「オレ吉田な 仲良くしようぜ」
概要
刺客編に登場する民間のデビルハンター。チェンソーの心臓を狙うアメリカ・中国・ソ連・ドイツからの刺客に対抗する戦力としてマキマに招集されたうちの一人。
公安以外から選ばれた唯一のデビルハンターで、デンジの護衛任務にあたる。
外見
無造作な黒髪と左耳に付けた大量のピアス、口元のほくろが特徴。
目にはハイライトがなく、どこか物憂げな雰囲気を漂わせる青年。
作中で「背の高いイケメン」と男子生徒に称されるシーンがあり、美形設定と思われる。
性格
一人称は「オレ」。ハイライトのない死んだ目に常にうっすらと笑みを浮かべており、戦闘時でも飄々とした態度を貫く(コベニの愛車の一件やクァンシとの戦いでは流石に慌てる場面もあったが…)
しかし人当たりは悪くなく、護衛対象のデンジにも「仲良くしようぜ」と気さくに接している。… 地雷男子のお手本のような特徴的なキャラクター。
大人びて見えるが現役高校生であり、岸辺との会話では「もうすぐ期末テストがある」と話していた。
がしかし、「今時の高校生は携帯持ってるのか」「喧嘩は普通の高校生もやるしね 俺も知らないけど」といったセリフや、後に登場した実年齢22歳の同業者の存在もあり、正確な年齢は今のところ不明。
デンジを釣るために1万円札を躊躇なく差し出したり、とある女の子にスイーツを何十品も奢るなど、デビルハンターの給料もあってか懐事情は潤っている様子。
岸辺との関係性
第一部ではその素性や過去の経歴などは明かされなかった。
しかし岸辺と似たデザインのピアスを付けており、旧知の仲を思わせる会話から、ファンの間では「師弟関係ではないか」と噂されている。
単行本の巻末漫画にて若い頃の岸辺が登場した時に顔立ちが吉田と似ていたことから「師弟どころか血縁関係なのでは?」という予想まで立てられた。
また、マキマに雇われた立場だが彼女の盗聴能力を把握しており、おそらく岸辺経由で得た情報だと思われる。
戦闘能力
当初は刺客編で召集されたデビルハンターを「自分も含めて三流」と評しており、その実力は未知数だった。
しかし、いざ戦闘が始まると…
- アメリカの刺客の一人・ジョーイを瞬殺
- ステゴロ世界最強と噂される中国の刺客・クァンシの攻撃を素手で受け止める
- 他のデビルハンターは手も足も出なかったクァンシに一撃食らわせる
など、本人の自己評価以上の活躍を見せていた。
……お前のような三流がいるか。ベテランの岸辺でさえもクァンシに押されていたにもかかわらずである。
また、第145話では戦争の悪魔こと三鷹アサの右腕を瞬時に切断するなど、相応の剣術も備えている様子。
第二部
第二部の主人公である三鷹アサやデンジが通う高校に転校しており、校門前でうなだれているアサに体調を窺い声をかける形で再登場した。
また、アサの中の戦争の悪魔=ヨルにチェンソーマンの所在を聞かれた所、「転校生だから詳しく知らない」と答えている。
この際に所有物化を謀った彼女に告白(?)されたが断った。
その後、ヨルより先にデンジに接触(吉田からすれば再会だがデンジはすっかり忘れていた)し、ある組織に所属しておりデンジを監視する事になったと明かす。
吉田の組織はチェンソーマンの正体を秘匿するためにデンジが変身せずに平穏な生活を送ることを望んでおり、奢ると約束したケーキを前にカトラリーを没収することで要求を通そうとするが、素手で食われてしまい失敗。さらにデンジがチェンソーマンとして戦っている理由が「正体がバレたらすげーモテちゃうから」だと聞かされ閉口してしまうが、ともあれチェンソーマンバレをさせずに目的を達成させるために協力を約束した。
学校でもピアスは相変わらずだが、制服の前をきっちり閉める一面を見せている。
第一部では民間のデビルハンターだったが第二部では公安のデビルハンターへ転身していることが判明。
永遠の悪魔により水族館に閉じ込められた際は、デンジに「チェンソーマンが食べてくれないかな?死の悪魔」と冗談めかして言い、水族館脱出時は姿を見せた飢餓の悪魔と視線を交わすなど、不穏な言動を見せている。
水族館で永遠の悪魔を討伐したアサ(実際はヨル)に警戒心を抱きアサを部室に呼び出し彼女の価値観に共感を示しながらアサ自身の身の安全そしてチェンソーマンの正体流出を防ぐため彼と関わらないよう釘を刺す。
喫茶店でキガを呼び出し、彼女が飢餓の悪魔であることを最初から看破しており公安の依頼で彼女と接触して「ある情報」を聞き出すために転校してきたことが判明する。
契約悪魔
契約しているのは蛸の悪魔。
全身は描写されていないが、触手だけでも吉田が十分身を隠せるほど巨大である。
ちなみに吸盤が均等に並んでいるので性別は雌。
普段は姿を隠しており、吉田の呼びかけによって触手を出現させる。
攻撃の他にも、吉田が受け身を取れない時にはクッションになったり、高所から転落した際にはキャッチしたりと彼に献身的な姿が描かれている。
蛸らしく墨で煙幕を張る、索敵を行う等、吉田のサポート役としても優秀な悪魔である。
契約における代償は不明。
吉田の体には目立つ欠損もなく、悪魔を使用する時に何かを捧げている様子も見られない。
読者から見えないところで臓器なり寿命なりを捧げているのか、それとも代償なしの契約をさせてもらえるほど悪魔にモテるのかそれとも雌故に吉田のビジュアルが好みで代償が無いのか。
読者人気
登場した途端、その顔の良さと謎の色気によって多くの読者の心を掴み、一躍人気キャラクターとなった。
それと同時に闇の深そうな異様な色気、ハイライトない死んだ目、どこかサディスティックな行動、気さくな口調と薄笑いを浮かべた表情から「女を殴ってそう」 地雷男子というレッテルを貼られる。
飛躍した内容だが、そのミステリアスな色気あるビジュアルが更なる説得力を生み、彼が1コマでも姿を見せると「この姿勢は女を殴っている」「自分も殴られたい」「弄ばれたい」と主張する者もちらほら。
第二部では1万円払ってデンジの背中を椅子代わりに座るという姿に衝撃を受ける読者が続出しておりそれどころか「デンジそこどけ!」「いくらでも払うから椅子になりたい」「生まれ変わったらヒロフミの椅子になりたい」と吉田の椅子になりたい願望持つファンが現れている。
「拳が痛まないように灰皿で殴りそう」という新たな妄想まで生まれ、吉田のDV男というイメージは強まるばかりだった。
やがて契約悪魔が蛸と分かると、吸盤の配置から蛸の悪魔の性別がメスであることが判明する。
ちなみに蛸を調理するときは叩いて柔らかくする必要があることから吉田のファンは「雌蛸」と呼ばれるように。
作中では実際に女性であるクァンシと殴り合いを演じたことも話題になっていた。
ここまでの要素をまとめると
- マキマに指名された唯一の民間デビルハンター
- 岸辺隊長と知り合い
- 現役高校生
- ステゴロ世界最強と殴り合いができる実力の持ち主
- 殺しに躊躇しない姿勢
- 蛸と契約している
- 掴みどころがなく色気のある少年
と、サブキャラクターにするには勿体ないほど属性過多な存在である。
もはや別作品の主人公と言ってもよさそうなインパクトの強さから、ファン…もとい雌蛸も増えていく。中にはスピンオフを待望する者もいるとか。
また、公式キャラクター第一回人気投票では10位にランクイン(開催当時は契約悪魔も不明で、たった十数コマの出番しかなかった状態)。
チェンソーマン第一部完結後に開催された第二回人気投票では6位にランクアップ。
作者・藤本タツキは『チェンソーマン』ファンアートコンテスト特設ページで「吉田はまだまだ活躍します!」とコメントしていた通り第二部(99話)で再登場した。が、この漫画の人気登場人物は大体悲惨な末路をたどることが多いため「出てきて欲しいけど出てきてほしくない」という矛盾した気持ちを抱くファンが続出した。