概要
別名「タスマニアキングクラブ」、「タスマニアジャイアントクラブ」
学名はPseudocarcinus gigas(意訳すると「カルキノスの如き巨人」※カルキノスはギリシャ神話でヘラクレスに挑んだ巨蟹)。
オーストラリア南西部とタスマニア島近辺の水深30~500mに住む。
甲羅は赤に黄色が混じり合った色で、鋏の爪の先は黒。足の幅こそタカアシガニに大きく差をつけられているが、甲羅の幅が最大で46cmに達し(タカアシガニは最大40cm)、体重も13kgから15kgと(タカアシガニは19㎏なので負けるが)かなりのもの。
ただし雌のサイズは雄の半分ほどにしかならない。
当然ハサミも大きく、節足動物の鋏としても最大級の大きさとなる。鋏は右側の方が大きめで、その力はビール瓶を簡単に割ってしまう程とされ、調査個体で計測した挟力は約340kgだった。
ちなみに日本には近縁種のオウギガニがいるが、こちらの甲羅の幅は僅か3.5cmと本種とは到底比べ物にならない。
主な獲物は固着性、または動きの遅い貝・ヒトデ・他の甲殻類などだが、魚の死骸にも集まる。
日本でのメジャー化
日本で有名になり始めたのは、2012年頃に甲羅の幅38cm、体重約6.8kg(当時)の雄が捕獲され、イギリスの水族館「シーライフ」が3,000ポンド(約39万円)で買取ったことがきっかけと思われる。
その後世界の果てまでイッテQ!などのバラエティ番組でも捕獲、展示する企画が立案され、2016年には沼津深海水族館の館長が自らオーストラリアに出向き、立派な個体を捕獲している。
関連タグ
シルヴェスター・アシモフ 漫画テラフォーマーズの登場人物。改造手術により、タスマニアオオガニの能力を得た。
ちなみにサンシャイン水族館で開催された同作とのコラボイベントでは鬼塚慶次の能力元となったモンハナシャコと並んで同企画のメインとして推されたほか、「タスマニアオオガニが人間大の体重70kgになったら」を考査して制作された重さ14kgのハサミも展示されたが、アシモフの体重は倍近い136kgなので、単純計算すると彼のハサミは28kg近くにもなる。