ってしまう。
しかし開発途上にあったBlenderを手放すことができなかったトン・ローセンダールはBlender Foundationを設立、"ソースコード解放"を合言葉に大々的な募金キャンペーンを行い、10万ユーロを世界中から集結、ソースコードを再びその手に取り戻した。
そして現在Blenderは、GPLの元にオープンソースウェアとして開発・無償配布されている。
(以上Wikipediaより一部引用)
機能
モデリングシステム
Ver2.63から独自にBメッシュというモデリング機能を搭載している。
レンダリングエンジン
Ver2.61からCycles(サイクルス)という写実的で高品質なレンダリングが出来るレンダーを、Ver2.67からはイラストやアニメタッチ向けのFreeStyle(フリースタイル)というレンダーを搭載している。
ノード編集
複数のマテリアル(質感)を混ぜたり、レンダリング後の画像をコンポジット(フィルターを掛けたりする)編集をするための機能が付いている。
動画編集
なんと動画編集も出来てしまう。
ゲーム編集
Blender Game Engineというプログラムが書けなくてもゲームを作れるゲームエンジンを搭載している。作ったゲームはexeファイルで出力できる。
※ゲーム制作の際にはGPLライセンスに気を付けること!
MikuMikuDanceとの相性
有志で開発されているプラグインを使うことで、ある程度相互にデータのやり取りをすることが可能になっている。
これによりblenderで作った自作モデルをMMDユーザーに提供したり、逆にMMD用のモデルをblenderで扱ったり出来る。
両方のソフトを使いこなすユーザーは少ないが、今ではかなり垣根が低くなっているので上手く活用すれば作品のクオリティや効率が格段に向上すると思われる。