「ゆめゆめ疑うことなかれ、夢見る子供の夢の夢…」
概要
CV:榊原良子(SuperS)、山崎和佳奈(幼女時代)/菜々緒(Eternal)
キャスト:石川香(バンダイ版)/大月さゆ(ネルケ版)
原作第四部、アニメ『美少女戦士セーラームーンSuperS』の敵組織、デッド・ムーンの頂点に立つ新月の女王。太古の昔に鏡の中に封印されていたが、皆既日食が近づいた現代に復活した。
名前の由来は、ケルト民族の間で信仰されていた女神ネヘレニア。
月の王女である月野うさぎのようにお団子を結った黒髪を引きずり、長く尖った爪を持つ。新月モチーフのガラス製ティアラに黒と白のドレス、蜘蛛の巣をイメージしたマントを身に着けている。
老魔女のジルコニアを直属の部下に従えているが、実はジルコニアこそがネヘレニアの真の姿である。
原作とアニメでは設定が異なり、それぞれの詳細については下記を参照されたし。
原作のネヘレニア
一人称は「私」で、女性らしい口調が多い。
月の王国へプリンセス・セレニティ誕生の祝賀会に訪れたが、闇を持ち込もうとしたとしてクイーン・セレニティの怒りを買ってしまい銀水晶の力で鏡の中へと封印された。これは光こそを絶対視し、闇そのものを忌み嫌う月の王国なら当然の結果である。
しかし自業自得であるのに封印の直前、月の王国とプリンセスに呪詛をかけて破滅へと導く。現代になって封印の力が弱まり復活、エリュシオンに呪いをかけ続けてきた。
皆既日食の隙を突いてジルコニアら配下の者を率い、「デッド・ムーン・サーカス」と称して地球に乗り込み、悪夢の権化レムレスをばらまく。黒バラの呪いをかけた地場衛と「幻の銀水晶」を手に入れ、地球や月、更には宇宙を支配しようと目論んだ。
その正体は鏡に映ったジルコニアであり、全ての星が生まれる「ギャラクシーコルドロン」の存在を知っている事を示唆していた。
エターナルセーラームーンに倒され、残された鏡の残骸も「幻の銀水晶」の生まれ変わった姿である「シルバームーン・クリスタル」と衛のスターシードである「ゴールデン・クリスタル」の力により、新月の闇の中へと完全に封印された。
アニメSuperSのネヘレニア
一人称は「妾」で古風な口調で話す。
元々は孤独な小惑星の女王だった。美しい容姿で大勢の臣下たちに愛され、輝かしい未来を信じていたが、ある日、鏡に映った醜く年老いた未来の姿を垣間見て悪夢に憑りつかれ、老いに異常な恐怖を覚えるようになってしまう。永遠の若さと美しさを保つために臣下たちから夢の鏡を奪い、それを取り込むことで若さを保ち続けていた。
自らの王国と違って繁栄を続ける月の王国を妬み、永遠の美しさを求めて「ゴールデン・クリスタル」ならびにエリオスを手に入れ、月の王国の支配を目論むが「ゴールデン・クリスタル」に拒まれ、鏡の中に封じられた。
現代になってアマゾネス・カルテットにたまたま封印を解かれ、彼女らやアマゾントリオを手駒にし「デッド・ムーン・サーカス」を称して地球に乗り込む。
「幻の銀水晶」ではなく、「ゴールデン・クリスタル」を守護するエリオスに屈折した想いを寄せて執着する。
しかし、永い間レムレスに姿を変えた臣下たちに囲まれながら孤独に生き続けてきたためか、人の温もりを極度に恐れているところがあり、同情や哀れみの眼差しを向けられると酷く怯える等、どこか虚無的な雰囲気を持つ。
物語の終盤、エリオスから「ゴールデン・クリスタル」を奪って封印を破ろうと目論み、新月の魔法を使って蜘蛛の糸で地上を常闇で覆いつくすも、ちびムーンとセーラームーンに応えた「ゴールデン・クリスタル」の力の前に敗れ去ってしまう。
追い詰められたネヘレニアはちびムーンを攫って逃走するが、追いかけて来たセーラームーンに真の姿である老婆の姿を曝け出し、殺そうとするが自分に哀れみを向けるムーンの眼差しに怯えて逆上し、美しさだけではなく恋と友情にも恵まれているムーンに激しい嫉妬と憎悪を燃やす。
ちびムーンをビルから突き落としてムーンが後を追った後、「1人で生き続ける」と誓いながら、高笑いと共に鏡の中に戻り、新月の闇の中へと旅立っていった。
しかし……………。
最終章『セーラースターズ』の冒頭で新月の闇の空間にこもっていたが、セーラーギャラクシアに呼び出される。
(敵はもとより部下にも威圧的に接する尊大で酷薄なギャラクシアだが、この時はネヘレニアを敬っていた。一瞬本性を露わにしてはいたが…)
殺したと思っていたうさぎとちびうさが生きていたと知って怒りと憎しみ、そして嫉妬の感情が爆発。
復讐のために自らの「夢の鏡」を割り、その破片を世界中にばら撒きながら地球へと舞い戻ると、鏡の破片から誕生した自身の分身である妖魔ミラーパレドリイをセーラー戦士たちに差し向ける。
さらに鏡の破片で衛を洗脳すると、うさぎの目の前で衛を攫い、衛を救出するために追ってきたセーラー戦士たちを次々に鏡の中に捕える他、ちびうさの生まれる未来を消滅させ、悪夢の呪いでうさぎを亡き者にしようと目論む。
しかし、それでも自分に対して哀れみの眼差しを向けるうさぎに打ちのめされ、呪いも愛の力に浄化されてしまい、精神的に追い詰められたあまり、情緒不安定に陥る。
最後はエターナルセーラームーンに覚醒したうさぎの力で憎しみに満ちた冷たい心を浄化され、長い悪夢から解放された。
眠りから覚めたネヘレニアは何故か幼い頃の時間に戻っていた。臣下に子守唄をおねだりして快諾されると、ほっとした笑顔を見せる。
「誰か子守歌を歌ってはくれまいか?」
夢落ちのような演出は無印最終回と同じ。恐らく無印最終回のうさぎたち同様に、銀水晶の力で臣下たちと過去の世界へ転生したものと思われる。
余談
眠れる森の美女の悪い魔女/マレフィセントがモチーフと言われている。これは旧アニメと声優が同じ「GO!プリンセスプリキュア」のディスピアと共通している。
関連イラスト
関連タグ
デッド・ムーン アマゾントリオ アマゾネス・カルテット ジルコニア(セーラームーン) ミラーパレドリイ