原義
古代日本に存在したとされる術理体系。
『魏志』倭人伝において、卑弥呼がこれを用いて邪馬台国を統治していたと記されている。
中国においては「鬼≒幽霊」を指すため、そこから祈祷による託宣を用いた占術、いわば「シャーマニズム」の一種である可能性が有力視されている。
また中国の儒教思想において、儒教の観念にそぐわない術理を一絡げに「鬼道」とも称していたため、単純に「辺境の未開人が使う外道の方術」といったニュアンスで記された可能性も考えられる。
一部では神道との関連を唱える説もあり、より古い鬼道が神道の起源の一つとして組み込まれた可能性は十分にあり得るだろう。
『BLEACH』における鬼道
死神が自身の霊力や霊圧を用いて使う霊術(呪術)の一つ。
決められた言霊を詠唱した後に、術名を言う事によって発動する。
大きく分けて、相手を直接攻撃する「破道(はどう)」と、防御・束縛・伝達等を行う「縛道(ばくどう)」の2種類がある。それぞれ一番から九十九番にまで及ぶ様々な効果を持った術が多数存在し、数字が大きいもの程に高位かつ強力になものになる。また、高位の縛道の中には束縛だけではなく、その状態から攻撃に移る事のできる「封殺型」というものも存在する。
鬼道は、基本的には霊術院などで訓練と勉学を積んで習得する物であり、死神であっても黒崎一護や更木剣八のように正規の訓練を受けていない者は使えない。また、死神によって向き不向きも存在し、必ずしも高い実力を持つ死神が鬼道を使いこなせる訳ではない(流石に、隊長格クラスになると高度な鬼道を詠唱破棄でも使えるレベルの者が多いが)。
詠唱技術
鬼道の詠唱に関する技術がいくつか存在する。
詠唱破棄
詠唱を唱えずに術名だけで鬼道を放つ。
即時攻撃が可能となるが、威力を維持する事が難しい。
また、高位の鬼道になる程に難易度は上がる。
二重詠唱
二種類の鬼道の詠唱を並行して行うことで、鬼道の連発を可能とする。
ただし、高等技術である為に容易に扱えるものではない。
後述詠唱
詠唱破棄で鬼道を放った後に、詠唱を追加して強化。
『九十九の満月』における鬼道
「九十九の満月」に登場する鬼や妖怪、龍、人間自身が持つ魂魄(こんぱく:汎用性の高いエネルギー)や妖質(ようしつ:汎用性の高いエネルギーを変化させた物質)、鬼技(おにわざ:超能力)を扱う能力・分野の事。
その他詳細は鬼道(九十九の満月)を参照。