「悪いと思ったら指詰めろや！！」
「俺らヤクザだってこと忘れてねえよな？」
「いくら古参の幹部でも、調子に乗ってると容赦しねえぞ、この野郎！」
「てめえ、破門しといて遊びにくんのか、この野郎。ぶち殺すぞコラァ！」
（映画『アウトレイジ』より）
概要
ヤクザ口調とは、現実社会の日常会話では絶対に使用してはいけないタブー視されている言葉遣いで、現実社会の日常会話で無意識に使われている中性口調よりも明らかに口汚く、しかも相手への敬意が全く存在しないのが最も大きな特徴である。
ヤクザ口調が最も使われているのは、そのタグのヤクザが示す通りに、主にヤクザ・ヤンキー・アウトロー・スケバン・チンピラ・不良・DQNなど専ら裏社会の人間が好き好んで使用しているのが現状である。
なお、土木工事や道路工事のドカチンや建築業界・漁師の荒くれ者もこの類である。
ヤクザやチンピラなどがそれを日常茶飯事的に使用する最も大きな理由は、相手をその口汚くドスが効いた響きと威圧感で口撃・威嚇することにある。
ただし、一般人がそれを全く使っていないわけではない。一般人でも興奮しやすい人や頭がキレやすい人もまた、相手を慮り敬意を払う余裕すら全くないときに、それを無意識に使用するケースも往々にして存在する。
反面教師
家庭内における両親の躾や幼稚園・小学校の日本語の授業でも、中性口調の使い方を普段な私生活で学習し続けることはあっても、創作作品で出てくる男性語や女性語などの役割語のように、ヤクザ口調もまた家庭内や授業で全く触れていないのがリアルな教育現場と家庭環境の実態である。
ヤクザ口調は、所謂中性口調の反面教師のような扱われ方であり、現実社会の日常会話、とりわけサラリーマン業界では絶対にNG・タブー視されており、それを意図的であれ無意識であれ使用しようものなら上司に対する不敬罪の廉で、良くても左遷、最悪なら懲戒免職の誹りを受けることに相成るであろう。
コント等において
ストーリーや寸劇などの最中の穏やかなor真面目な空気の中、キャラクターや役者が突然にヤクザ口調になって雰囲気をぶち壊して一変させるという荒業じみた用法も存在する。
意外性やキャラクターの二面性を強調するという部分だけなら効果的である。
西田敏行「おいコラァ田中ぁあ！ ワレタイキックじゃボケェ！！」
メイン画像のようにギャップ萌えを狙うある意味アクロバットな用い方もある。
用語・用法・使い方
イメージとしては、「～だぜ」を多用する男性語をさらに荒っぽく過激な言い回しにした代物であり、その男性語に「～じゃねえか？」「～じゃねえのか？」「～しやがって」「～しやがる」「～しやがったぜ」「～じゃねえよ」「～じゃねえぞ」「～じゃねえぜ」などが加わる、相手への敬意が全く存在しない用法である。
