概要
子供の頃に水の呼吸の師鱗滝左近次の元に入門し、共に修行をした親友同士。二人とも家族を亡くした天涯孤独の身であり、同い年なため、すぐに仲良くなったらしい。しかし二人が13歳の時に受けた"最終選別"において、錆兎は怪我を負った義勇を助けたあと他の少年に任せ、一人でほとんどの鬼を倒すが、消耗したところを手鬼によって殺されてしまう。
以下単行本16巻までとファンブックのネタバレ注意
過去回想においては錆兎と義勇の二人が楽しそうに準備運動をしていたり、一緒におにぎりを食べているほほえましい様子が垣間見られ、義勇が錆兎の傍では現在よりも表情豊かで明るい少年だったことが伺える。
ただし、義勇はたった一人の身内を鬼に殺された後、周囲の人に鬼の存在を信じて貰えず気を病んだと思われて遠方の医者をしている親戚のところに連れていかれる道中に逃げ出し、山で死にかけていたところ猟師に拾われて鱗滝のところに連れてこられる…と言う全くもって救いがない過去を経て狭霧山に流れ着いており「自分が死ねばよかった」と錆兎に話して怒られ励まされて立ち上がっている描写もある為、笑顔を見せていた精神的支柱としては錆兎の存在がかなり大きなものであったと思われる。
最終選別の突破条件は「鬼の蔓延る山で七日間生き抜く事」であったが、積極的に鬼の滅殺に駆け回り、かつ他の志願者の救助にまで赴いた錆兎の人間的な正しさと優しさは明白で、義勇曰く「正義感が強く心の優しい」唯一無二の親友を喪った悲しみと同時に将来有望であった錆兎を差し置いて自分が生き残ってしまったという深い罪悪感に苦しみ続ける。
その罪の意識は入隊後水柱にまで上り詰めても消えることはなく、周囲との関係を断ち孤立化する要因ともなっていた。
一方で殺された錆兎の魂も成仏することなく、二人が修行をしていた狭霧山の鱗滝の傍に留まり続け、6年の時を経て義勇が自らの代わりに水柱となって欲しいと願い鱗滝の元に送り込んだ少年炭治郎の育成を手伝った。
炭治郎が出会った錆兎は終始狐の面を着用しており表情が分からないが最後には泣きそうな 嬉しそうな 安心したようなという複雑な笑顔をみせており
義勇が卒業してから炭治郎が来るまでの間に何人門下生がいたかは不明だが鱗滝が炭治郎を最終選別に送るつもりがなく過去に誰も斬った事がない大きさの岩斬りを無理難題と承知の上で課していたことと、錆兎と真菰に特訓を受けたのは鱗滝の驚き方からすると炭治郎だけの可能性が高い事から見ると、錆兎は鱗滝の意志の尊重や手鬼の滅殺を後輩に託したいという気持ちはあまり持っておらず、炭治郎および義勇の希望を優先させて手を貸したものと思われる。
二人が関わった弟弟子である炭治郎との会話を経て、義勇はようやく錆兎がどういう気持ちで自分を守ったのか、自分が錆兎の為に何をしなければいけないのかを思い出すことができ、一部の剣士にしか出現しないと言う”痣”を発現させる。
痣の発現場所は偶然か必然かは不明だが義勇が「自分が死ねばよかった」と弱音を吐いた時に錆兎に叩かれた左の頬である。
炭治郎が魂となった錆兎に稽古をつけて貰った事を義勇に打ち明けたかは描写されていないが
義勇は今まで悲しすぎて思い出したくなかった錆兎とのやり取りを、炭治郎との会話で思い出したことで他にもいろいろほころびが生じたのか天然ボケがにじみ出てきている。
義勇の羽織の半分は、生前錆兎が着ていた錆兎の形見の着物であり、義勇は今も錆兎と共にある。
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