概要
古代の月に存在した光の王国で、月野うさぎの前世であるプリンセス・セレニティの故郷。敵からの別称は「白い月」。先代女王クイーン・セレニティの「幻の銀水晶」の力で治められた平和な楽園だった。
宇宙空間に形成されたドームの中にあり、宮殿の「ムーンキャッスル」を中心にした白銀の水晶の建造物が湖に立つ美しい景観を持つ。
原作漫画によると、銀水晶のプラスエネルギーで悪しき闇を呼ぶマイナスエネルギーを地球から消し去り、地球の生命体の営みを見守ってきた。
国民の平均寿命は約1000年で、青年期を最後に成長が止まる。女系である王家には「セレニティ」の名前と幻の銀水晶が受け継がれ、世継ぎの女の子が一人だけ誕生する。幻の銀水晶を扱える王家の人間は太陽系の星々のセーラー戦士に守護された。
月人と地球人の個人的な接触は古い掟で禁じられていたが、本物の緑と風に焦がれて地球に降り立っていたプリンセス・セレニティが地球の王子と禁断の恋に落ちてしまう。
原作のセーラーヴィーナスによるとみんな幸せになれるはずだったが、地球の王子に横恋慕して悪魔メタリアに魂を売った占師の煽動で、「月は一方的に地球を監視している」と信じて幻の銀水晶を求めた地球の王国の侵攻を受けて滅んでしまった。
ムーンキャッスルの廃墟内に、ホストコンピュータに移植されたクイーン・セレニティの記憶をホログラム化する装置が残されている。高度な機械技術は生き残りのルナとアルテミスに受け継がれた。
後に月野うさぎによって十番街に再興された。
原作漫画第三部によると、シルバー・ミレニアムの滅亡を知った外部太陽系戦士のタリスマン集結によってセーラーサターンが目覚め、破滅と再生の力を行使されて破壊された。
さらに第四部の回想では、プリンセス・セレニティの誕生時に新月の闇の女王に滅びの呪いをかけられている。