概要
ちびうさの生まれ故郷で、女王のネオ・クイーン・セレニティ(未来の月野うさぎ)と王のキング・エンディミオン(未来の地場衛)に治められた30世紀の未来都市。
ネオ・クイーン・セレニティの「幻の銀水晶」の力で、TOKIO・十番街に古代の月の王国「シルバー・ミレニアム」が再建された姿。
ビルのような水晶の塔が並び立ち、中央の一番高い塔は女王家族とセーラー戦士の住む城「クリスタル・パレス」。
「幻の銀水晶」の聖なる光に守られたクリスタルトーキョーを中心に、30世紀の地球は繁栄している。
原作漫画版
原作漫画における30世紀は、ほとんどの地球人が銀水晶の浄化の光を浴び、かつての月人のように成人すると身体の成長が止まって千年は生き、病気も犯罪も争いもない完全平和を謳歌する一種の理想郷である。
書庫には地球上の全資料がデータ化されて保管され、いつでも閲覧できる。いくら食べても太らない上に栄養満点な甘味料も発明されているらしい。
一方で、白き月の一族に支配された不老長寿の平和社会を「長寿を餌にした異星人の地球侵略・神への冒涜」と敵視して「白き月の一族からの自立と限りある命を生き抜くこと」を掲げ、黒い月の一族を自称するブラックムーン一族や、
ブラックムーン一族のテロ攻撃を阻止できなかった白き月の一族やそれらの恩恵をただ享受する国民に対し、恨みや疑念を抱くオポシティオ戦士といった叛乱者も生み出した。
ちなみに、うさぎが女王に即位したのは22歳の時であり、第2部が連載された1993年から起算して21世紀最初の年である2001年に建国されたことになる。
さらに気が遠くなるような未来では、うさぎは銀河を守る光の戦士となり、最強の闇の戦士との孤独な戦いに身を投じることとなるが、この未来でクリスタルトーキョーがどうなったかは不明。
考察
月の王女だったうさぎが地球人類を不老長寿の種族に作り変え、夫の祖国の地球を自らの月の王国に組み込んだことには読者からも賛否がある。
一方では著しい少子化が予想されており、「女王夫婦とセーラー戦士で完全な一党独裁制を敷いている」「封建制度を復活させた」「女王の直系しか銀水晶を使えないので世襲制しかとれない」などでディストピアと呼ばれてもいる。
しかし、セーラーサターンによると全ての出来事は初めから運命で決められているらしい。
その言葉に従うなら全ての出来事は避けられない運命であり、過去と未来はループし続け、本編の月野うさぎ達がクリスタル・トーキョー建国からその後の未来を避けることは原則不可能になる。
ちなみにセーラーサターンが初登場するブラック・ムーン編直後のデス・バスターズ編の舞台は「無限学園」である。→無限ループって怖くね?
原作者・武内直子が絶賛した冬杜花代子作詞のミュージカルナンバーにも「過去と未来がここで繋がり繰り返される」「同じあなたと果てしなく繰り返す」というフレーズがあり、特に「繰り返す」というフレーズは何度も使われた。
また、ネヘレニアが「人間の心は光にも闇にも染まりやすく、シルバー・ミレニアムの守りがなければ地球征服は容易い」という旨の台詞を発言したことから、銀水晶の活性化に応じて闇に狙われだした地球と地球人を守るシルバー・ミレニアムの機能が求められたことや、
「銀水晶の無限の力と不老長寿を欲しがった地球人の仕掛けた戦争でシルバー・ミレニアムとゴールデン・キングダムが崩壊した」「地球人の環境汚染や資源利用が限界まで行くと地球ももたない(=地球の王子の衛の命も危ない)」などの都合も考えられる。
旧作アニメ版
テレビアニメ「R」では、突然の天変地異でうさぎが地球上の生命をコールドスリープさせ、900年後に目覚めさせた後の未来に変更された。
少なくとも不老長寿社会ではないが、女王夫婦とセーラー戦士に守られた平和な世界であること以外の情報は不明。
ブラック・ムーン一族はセーラームーンの浄化を拒んで宇宙脱出した犯罪者の子孫の一派であり、移住先の惑星ネメシスの劣悪な環境に耐えかねて地球に帰還する許可を求めたが、ワイズマンの妨害で無視されたと誤解して攻撃に出た設定に変更されている。