概要
またの名を『嵐(トルネード)のペッツ』。
セーラームーンの敵対勢力、ブラック・ムーン一族の一人にして、幹部の紅のルベウスの部下、あやかしの四姉妹の長女。
セーラージュピターと同様に電撃を操る力を持ち、黒い電撃を放つダルクサンダーが必殺技。
原作
漫画版では三番目に登場し、悪性のウイルスを巻き散らし、病気によって死んだ者とドロイドを入れかえる作戦を実行していたが、ジュピターに発見され戦闘となる。
ジュピターを圧倒し捕獲したが、駆け付けたムーンによって倒されてしまう。しかし命と引き換えにジュピターを攫うことには成功した。
アニメ版
アニメでは次女のカラベラスとコンビを組んで行動することが多い。
まことと同様に失恋経験があるが、まこととは違いそのショックから男嫌いとなり、女を男に依存させるものとして愛を否定する。
部下として登場したドロイドは風雷鬼で1度だけ単独で行動した。
後にルベウスからダークパワーを増幅させるスティックを与えられ、カラベラスと共に人間になって暮らしていた四女コーアンと三女ベルチェを捕獲し、セーラー戦士がコーアン達を助けに駆けつけるとスティックの力でセーラー戦士達を圧倒したが、逆にスティックから発せられていた強い力に操られてセーラー戦士だけでなく妹達まで攻撃してしまう。
その後セーラー戦士達によって助けられるが、直後にその場に現れたルベウスに見放され、スティックの力によって空いた次元の裂け目に吸い込まれかけたところを妹達に助けられたことで彼女達と和解し、カラベラスと共にセーラームーンに浄化してもらい人間となった。
しかしうさぎ達がコーアン達を救出する際に、変身するシーンをちびうさに見つかってしまい、セーラー戦士の正体を知るきっかけになってしまう。
その上ペッツ達2人を浄化するときに銀水晶を使っているところをルベウスやちびうさに見られて銀水晶の在処を知られてしまったことで、ルベウスとの最終決戦の幕を開けるきっかけになる。
物語の終盤でワイズマンの真意を知って逃げてきた蒼のサフィールと再会、その際に失恋相手はサフィールであったことがカラベラスの口から妹たちへと語られる。
ワイズマンに攻撃され負傷していた彼を愛を持って介抱するが、その姿にブラック・ムーンが忘れていたものに気付いたサフィールは、兄・プリンス・デマンドを説得しに行くと告げる。
その強い決意を止めることは出来ず、ペッツは彼を送り出すが、サフィールはワイズマンによって殺されてしまう。
ペッツはサフィールの死を嘆いたものの、サフィールが最後に自分に向けてくれた笑顔と妹たちを支えに生きていくことを決意する。
アニメの設定を踏襲したゲーム、『ANOTHER STORY』では4姉妹は再び敵となる。
その理由は「サフィールを生き返らせる」という新たなる敵の誘いによるもので、妹たちは姉のペッツのために、そしてペッツ自身は自分を慮る妹たちと愛するサフィールのために再びブラック・ムーン一族の力を取り戻してセーラー戦士(内部戦士4人を加えた5人)と戦うが、結局敗れペッツはサフィールと天国で再会する形なった。
命名の由来は鉱物ペッツ鉱。
ミュージカル版
ペッツを演じたのは現状バンダイによるミュージカル公演(1993年~2005年)の内の二名。
2001年夏の『〜誕生! 暗黒のプリンセス ブラック・レディ〜』では池上愛、『〜誕生! 暗黒のプリンセス ブラック・レディ〜【改訂版】 惑星ネメシスの謎』では依田秀亮が演じた。
依田秀亮は当時は「男性のココロとカラダで、男性と恋愛する同性愛者」と認識していた男性だったためかなり革新的な配役となった。
しかし、後に豊胸手術と性別適合手術を受け、トランス女性のよだかれんとなり、トランスジェンダーを公表して2019年の新宿区議会議員選挙に立候補し、初当選した。
議員活動の傍ら、性的少数者の人権擁護のため様々な活動を行っている。