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「今回の悪魔を倒した人にはなんと!私がほっぺにキスしてあげま〜す!」


CV:伊瀬茉莉也

演(舞台版):佃井皆美

概要編集

公安対魔特異4課に所属する熟練のデビルハンター。出身は青森。下の名前は不明。

黒の短髪に右目の眼帯が特徴の隻眼の美人で、後輩である早川アキのバディ。


元々はアキ同様に銃の悪魔への復讐心からデビルハンターになったらしく、家族構成としては身体が悪いらしい父親と妹がいる。母親に関しては言及がなく、母親を銃の悪魔に殺されたのではないかと推測されている。デビルハンターらしく沈着冷静で割り切った言動をとるが、茶目っ気もあって男女に問わずスキンシップが多い。それはお酒が入るとさらに激しくなる


デンジら新人を歓迎する飲み会においてもその酒乱っぷりを発揮し、デンジと読者に強烈なトラウマを残した。その後はデンジを家に連れ込みアレに誘ったが、デンジは本命であるマキマの事を彼女から貰ったチュッパチャップスで思い出した事で、それは未遂に終わった。


愛煙家に酒乱とだらしのない大人で、どこか飄飄として人をからかうのが好きな性格なのだが(本人曰く「男の子をからかうのが一番面白い」)、デビルハンターとしてはかなりの経験を積んでいる為に、その戦闘能力や危機察知能力は高く、永遠の悪魔に閉じ込められた際も人間組の中では最も冷静さを保っていた。しかし、アキがデンジを庇い刺されると途端に錯乱した。

小説版ではアキとの初任務の際、宴と称して500ミリリットルのビールを6本も現場で飲んで酔っていた。後にその時の事を覚えていないと言っていたが、魔人が来る部屋の法則を推理して披露していた為、師匠の岸辺と同様に酔った状態でもある程度頭は働せられるかもしくは嘘の可能性がある。


そんな彼女だが、飲み会でデンジにお酒を飲んでいないか確認したり、バディを組んだ当初のアキにあげた煙草を、アキが未成年な事を知ると取り上げて預かるといった、ちゃんとした大人の一面を覗かせる事もある。また、表で淡々と仕事をこなしていく姿とは対照的に、これまで過去に組んで死んでいったバディ達の墓参りには、月一の頻度で欠かさず行くなど情には厚い。

ただし、そういったしっかりとした人間性や情の厚さは、岸辺からは「頭のネジが固いまま」と苦言を呈されており、彼女自身も自分のネジが外れていない事は自覚している。


自宅は都内の高層マンションであり、意外にも部屋もしっかりと片付いている。観葉植物の置かれたテラスで風にあたりながら朝食を食べるなど、中々お洒落な生活を過ごしているようだ。


戦闘能力編集

デビルハンターだけあって身体能力や体術も相当なものであり、作中では錯乱したコベニを当て身で気絶させたり、悪魔の奇襲に素早く対応したりしていた。とはいえあくまで身体能力は人並みであり、どちらかと言えば下記する悪魔の能力を活かして、サポートを兼ねて中~近距離戦で戦うのを得意としている。

しかし、デビルハンター界隈ではその実力はある程度知られて評価されていたらしく、アキと共に民間のデビルハンターからかなりの好条件で引き抜きの声などもかかっていた。


契約悪魔編集

  • 幽霊の悪魔

ゴースト

名前はゴースト。契約者に透明で物理的に干渉できない腕を貸す。

腕は普段は肉眼では見えないが、可視化させる事も出来るらしい。


腕は異様なまでに長い上に膂力も凄まじく、成人男性の関節を締め上げて拘束するくらいは容易な上に、魔人の首を締め上げて動きを封じる程の握力も持つ。小説版では魔人の頭部を締め上げてそのまま握り潰してみせた他、扉越しに貫通して相手にパンチを見舞ったりもしていた。しかも物理的に干渉できない為に、当然振りほどく事も物理的に防御する事も不可能である。


かなり強力な能力な上に、ゴーストは一度の契約で永続的に力を貸すタイプの悪魔なので当然ながら契約の代償も大きく、姫野は右目を喰わせる事でようやくゴーストの右腕一本だけ貸与されている。


弱点は、使えるのがあくまで右腕一本なので一人で対処するには物理的な限界がある事で、例えば永遠の悪魔のような質量の大きい相手や複数の敵を同時に相手するには向いていない。


ちなみにアキが新人として入ってきた時点で、まだ右目の包帯が取れていなかったので、ゴーストと契約した時期は本編の3年前だと考えられ、小説版でのその後のアキとの初任務では既にゴーストの力を使っている。それ以前に他の契約悪魔がいたのかどうかは不明。

また、彼女は作中で「奥の手は隠している」と発言していたが、その後の展開を見ても彼女には作中時点でゴースト以外の契約悪魔はいない様なので、これはアキが持つ刀の事を指していたと思われる。


ゴーストの悪魔rkgk

姫野の全てを差し出す契約で完全顕現したゴースト本体。

本体は肉眼で視認可能らしく、透明になれるのかは不明。


顔面は両眼と口が縫い止められ、常に微笑んでいるような不気味な表情をしている。首の周りに無数に咲いている花と相まって、前掛けを着けているお地蔵様のようにも見えるのが特徴。ちなみに口が縫い付けられているが、契約者との会話は腕の掌に口を出現させて行う。


戦闘では上記した強力な腕を無数に生やして相手を攻撃する。戦闘能力はかなりのもので、作中ではサムライソードですらなすすべもなく、ほぼ一方的に圧倒されていた。

上記の触れる事が出来ない特性もそのままであり、本来なら物理的な干渉自体が不可能である。ただし、作中でアキが後に対峙した際にはエンジェルの寿命武器の刀で干渉して斬っていた。他にもサムライソードも切断できていたが、これは彼が武器人間という極めて特殊な存在故だったと思われる。さらに対象の存在そのものを飲み込む沢渡アカネの蛇の悪魔の「丸呑み」には無力であり、作中では悉く相手が悪かったせいで触れられない特性をあまり活かせなかった。

弱点としては、ゴーストは見て分かる通り目を閉じているので、実は視力はなく相手の恐怖心で対象を認識している。その為に、自分に対して一切の恐怖心を抱かない相手は認識できない


人間関係編集

デンジ編集

当初は、公安に配属された人外組の一人としか認識しておらず、後輩の荒井共々からかって遊んでいた上に、最終的に後が無くなった際にはアキに刀を使わせない為に、永遠の悪魔に差し出す決断をした。


しかし、その後のデンジの永遠の悪魔を倒す為の作戦と、実際にチェンソーの悪魔に変身したデンジの戦いぶりを目の当たりにして、「この最高に頭のネジが外れた男なら銃野郎を倒せるかもしれない」と再評価し、3日間付きっきりでゴーストの力でデンジのスターターを吹かせて復活させたりとサポートをした。


そして、新人歓迎会で酔ってデンジに絡んで最悪のトラウマをデンジに植え付けた上に、グロッキーになったデンジを自宅に連れ込んで、危うく事案にまで発展しかけるが事なきを得る。


その後、デンジのマキマへの好意を知ると、自分もアキが好きである事を告白して、互いの恋を叶える為に協力するという名目で秘密の同盟を組み、デンジの初めての人間の友人となる。


早川アキ編集

姫野の6人目のバディ。

アキがデビルハンターになった際に師匠である岸辺から紹介され、以来ずっとバディを組んでいる。


死んだバディの恋人にビンタをされた際に、アキがとった行動などから次第に彼に対して好意を抱き始める。


アキに煙草の味を教えたのは彼女。アキの煙草が尽きてしまった時は、自分の吸っている最後の一本を彼にあげていた。他にも無理矢理ピアスをあけさせたりもした。


アキに対する依存っぷりは相当なもので、永遠の悪魔戦の際にもアキに刀を使わせない為にデンジを生贄にしようとした他、アキがコベニに刺された際にはそれまでの冷静さが消えて一気に錯乱状態に陥ってしまった。

彼の死を恐れて、度々「民間(のデビルハンター)に転職しない?」と勧誘していたが、銃の悪魔への復讐心を捨てるつもりがない彼には断られ、妹にアキをどうすれば辞めさせられるか相談していた。


パワー編集

魔人という事もあり、基本的に信用はしていない。

コウモリの悪魔の一件の原因をパワーが作った時には、そのまま無罪放免にする事に懐疑的な様子だったが、それ以降は「面倒だから仲良くしよう」との事で、特段敵視はしていない模様。


ただし、パワーが姫野を試す為にわざとコベニを人質にしてみせた際には、容赦なくゴーストで攻撃しており、デビルハンターとして必要以上に肩入れするつもりはない事は窺える。


マキマ編集

デンジやアキの心を掴むミステリアスな上司。

アキに好意を抱く姫野にとって彼女はライバルに当たる訳だが、普段の公の場ではそれを一切感じさせず友好的に接しており表向き関係は悪くはない。しかし、泥酔した時には彼女の事を「糞女」と評している事などから、内心では彼女に対してはそれなりに思うところはある模様。


また、恋のライバルとして以外にもデンジに対して「マキマの性格が糞でも好きか?」と尋ねる等、根本的に彼女に対しては不信感を持っているらしく、マキマがデンジを気にかけている事にも疑問を感じ、デンジに関する何らかの秘密を握っているのではないか?とも推測している。


岸辺編集

姫野とアキの師匠。公安対魔特異一課のベテランデビルハンター。

初登場は彼女の回想で、彼女がバディの墓に花をたむけながら会話をしていた。


岸辺は事ある毎に「悪魔が恐れるデビルハンターは頭のネジがぶっ飛んでる奴」と語っており、「毎月バディの墓参りに来てる様じゃネジは固いままだぞ」と苦言を呈していたが、そう言う彼も姫野の死んだバディ達の名前をしっかり覚えており、彼自身は後に「育てた犬が死ぬ度に酒の量が増える」と語っているなど、本質的には似たもの同士の師弟であると言える。


ちなみに酒好きなのも共通しており、岸辺を飲みすぎだと注意していたが、岸辺の方は「ハイそれ普通」と意にも介していなかった。ただし、彼女の方も小説の初任務のエピソードでは勤務中に平然と飲酒をしていた(彼女の場合はその日は魔人は現れないと確信した上でだったが)。


姫野が永遠の悪魔戦でのデンジの戦いっぷりから、彼の可能性を見出したのも、逆にアキをこのままにすれば死ぬと確信しているのも、この岸辺の持論を受け継いでいるからである。


荒井ヒロカズ編集

姫野が半年間鍛えたという新人デビルハンター。

彼女の「実力不足だけどやる気は十分」という評価通りの真面目な人物。年齢は22歳

どうやら姫野に好意を持っていたらしく、「どこぞのチンピラに姫野の唇を奪われるくらいなら…ホッペのキスは俺が貰う!!」などと、姫野のご褒美のキスを巡ってデンジと争っていた。


東山コベニ編集

荒井の同期で同じく姫野が鍛えた新人デビルハンター。

姫野による「引っ込み思案だけどかなり動ける」というお墨付きの女の子。年齢は20歳。

姫野からはやたらスキンシップをされるなど仲が良く、彼女の方も基本的に姫野の事は信用していたらしく、デビルハンターを辞めようと思った際にも姫野にまずそれを話そうとしていた。



余談編集

第1回人気投票では11位(ちなみにコベニの愛車は7位と車に敗北した)で、第2回では8位。


雑誌「SWITCH」Vol.40 No.10」のインタビューによると、アニメ版の監督である中山竜氏も人気投票では姫野(と岸辺)に入れたと発言。

アニメではエンディングに彼女メインの映像が12曲中3曲あったり(主人公のデンジは1曲)、アニメオリジナルシーンが長く取られていたりと他のキャラに比べ非常に優遇されている。ジャンプフェスタ2023では彼女がアニメの主軸であると作者の藤本タツキが発言した。


第2回人気投票の藤本タツキ氏のコメントによると、元々はアキの妹でパワーの位置にいるポジションになる予定だったとの事で、さらにジャンプフェスタ2022のインタビューでは、上記に加えて元々は主人公であるデンジのバディとして登場する筈のキャラだったと作者から明かされた。


作者のtwitterで彼女の実家は青森だと明かされた。


原作漫画で吸っている煙草の銘柄はMEVIUSだが、チェンソーマンの時代設定である1997年ではまだ名称がマイルドセブンだった頃である。その時代背景を考慮してなのかアニメ版の方では銘柄がWILDRAVENというマイルドセブンを捩った名称の架空の煙草に変更されている。

吸っているのはLIGHTS(8mg)。


関連イラスト編集

姫野先輩姬野

センシティブな作品姫野

姫野先輩センシティブな作品


関連記事編集

チェンソーマン 公安対魔特異課

早川アキ 東山コベニ 荒井ヒロカズ 岸辺(チェンソーマン)

マキマ デンジ(チェンソーマン)



































ネタバレ注意編集



































「アキ君は泣くことが出来る」


「デビルハンターは身近な死に慣れすぎて涙が出なくなる」


「でもアキ君はすぐ泣く」


「あれだけ思って泣いて貰えたら嬉しいだろうな」


no title

「アキ君は死なないでね」





原作3巻では、早川家との食事中にサムライソードと沢渡アカネによる公安対魔特異課襲撃に合い、デンジは頭を撃たれて死亡し、姫野も銃撃で致命傷を負い、パワーも姫野の止血に追われている中で、アキがサムライソードによって殺されそうになってしまう。


パワーはサムライソードに動きが見えずに怯み、ゴーストも沢渡を恐れて動こうとしない中で姫野は、ゴーストに「自分の全部をあげる代わりにゴーストの全部を使わせる」という契約を結び、本体を完全顕現させたゴーストの猛攻によって、サムライソードを圧倒して形勢逆転を図る。


しかし、ゴーストの無数の腕を行使する内に、姫野の身体はゴーストとの契約で奪われて文字通り次々と消えていってしまう。

最期に姫野が言い遺した言葉は、好きな人への告白でも別れの言葉でもなく「アキ君は死なないでね…」「私が…死んだ時さ…泣いて欲しいから」という望みの言葉だった。


そして、ゴーストの方はサムライソードを後一歩のところまで追い詰めたものの、その直後に沢渡の蛇の悪魔の「丸呑み」によって無慈悲にも破られてしまい、形勢を変える事は叶わなかった。

全てを捧げた彼女のいた場所には、公安から貸与された制服と眼帯しか残っていなかった。


しかし姫野が消えた後、弱々しいゴーストの腕がデンジのスターターを引いて彼を蘇生する。それは姫野の最後の意志だったのだろうか…














↓さらにネタバレ注意↓


























「ヘビ、吐き出し」


後の4巻と5巻において、アキは沢渡と再び対峙するが、その際に蛇の悪魔の力によって吐き出され操られたゴーストがアキに襲いかかる。未来の悪魔の力と天使の悪魔の寿命武器で善戦はするも、ゴーストの圧倒的な手数と膂力の前には次第にジリ貧になっていき、とうとう拘束される。


そして、首を締られて絶体絶命に思われたアキだったが、唐突にゴーストはその手を緩めた。

困惑するアキの目の前にゴーストの腕が伸びると、彼に一本の煙草を差し出したのだった。


それは、己の全てを悪魔に捧げる契約をした姫野が肌身離さず持っていた大事なものの中で、唯一自分の物ではないが故にゴーストに完全に奪われずに残っていた煙草。

アキに初めて煙草を勧めた日に、彼が未成年だと分かった事で一旦取り返し、「これから先アキが本当に何かに寄り掛かりたくなった時に返す」という約束で預かっていた一本だった。


アキくんは死なないでね

easy revenge!

(気楽に復讐を!)


煙草に書かれていたその言葉を受けて、ゴーストへの一切の恐怖心が消え去ったアキは、恐怖心を持たない相手は認識できないというゴーストの特性を利用し、無傷でゴーストを仕留めた。

そして後に、サムライソードに対して行ったデンジの「究極の大会(金玉を順番に蹴って一番大きい悲鳴を出させた方が勝ち)」にも、この煙草の言葉を改めて見た事で参加を決意した。


原作ではその後、41話でアキはタバコをゴミ箱に捨て、以降喫煙する描写は一切無かった。

しかし、アニメではサムライソード戦勝利を祝った早川家での祝勝会の食事の後に、姫野の仇討ちを果たした事で、一人ベランダで椅子に座ってこの煙草を吸うアキの姿が描かれている。

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