概要
30世紀の未来世界で黒い月の一族を自称し、白い月の一族率いるクリスタル・トーキョーと敵対する組織。太陽系第10番惑星『ネメシス』を根城にし、メンバー全員の額に黒い逆三日月の印がある。
20世紀の時代に逃げたRabbitを追って現れ、歴史改変を目的にTOKIO(東京)で破壊活動を行う。
ネメシスでしか獲れない鉱石「邪黒水晶」が放出する「マイナスパワー(テレビアニメではダークパワー)」で超能力を操り、邪黒水晶の反応炉でエネルギーを増幅させてタイムワープや汎用兵士のドロイド(人造人間)の製造などを行っている。サフィールを除く全員が着用するピアスもこの邪黒水晶。
プリンス・デマンドを頂点とし、その下に作戦の立案と実行を行う翠のエスメロードと紅のルベウス、平行して技術統括の蒼のサフィールが位置している。しかし、デマンドは呪い師のワイズマンに煽られるままに行動する。
ここまでは基本設定だが、キャラクターの性格や侵略の動機など、メディアで設定が異なる。ただしどの作品でも、強大すぎる力を持った正の属性に対し正当な理由を持って反抗していた組織が、逆に強大な力を得てしまった後の姿を描いている。
原作漫画と『Crystal』での設定
30世紀の地球は女王ネオ・クイーン・セレニティと「幻の銀水晶」の力で統治され、その都『クリスタル・トーキョー』に住む全ての人間は1000年以上の長寿を持ち、争いや破壊のない平和な世界を満喫できていた。しかしながらそれを堕落として拒み、長寿を餌にした宇宙人による侵略と考える者たちが存在した。それがブラック・ムーン一族であった。
月の一族にテロ攻撃を行うが、白き月の一族と守護戦士にはまるで敵わなかった。しかし、どこからともなくワイズマンが現れ、彼らをネメシスへ導いて「邪黒水晶」の存在を伝える。
「邪黒水晶」の強大な力を得たものの、当初の目的から徐々に歪んでゆき、死と争いこそが人間のあるべき姿と考えるようになる。彼ら自身も「まるで力に踊らされているようだ」と零している。
「Re・play」オペレーション
20世紀への侵略方法。それは普通の人間を殺し、ドロイドとすり変えて秘密裏に社会を乗っとり、月の一族ではなく本来の地球人の統治を継続させて歴史を書き変える計画。名付けて「Re・play」オペレーションであった。
月の一族に与えられた不老長寿に対して、本来人間にあるべき有限の命という自然の摂理を唱えるはずが、彼らが選んだ方法も自然の摂理に反してしまっている。
90年代版テレビアニメ(R)での設定
まず30世紀のクリスタル・トーキョーの設定が異なっている。21世紀の大変動で30世紀まで地球そのものが眠り続けたことになり、原作の大義名分だった「月の一族に与えられた不老長寿」への反発を持っていない。
テレビアニメでのブラック・ムーン一族は、セーラームーンによる浄化を拒み、地球を出てネメシスに逃亡した犯罪者たちの子孫となっている。
太陽から遠いネメシスは一輪の花すら珍しい過酷な環境で、さらにはネメシスの固有資源「邪黒水晶」が生み出す次元の歪みで脱出すら出来ない彼らは、機械の中で細々とした暮らしを強いられるが、いつしか「邪黒水晶」の作用で超能力に覚醒し、異次元に居住空間を作り出したり、天候の操作までも可能な力を手に入れた。
その力をもってネメシスから出られるようになり、自然豊かな地球への移住を要望・打診をするも、ワイズマンの策略で拒否されたと虚偽の報告が行われ、それを信じた彼らは煽られるまま地球侵略を決意する。
しかし、銀水晶の結界が消滅したせいでその攻撃は想像以上に効果を発揮してあらゆるものを壊してしまい、打ちこまれた邪黒水晶により地球は荒廃、欲しいはずだった自然豊かな姿は失われてしまった。しかしそれでも、彼らは地球の完全奪取を目指し、残る拠点であるクリスタル・トーキョーの破壊を目指している。
構成員
上層部
プリンス・デマンド |
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CV:塩沢兼人/宮野真守 |
黒き月の一族のリーダー。邪視能力を持つ。大筋の戦略を立てて作戦承認を行うが、ネオ・クイーン・セレニティに恋焦がれてしまう。 |
ブラック・レディ |
CV:荒木香衣/福圓美里 |
暗黒の月の女王。後半からワイズマンに新規採用された。 |
上級幹部
蒼のサフィール |
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CV:柏倉つとむ/代永翼 |
技術総括。デマンドの弟で錬金術師。ドロイドの作成・邪黒水晶反応炉の管理などを担当。 |
翠のエスメロード |
CV:小山茉美/桑島法子 |
近衛総括。殉職したルベウスの後任として侵略を指揮。デマンドに想いを寄せる。 |
紅のルベウス |
CV:高木渉/高橋広樹 |
軍事総括。地球侵略作戦実行のトップで、あやかしの四姉妹の上官。熱血風だが性格は冷淡。 |
参謀
あやかしの四姉妹
軍事現場指揮の幹部。ルベウス配下の反セーラーチーム。現場に派遣されて直接ドロイドを指揮。
ペッツ |
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CV:緒方恵美/水田わさび |
長女。雷と嵐を操る。必殺技は「ダルクサンダー」。対応戦士はセーラージュピター。 |
原作での異名は嵐(トルネード)のペッツ。致死性のウイルスを撒き散らして死者をドロイドにすり替えた。 |
旧アニメでは過去の失恋のショックで男嫌いになり、愛を憎む。カラベラスとペアで行動する。実はサフィールに想いを寄せており… |
カラベラス |
CV:平松晶子/半場友恵 |
次女。ムチ使い。必殺技は「ダルクビュート」。対応戦士はセーラーヴィーナス。 |
原作での異名は霊媒(ミディアム)のカラベラス。霊能使い。予言者ミス・カラベラスを名乗ってテレビ出演し、ブラック・ムーンの思想を宣伝する。講演会で人々を洗脳し、姉妹の霊を召喚した。 |
旧アニメでは陽気だが自信過剰な性格。自分と釣り合わないものを見下して「愛は利用するもの」と考えている。 |
ベルチェ |
CV:天野由梨/笠原留美 |
三女。水と冷気を操る。必殺技は「ダルクウォーター」。対応戦士はセーラーマーキュリー。一人だけ衣装がほぼスク水。水野亜美にチェス勝負を挑んだ。 |
原作での異名は振り子(ペンジュラム)のベルチェ。振り子使いで、行方不明の少女を発見した超能力者として登場。 |
旧アニメではエッチなお姉さんだが性格は冷酷。普段は参謀に徹して表には出ず、実際の作戦は配下のドロイドが行う。 |
コーアン |
CV:山崎和佳奈/雪野五月 |
四女。炎を操る。必殺技は「ダルクファイヤー」。自称「カゲキな末っ子」。対応戦士はセーラーマーズ。 |
原作での異名は同感(シンパシア)のコーアン。黒月紅安を名乗ってT.A女学園に超常現象サークルを作り、死期を予言したり、人体発火事件を起こす。 |
旧アニメでは化粧品セールスレディとして登場。ルベウスを愛して尽くしていたが、利用された末に見捨てられてしまい… |
怪人
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美少女戦士セーラームーン セーラームーンの敵キャラ 邪黒水晶
東京ミュウミュウ:1作目の敵のエイリアンたちはアニメ版同様に地球を離れた古代人の末裔で、劣悪な環境で暮らして超能力に目覚め、地球に帰還しようと侵攻を開始した。
新幹線変形ロボ_シンカリオンZ:敵キャラクターが地球を離れた古代の地球人達で、地球への帰還及び自然回復の為に地球を侵略しようとした。