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学名は発掘された中国・山東省とその巨体に因んで「巨大な山東省のトカゲ」を意味するシャントゥンゴサウルス・ギガンテウス。
同じ発掘場所からはさらに大型のハドロサウルス科の化石も見つかり、ズケンゴサウルスやフアシアオサウルスと命名されたが、現在では両種ともシャントゥンゴサウルスの大型個体だと判明している。
完全な骨格化石は見つかっていないものの、見つかった化石を基に推測した全長は最大17メートル、体重も最大16トンに達したとされ、現在命名されている鳥脚類はおろか鳥盤類最大の恐竜でもある。
ハドロサウルス科の中でも北米産のエドモントサウルスに似ていたが、頭骨は長く幅広、逆に胴体と尾は上下に幅が広いという特徴がある。背から尾にかけても隆起部分は、帆になっていたかも知れない。
幅広い尾から、ワニのように尾で水をかいて泳いだ可能性が一時期指摘されていたが、現在では可動域の狭さゆえ否定されている。
発掘された地層からは、アジアでは珍しいケラトプス科の角竜シノケラトプスの他、アジア最大級の肉食恐竜ズケンティラヌスも見つかっている。シャントゥンゴサウルスの巨体は、ズケンティラヌスから身を守るための武器にもなっていただろう。