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「全てのデビルハンターが殺したがってる」

「とっても強い悪魔」

概要編集

チェンソーマンに登場する悪魔で、現代社会において最強の一角をなすとされる悪魔。全世界から恐れられ世界中のデビルハンターが追い求めているという存在。

早川アキにとっては自分の家族を殺した仇敵であり、彼は銃の悪魔への復讐を目的にデビルハンターとなった。他にもバディの姫野や京都の黒瀬や天童なども元は同様らしい。


日本の公安も追い続けており、マキマデンジなら銃の悪魔を倒せるとして、「もしも銃の悪魔を倒せたら私がキミの願いをなんでも一つ叶えてあげる」と告げるのだが…。


動向編集

作中の13年前、悪魔への対策に世界中が銃で儲けようとしていた時期があり、その結果銃を使った内戦や事件や暴動が増えてしまった。

どの国のメディアも活発に銃のニュースを取り上げた事によって、以前より世界的に銃が恐れられるようになり世界中で銃への抗議が始まった。悪魔にとって恐怖心は力の源泉であり、人間が恐れる程にその力は高まる。そしてアメリカで銃を使った大きなテロが起こったその日に銃の悪魔は現れた。


出現後に全世界で暴れ回り多くの犠牲者を出した後、銃の悪魔は今日まで姿を消している。当時北海道に住んでいたアキは、この攻撃に巻き込まれて目の前で両親と弟を家ごと吹き飛ばされて失っている。

その後も銃の悪魔の残した影響は大きく、その被害によって悪魔そのものに対する恐怖心が高まり、結果全ての悪魔が以前よりも力が強まってしまった。銃の悪魔を少しでも弱体化させる為に、銃の未許可での所持は世界的に規制(基本厳罰化)され、凶悪事件・災害等の報道も制限されるようになった。


現在は、大破壊こそしなくなったものの物語の裏でその影は見えており、人間の犯罪者相手に現金2万円と引き換えに銃と弾を一丁売るという契約を行って銃をばら撒く等、悪魔が金銭を求める理由は不明だが、13年前とは打って変わって人間社会に根を張って暗躍している模様。

さらに沢渡アカネのように銃の悪魔との契約を仲介する協力者の人間もおり、彼女を介して銃や自身の肉片をサムライソード一派に与えた他、こちらも理由は不明だがチェンソーの悪魔の心臓を求めているらしく、その為に彼女達を動かしている。その後に登場したボムビーム曰く「銃の悪魔の仲間」との事だが…


肉片の特性編集

銃の悪魔は、13年前に暴れ回った際にその圧倒的な移動速度によって、身体の一部が摩擦で焼け落ちて世界中に飛散しており、弾丸のような形の肉片が各地に残っている。

この肉片を食べた悪魔は、銃の悪魔の力によってどんな悪魔でも力が増すという性質をもつ。しかしこれは別に銃の悪魔に限った話ではなく、強い力を持つ悪魔の肉片は例え僅かな量であっても、取り込みさえすれば悪魔は力の恩恵を受ける事が出来る(より強力な悪魔の肉片であれば、より強力な進化を遂げられる)。


銃の悪魔の肉片は、肉片が持つ力から互いに引き合い肉片同士でくっ付き、ある程度の大きさになると本体の場所へと誘引される。その性質を利用して公安では「肉片を集めて大きくする事で銃の悪魔本体の居場所を特定する」為に、悪魔退治と並行して肉片を集め続けている。

アキを初めとした銃の悪魔への復讐心を持つデビルハンター達が公安に集まるのも、公安だけがこの肉片を持つ事を許されているからである。

サムライソード編解決後に、彼等が保有していた肉片1.4キロを公安が回収し、元々公安が集めていた肉片5キロと合わせた結果、遂に公安が保有する肉片が本体に向かって動き始めた。


能力編集

11月18日 午前10時


『銃の悪魔』 日本に26秒上陸

5万7912人 死亡



アメリカ 124秒上陸

54万8012人 死亡


カナダ 7秒上陸

8481人 死亡


ハワイ 0.4秒上陸

780人 死亡


中国 37秒上陸

31万6932人 死亡


ソ連 210秒上陸

15万5302人 死亡


メキシコ 2秒上陸

6088人 死亡


インド 15秒上陸

2万9950人 死亡



消息を絶った現在、その姿と攻撃方法は謎に包まれている。しかし描写だけでも高層ビルを軽々となぎ倒して地形を変える程の威力とスピードを持っているのは確かである。

大陸に上陸したのは5分という僅かな時間にも拘わらず、死者120万弱という甚大な被害をもたらした。しかしその一方で、上記の通り自分自身の移動速度に身体が耐え切れず一部が削れて世界中に飛散するなど、自分で自分の力を制御しきれていないのではないかと思われる節もあるが...


ちなみに当初は、この銃の悪魔が最強の悪魔の一角だと作中世界の多くの人間キャラや読者からも認識されていたのだが、実際はあくまで人間世界にいる認知されている悪魔の中ではという話であって、地獄には「根源的恐怖」の名を持つ超越者と呼ばれる銃の悪魔など比較にもならない程の力を持った上位の悪魔達が存在する。

さらに終盤には、女神様や完全体となった「すべての悪魔が最も恐れる悪魔」など銃の悪魔より遥かに強い悪魔達が人間世界にも登場しており、悪魔全体のヒエラルキーの中では銃の悪魔ですら特筆して高い位置にいる訳ではない。


関連タグ編集

チェンソーマン 悪魔(チェンソーマン)

早川アキ デンジ(チェンソーマン)

 


乾十三…頭部がまんま銃のデザインをしたキャラクター繋がり。

煉獄 THE TOWER OF PURGATORY…キービジュアルが酷似。











ネタバレ注意



































チェンソーマン73話において、マキマの口から衝撃の事実が語られる。


「銃の悪魔は既に倒されて拘束されているの」


その言葉通り、13年前に失踪した銃の悪魔は既に倒されていたのである。

13年前ソ連軍が人類で初めて銃の悪魔を目視で確認した時には、既に銃の悪魔は何者かの攻撃で倒されて意識を喪失した状態で、その後銃の悪魔の肉体は拿捕されバラバラに分割される。


現在の銃の悪魔は、既に意識もない生きた肉塊と化しているらしく、各国に核兵器に変わる新たな抑止力として分割保有され(チェンソーマンの世界にはある事情から核兵器は存在しない)、アメリカが20%、ソ連が28%、中国が11%、その他の国が4%を保有し、そして残りの37%の肉体は肉片となって世界中に飛散して方々の悪魔が所持しているという。

そもそも13年前に覚醒した段階で、最終的に自分の身体の37%を自分で削りながら暴れていたという事なので、この時点で既にまともな意識や知性などない暴走状態だった可能性が高い。


犯罪者達が「銃の悪魔と契約して受け取った」と称していた銃も、実際は各国が裏で密造して流したものであり、銃の悪魔は全く関与しておらず、世界中で銃規制が行われている中で各国が自分達が作った銃だと言う事を隠す為に、銃の悪魔の名前を利用していただけである。各国が銃を流通させているのも銃や銃の悪魔が恐れられ続ける程に、その肉体を多く持つ国が他国への影響力をより高められるからである。

沢渡が銃の悪魔の協力者という話も、彼女の真の背後関係を隠す為の嘘に過ぎず、実際は外国の密造銃の密売を仲介する人間だった。沢渡の正体は作中では明言されていないものの、その前後の流れからおそらくはレゼ同様にソ連と繋がりのある工作員だったと思われる。

ちなみにレゼが「銃の悪魔の仲間」と言う話は、終盤に武器悪魔達はかつて共にある悪魔と戦った事が明かされた事から、ビームが言っていたのは「爆弾の悪魔はかつて銃の悪魔の仲間だった」という意味だったようである(実際に、ビームが言っていたのはあくまでボムの話であって、レゼの話など最初から一切していないので、一種のミスリードとなっていた)。


日本が計画していた銃の悪魔討伐作戦というのも、その実態は「他国と事実上の戦争を行って銃の悪魔の肉体を奪取して自国のものにする」という内容のものであり、最早銃の悪魔はこの世界のシステムの一環として、人々や各国の欲望や思惑が存在する限り、永遠に生かされ利用され続ける存在となっているのである。

つまるところ、早川アキを初めとした銃の悪魔への憎しみを持つ世界中のデビルハンター達の「銃の悪魔を殺す」という目的などとうの昔に終わっており、最初から単なる一人相撲に過ぎなかったのだった…。


















↓↓さらなるネタバレ注意↓↓




















Gun Devil - 銃の悪魔



75話において、支配の悪魔を倒す為の最後の抵抗として、アメリカ合衆国大統領が「アメリカ全国民の寿命を1年ずつ与える」という契約条件で、自国が保有する銃の悪魔を復活させる。

そして1997年9月12日午後3時18分21秒、秋田県にかほ市沖合より、12秒間銃の悪魔が出現。満を持して現れたその姿は、海上に巨大な影を落とす程の巨体であった。


数多の銃を融け合わせたような見た目で、胸から腹にかけての部分に困惑や苦悶や怒りや恐怖を浮かべた、夥しい数の人間の生首が並んでいるという悍ましい姿をしている(ファンからは今の銃の悪魔は、過去に銃の犠牲になった人々の思念が具現化した集合体のような存在になっているのではないかと言われている)。

また、下半身は無く骨が露出しているのだが、ジャンプフェスタ2022の作者のインタビューによると、これはアメリカが保有する2割の身体のみを使って復活させた姿である為らしく、本来ならば下半身にも肉や脚があるとの事。

他の悪魔と違ってやはり明確な人格や知性などは確認できず、作中での行動も上記の大統領との契約に従って殺戮を行いながらただ直進するのみである。その有り様は生物でありながらひたすら無機質であり、悪魔というよりは最早ただの生物兵器である


ちなみに、にかほ市に現れてからの大量虐殺と、殺害対象に条件をつけて生存者を残した事については、悪魔としての殺戮本能と悪魔の力の源である「人間の恐怖心」を得る為の行動だったと思われるが、支配の悪魔の能力を鑑みた場合、日本国民を大量に殺害して力を削ぐ事は結果的には理に叶っていたと言える(とはいえ、支配の悪魔と戦う前にまず日本国民を一掃するといった作戦を考えるような知性は無かったので、殆ど意味はなかったのだが)。


戦闘能力

前述の通り全身が集合体のような姿である為、殆どモーションを取らずに大規模な破壊を伴う大量殺戮が出来る模様。


以下は発動した能力である。


・周囲1000mの全ての男性と周囲1500mの12歳以下の子供の頭部に弾丸を放つ能力。


・周囲およそ1キロの誕生月が1月・2月・3月・5月・6月・8月・9月・11月・12月生物の心臓に銃弾を放つ能力。


更に…


・巨体を超高速で移動させ、その軌道上にある全ての物をなぎ倒す。※


※こちらは能力ではなく単純なフィジカルだと思われるが、発表された死者数は上記能力の倍近い


銃の悪魔は、登場直後にこれらの能力を発動して広範囲を壊滅させ、その姿を現すと共に犠牲になった人々の名前がページを埋め尽くすという、トラウマ級の登場シーンとなった。

この演出にかつてのトラウマを呼び起された読者も少なくない。


しかし、日本国民に自身の受けたダメージを肩代わりさせる能力を持つ支配の悪魔には銃の悪魔の攻撃は一切通用せず、予め待ち構えていた支配の悪魔は自身が支配下に置いた悪魔やデビルハンターの生前の契約悪魔の力を1つに合わせ、その極大の一撃で銃の悪魔はあえなく返り討ちにされてしまった。


しかし、銃の悪魔はそれでもしぶとく生き残っていたらしく……

さらなるネタバレ


そして第2部では、ある悪魔の眷属の一体だった事が判明する。そして更に母親とも言えるその悪魔の能力で、同じく眷属である戦車の悪魔と共に各国で管理されていた肉体が呼び戻され、その力と存在を彼女の新たな肉体兼武器として捧げられ、彼女の新たな腕であり武器である「銃右腕鎧(ガンライトガントレット)」へと変えられてしまった。

劇中では、ソ連がエルブルス山で管理していた肉体が動いた描写しか無かったが、他の各国が持つ他の肉体や世界中に散らばる肉片も全て召喚され上記の武器になったと思われる。また、武器になった事で死んだのか完全に取り込まれてその悪魔の一部と化したのか、取り込まれて個体として消えた場合は転生できるのかは不明。

いずれにせよ、銃の悪魔は最後の最後まで他者に“武器”として利用されるだけの存在だったと言えるだろう。


余談・考察

  • 当時は地獄でさらに上位の存在が猛威を振るった事もあって、読者の間で銃の悪魔に対する評価が下がりつつあったのだが、後の登場シーンは作中で語られた13年前の惨劇を想起させるもので読者に多くの衝撃を与えた。しかし一方で、一時期はラスボス最有力候補として期待されていた銃の悪魔が既に倒されていたという事実や、ただの兵器のような作中でのその有り様は違う意味でも多くの読者にショックを与えた。
  • 13年前に銃の悪魔を倒した存在の正体は現在も不明である。ファンからはこいつこいつではないかと主に考察されているが明言はされていない。ただし、13年前の段階で銃の悪魔を倒せるだけの実力を持った存在なので、そもそもの選択肢が限られるだろう。
  • 銃の悪魔が現れた秋田県にかほ市は作者の出身地である。強い郷土愛故だろうか…。ただし、現実世界では仁賀保町、金浦町、象潟町の合併により、にかほ市が誕生したのは作中で銃の悪魔が現れた1997年よりも後の平成17年の事である。
  • ページを淡々と埋める犠牲者の名前の中に某漫画作者某雑誌某作品主人公東山コベニ役の声優の名前があったりする。
  • 能力によって聖歌隊が射殺されるシーンは、ドナルド・グローヴァーが歌う曲のMVをオマージュしたものと噂されている(リンク先の1分40秒〜)。その曲の名も「This Is America」
  • 銃の悪魔に生えている銃はHK416M16A1ハンドガードのM16A4M14EBRAK47M727SOPMODM4?M203付きのM4(ディティールが分からなかったものは除く)と見られるが、M16A1ハンドガード、M727とAK47、M16A4以外はほぼ全て2000年代に作られた銃やアタッチメントであり、作中の年代には存在しない銃である(M16A4に関しては現実に米軍に採用されてから二か月後)。しかし本作はある理由もあって現実世界とは明確に分岐している世界であり、やや時代錯誤的でも問題はないと思われる。
  • 第2部以降もアメリカが失った2割分以外の銃の悪魔の身体は、引き続き各国が保有し続けていると思われるが、ファンからは1部の終盤で「チェンソーマンが銃の悪魔を倒しその恐怖から世界を解き放った」というプロパガンダ放送が大々的に行われた事から、既に残った銃の悪魔も世界からの恐怖を失って弱体化しているのではないかと考察されている。

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