ピンツィ「クァンシ様あ…じ、自殺の許可を…」
概要
チェンソーマンに登場する悪魔はすべてが地獄で生まれ、死を経験して(別個体として)現世に蘇っている。そして現世で死ぬとまた地獄に生まれ変わるため、悪魔が本当の意味で死ぬことはない。
つまり作中屈指のビッグネームである銃の悪魔も、一回は地獄で死んでいるわけである。
しかしそういった数多の悪魔の中でも、地獄で生まれてから一度も死を経験していない存在を「超越者」、あるいは「根源的恐怖の名前を持つ悪魔達」と呼ばれる。闇の悪魔もその1体。
デンジら一行がサンタクロースによって地獄に招かれた際、天を覆う無数のドアのひとつから黒い液体のような物が落ちると共に、その姿を現した。
その登場シーンはファンの間でも人気が高く、芸術的と評される。
「ゲコ」
カエルの鳴き声がして、周囲を闇に包む。
胴体を上下真っ二つにした11人の宇宙飛行士達を合掌させて並べ立て、さながら自身のレッドカーペットとした。
余談
闇は人類が猿だったころから恐怖の権化として側にあった。
原始的な恐怖心の対象である火や水、動物といった存在への対処がされた現代においても、闇は宇宙として人類の目指す場所として空の先に広がっている。
つまり宇宙飛行士とは「人類が闇へと挑む象徴」である。
それを合掌させるのは闇が「祈るしかない」存在であること、真っ二つに引き裂いて並べるのは「闇に屈服せよ」という示唆だと考えられる。
そして並べられた11名の宇宙飛行士は作中の年代までに宇宙に行って亡くなった人物の合計と一致する(リンク先「飛行中の死亡事故」を参照)。
つまり闇に対する人類の敗北、闇に敵わないことの比喩だろう。
カエルが鳴いて闇の悪魔の到来を知らせたのも、闇の中から聞こえる音の代表としてカエルを使ったと思われる。
なおこれは明言はされておらず、実際にはそんなことはないかも知れない。
戦闘能力
並の悪魔や人間ぐらいでは「敵意を向けられた瞬間に死ぬ」とまで言われるほどに、圧倒的な強さを誇る。
地獄に堕ちた公安メンバーや刺客達はなす術もなく、全員が一瞬で両腕をもがれた。
マキマ以外は触れることも叶わなず、そのマキマでさえ結果的に逃げるしかなかった(地獄で殺してしまうと現世に出現するのもあるだろうが)。
サンタクロースとマキマによれば「闇の中での攻撃は一切通じない」「闇の中で瞬時に傷が回復する」といい、闇の名を冠するだけあってケタ違いの強さをもつ。
デンジが火花を立てて周囲を照らしたとき、闇に紛れて無数の苦悶に人間(のように見える存在)が攻撃しようとしていた。
そのため、触れずに流血させたり肉体をもぐ・抉るといった能力は圧倒的な物量による不可視の攻撃であり、念力のような力ではないと考えられる。
他にも鈴のついた異形の剣を用いた攻撃を行うが、それにどんな意味があるのかは不明。
