概要
無数の顔と口を持つ人間の肉の集合体のような姿で、様々な声や口調で喋るのが特徴。
どうやら現世に転生する前の記憶を有した悪魔であり、かつてチェンソーの悪魔と戦った事があるらしくその心臓を狙っている。さらに銃の悪魔の肉片を取り込んで強化している。
しかし、過去のチェンソーの悪魔の実力を知っている為か、かなり警戒心が強くて極力自力ではチェンソーマンであるデンジと戦おうとせず、他のデビルハンターを精神的に追い詰め、彼等に自身と契約を結ぶように仕向ける事でデンジを自ら差し出させようとしていた。
ちなみに銃の悪魔の肉片を入手した経緯は作中では明かされていないが、その後の展開からこの人物達の仕業だったと見てまず間違いない(この話の前後から他にも肉片を持った悪魔が不自然に頻出して疑問を持たれていたが、どうやらこれも彼等の公安に対する攻撃の一環だったらしい)。
能力
永遠の名を冠している通り、他の悪魔と違い再生・増殖に血を必要としておらず、心臓を破壊されない限りは完全な不死である模様。ただし、第二部に登場した新個体を見る限り、この再生や増殖能力は銃の悪魔の肉片で強化されていたらしく、二部の個体の力はそれ程でもなかった。
さらに建造物等に取り憑いて内部の空間を捻じ曲げて時間を止め、外部と完全に遮断された脱出不可能な自らの領域を作る事ができる。
この空間は永遠の悪魔の胃の中であり、どこをどう移動しても脱出する事はできない。基本的に取り込まれれば対処は不可能で、さらに閉じ込めた人間の恐怖心を吸って際限なく強くなる。
作中での行動
第一部
チェンソーの悪魔の心臓を狙って行動を開始。
最初にホテルに取り憑いて民間のデビルハンターを何人か殺害し、公安4課のデビルハンター達を誘き寄せて、あえて姿を見せて一度は姫野のゴーストの右手とパワーによって倒されてみせる。
しかし、これで終わりではなく自身の能力で公安メンバー達をホテルの8階に閉じ込めて、彼等を精神的に追い詰めて疲労させた上で、その恐怖心を吸う事で増殖して活動を再開。
自らの能力を開示して彼等を絶望させた上で、彼等に「チェンソーマンであるデンジを差し出す代わりに、それ以外の全ての者を無事に解放する」という契約を自身と結ぶように要求する。
東山コベニと荒井ヒロカズは永遠の悪魔の契約を受けようとするが、早川アキは「悪魔側がデンジを殺したがっているという事は、デンジの死は悪魔の利益になる」と冷静に分析し、契約を受ける事に反対して姫野もそれに追従するも、その後もさらに力を増して彼等を追い詰める。
その後は、ホテルの形すら変形させて公安メンバー達をさらに精神的に不安定にし、それによってさらなる仲間割れが起こってアキが錯乱したコベニに刺されてしまい、それによってとうとう姫野にすらも錯乱してしまう。そんな混乱状態の中でデンジはある作戦を思いついて実行に及ぶ。
それは先の姫野の攻撃の際に永遠の悪魔が痛がった事から、「痛覚を利用して永遠の悪魔が自ら死にたくなるまで痛めつける続ける」というぶっ飛んだ作戦であった。
そして、デンジに可能性を見出した姫野の支援を受けたその戦いは3日にも及び……
『これが私の急所です…すいませんでした……』
「もう終わりかァ!?プールに入ってるみてーで気持ちよかったのによぉ!!」
痛みに耐えきれなくなった永遠の悪魔は自らの心臓を差し出し、デンジによって倒された。
人間を精神的に追い詰めて弄ぶ事を得意とし、それによって力を増していた悪魔が、最期は自ら精神的に追い詰められて自殺にまで追い込まれるという、何とも皮肉な末路だった。
第二部
第一部で死んだ永遠の悪魔が再び地獄から転生し、新個体となって登場する。
コウモリの悪魔以上に第一部からビジュアルが大きく変わっており、こちらは無数の腕で形成された顔の無い巨人のような姿になっている。ただし、こちらの個体は銃の肉片を取り込んではいない為に、その再生や増殖能力は一部の個体程ではなく、一部の頃より弱体化している模様。
キガと手を組んで、三鷹アサがデンジを武器にしたら解放するという条件で、デンジ達を田無水族館に閉じ込めた。しかも今回は、デンジの心臓が目当てではなかったので、本体は一切姿を見せずに潜伏し、以前に永遠の悪魔と戦ったデンジにすらお手上げだと言わしめた。
第一部と同様に、デビルハンター部の一同を精神的に追い詰めて不和を起こす事に成功するが、アサが自分の能力で水族館そのものを武器にするという斜め上の方法で脱出。さらに取り憑いた水族館を武器化された事で、強制的に建物から引き剥がされて排出されてしまう。
アサ自身の「100万円で水族館購入」という常識的におかしい滅茶苦茶な理屈に(読者の気持ちを代弁するかのように)焦りながらツッコんだりと、ユーモラスな一面も見せる。
こうして強制的に戦闘を余儀なくされたのだが、吉田ヒロフミの蛸の悪魔によって腕をもがれてしまい、何もできないままヨルに完成した水族館槍で心臓を貫かれて死亡した。
余談
おそらくチェンソーマンのアニメ化に伴い、最も恩恵を受けた悪魔。
高級感のあるホテルを根城にし、永遠(無限)という映像映えしやすいモチーフであるが故に、5話と6話のEDでは圧倒的な存在感を放っており、2~3話で退場する中ボスキャラとしては破格の扱いを受けている。
関連タグ
永久機関(チェンソーマン):デンジの台詞より。