データ
白亜紀後期の地層が拡がる中国山東省の諸城で発見され、2010年に「中国諸城の角のある顔」を意味するシノケラトプス・ズケンゲンシスと命名された。同地域ではズケンティラヌスやシャントゥンゴサウルスなども見つかっている。
シノケラトプスが発見されるまで、アジアでは「角のある角竜」と言えるケラトプス科の恐竜はウズベキスタンのトゥラノケラトプスしか見つかっておらず、この恐竜は角竜の進化の謎を解く重要な存在である。近年の研究では、ティラノサウルス科や一部のハドロサウルス科と同様に北米大陸で進化してから、ベーリング海峡を通って故郷のアジアへと戻って来たのではと推測されている。
セントロサウルス亜科の仲間で、全長6~7m・体重約2tと、北米の多くの近縁種と同じくらいの大きさで、鼻の上の1本角と180cmにもなる同系統では最大の頭部が特徴だった。また、カスモサウルス亜科やプロトケラトプスにも似た特徴も持っていた。
知名度はスティラコサウルスやパキリノサウルスなどに比べるとまだ低いが、2018年の映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』ではこれらを差し置いて登場、カルノタウルスと死闘を繰り広げた。
また日本国内でも、2020年に放映された映画ドラえもん第50作『のび太の新恐竜』にて本種をモデルとしたトップというキャラクターが登場している。
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