概要
またの名を『嵐(トルネード)のペッツ』。
美少女戦士セーラームーンの敵対勢力、ブラック・ムーン一族の一人にして、幹部の紅のルベウスの部下、あやかしの四姉妹の長女。
セーラージュピターと同様に電を操る力を持ち、黒い電撃を放つダルク・サンダーが必殺技。
命名の由来は鉱物ペッツ鉱。
夜会巻きにまとめた緑髪と黒い羽根飾り、ワンピースに黒タイツが特徴の大人っぽい女性。
原作
三番目の刺客として登場。悪性のウイルスを巻き散らし、病気で死んだ人間とドロイドを入れかえる作戦を実行していたが、ジュピターに発見され戦闘となる。
ジュピターを圧倒し捕獲したが、駆け付けたムーンによって倒されてしまう。しかし命と引き換えにジュピターを攫うことには成功した。
彼女が遺した邪黒水晶のピアスはムーンたちに回収され、解析されることとなった。
旧アニメR
敵としての動向
妹のカラベラスとコンビを組んで行動することが多い。
まことと同様に失恋経験があるが、まこととは違いそのショックから男嫌いとなり、女を男に依存させるものとして愛を否定する。
部下のドロイドは風雷鬼。
ルベウスからダークパワーを増幅させるスティックを与えられ、カラベラスと共に人間として暮らしていた妹コーアンとベルチェを捕獲。コーアン達を助けに駆けつけたセーラー戦士を圧倒したが、逆にスティックから発せられていた強い力に操られ、セーラー戦士だけでなく妹達まで攻撃してしまう。
セーラー戦士達によって助けられるがルベウスに見放され、スティックの力で空いた次元の裂け目に吸い込まれかけたところをコーアン達に救出され、カラベラスと共にセーラームーンに浄化してもらい人間となった。
しかし、ちびうさがコーアン達を救出するために変身するうさぎを見つけ、セーラー戦士の正体を知るきっかけになってしまう。
その上、ペッツ達の浄化に銀水晶を使っているのをルベウスやちびうさに見られ、銀水晶の在処を知られてしまったことで、ルベウスとの最終決戦の幕が開かれることとなる。
一般人としての動向
終盤でワイズマンの真意を知って逃げてきた蒼のサフィールと再会、失恋相手はサフィールであったことがカラベラスの口から妹たちに語られる。
ワイズマンに攻撃され負傷していたサフィールを献身的に介抱するが、その姿にブラックムーンが忘れていたものに気付いた彼は、兄・プリンス・デマンドを説得しに行くと告げる。
ペッツはその強い決意を止めることは出来ずにやむなく送り出すが、サフィールはワイズマンによって殺されてしまう。
手元に残ったサフィールの上着も消滅し、ペッツはサフィールの死を嘆いたものの、サフィールが最後に向けてくれた笑顔と妹たちを支えに生きていくことを決意する。
ANOTHER STORYでの動向
旧作アニメの設定を踏襲したSFCゲーム『ANOTHER STORY』では再び敵となる。
その理由は「サフィールを生き返らせる」という新たなる敵の誘いによるもので、妹たちは姉のペッツのために、そしてペッツ自身は自分を慮る妹たちと愛するサフィールのために、再び邪黒水晶の力を取り戻してセーラー戦士(内部戦士4人を加えた5人)と戦うが敗北。セーラー戦士に謝罪しながら命を落としてしまう。
ミュージカル版
ペッツを演じたのは現状バンダイによるミュージカル公演(1993年~2005年)の二名。
2001年夏の『〜誕生! 暗黒のプリンセス ブラック・レディ〜』では池上愛、2002年冬の『〜誕生! 暗黒のプリンセス ブラック・レディ〜【改訂版】 惑星ネメシスの謎』では依田秀亮が演じた。
2003年夏公演にはネフライト役も務めた依田秀亮は、当時「男性のココロとカラダで、男性と恋愛する同性愛者」と認識していた男性である。
しかし、後に豊胸手術と性別適合手術を受け、トランス女性のよだかれんとなり、トランスジェンダーを公表して2019年の新宿区議会議員選挙に立候補し、初当選した。
現在議員活動の傍ら、性的少数者の人権擁護のため様々な活動を行っている。